健康とダイエット

カーボラスト・ダイエットとは!?野菜を先に食べるよりも有効な太らない食事の方法

2020年3月9日

「え~と…とりあえず、ライス大で!!」

肉好きからしたら”邪道”なのだろうが、焼肉屋に行ってまずご飯を頼むタイプの人間がいる。

 

…そう、私だ。

ご飯を食べ、肉を食べる。

このコラボレーションが実に美味い。

しかし、この食べ方は圧倒的に太りやすいといえるだろう。

 

なぜなら最初に糖質をたっぷりと食べると、血糖値が急激に上昇してしまうから。

これを防ぐために「べジファースト・ダイエット」や「ミートファースト・ダイエット」なんかがある。

でも、結局のところシンプルに「炭水化物(糖質)を最後に食べるダイエット」がわかりやすくてオススメ。

 

今回は同じ量を食べても太りにくい”カーボラスト”という食べ方を紹介したい。

カーボラスト・ダイエットとは?

カーボとは糖質のこと。糖質は英語でCarbohydrate(カーボハイドレート)と呼ばれている。

ラストは最後ってこと。

つまり、カーボラストとは「糖質を最後に食べましょうね」という食事法のことを指す。

 

では糖質、つまりごはんやパンやうどんなどの主食を最後に食べると、なぜダイエットになるのだろうか?

いきなり糖質を摂取すると、血糖値が急上昇するのだけれど、これが太りやすくなる原因といわれている。

血糖値が急激に上昇すると、正常値に戻そうとして膵臓(すいぞう)からインシュリンが多量に分泌される。インシュリンは、血液中のブドウ糖をせっせと脂肪細胞に移動させる役割をもっているのだ。

確かに血糖値は下がるけれども、かわりに全身の脂肪細胞が大きくなるってわけ。

さらに最近の研究では、脂肪細胞が大きくなるばかりではなく、過食により脂肪細胞の数自体も増えるという。

脂肪細胞が増えたら、どれだけ頑張ってダイエットしても細胞の数は減らない。つまり痩せにくい体質になってしまうってこと。恐ろしい!

 

糖質を最初に食べると太るのは、インシュリンの脂肪を蓄える働きのためなのだ。

野菜を先に食べるダイエット法ではだめなのか!?

有名なダイエットになる食事法に「べジ・ファースト」がある。

野菜を先に食べることで、まず食物繊維を摂取すれば、その後に糖質を食べても血糖値の上昇が緩やかになる。

インシュリンの分泌も抑えられるので、摂取したカロリーが脂肪として蓄えられることもない。

 

これがべジファーストなわけだけど、それだけでは不十分だろう。

野菜たっぷりのサラダを食べ終わった後に、すぐさま大盛のごはんを食らったとしたら、やっぱり急激に血糖値が上昇してしまうからだ。

野菜を先に食べれば良いってものじゃない。

大事なのは、野菜や肉類・魚類を食べた後に、主食である糖質を食べること。

「べジファースト」よりも「カーボラスト」の方が太りにくい食事法といえる。

たんぱく質を先に食べるミートファースト・ダイエットは?

一説にはべジファーストよりも効果的な食事法としてミートファーストがある。

文字通り、食事で肉類を最初に食べる方法のこと。

まず肉類を食べ、次に野菜、最後に炭水化物を食べる。

 

最初に肉類を食べると短時間で小腸からインクレチンという消化ホルモンが分泌される。このインクレチンが血糖値の急激な上昇を抑え、食事による満腹感を高める作用があるとか。

インクレチンは炭水化物を食べても分泌されるけど、肉類は食べてすぐに十二指腸に到達するため、インクレチンを分泌が格段に速い!

 

また、肉類は消化に時間がかかるので、それによっても満腹感を感じやすく、全体的な食事量を減らる効果も期待できる。

「肉食」は実はヘルシーで健康的なんだね。

たんぱく質や脂質は太らないのか?

では、もう少しだけ詳しく、太る仕組みについて説明しよう。

私たちは三大栄養素である「たんぱく質」「脂質」「糖質」からカロリーを摂取して生きている。他の栄養素であるビタミン・ミネラル・食物繊維にはカロリーはない。

その中でも、糖質だけが直接的に血糖値を上げることができる。

消化器官を順番にシンプルに辿ると「口→胃→十二指腸→小腸→大腸」という流れになる。

糖質は胃を通り抜けた十二指腸の段階で、さらに細かい単糖類に分解され、小腸の入り口の段階ですぐさま吸収が始まる。

 

糖質は即効で血糖値を上昇させ、脳や全身のエネルギーになる大切な栄養素なのだ!!

 

では、脂質やたんぱく質は?

脂質やたんぱく質がエネルギーになる流れは、糖質よりも少しだけ煩雑だ。

たんぱく質→アミノ酸→ブドウ糖

脂質→グリセロール→ブドウ糖

簡単に説明すると、こんな感じ。この仕組みを”糖新生”と呼ぶ。

しかも、たんぱく質や脂質がブドウ糖に変化するのは、血糖値が下がって栄養が足りないときだけ。つまり脂質やたんぱく質は、食べてもすぐに血糖値を上げることができないのだ。

 

でも、たとえすぐに血糖値を上げることが出来なくても、たんぱく質や脂質を食べると、胃の中が満たされてお腹いっぱいになる。また、たんぱく質や脂質には「グレリン」という食欲増進効果のあるホルモンを減らす効果もある。

サラダやお肉やお魚を食べた後であれば、自然とごはんの量も少なくなるというもの。

そうすれば、摂取する糖質の総量も減るし、血糖値の上昇も防げる。

カーボラストは実に理にかなったダイエット法といえるだろう!!!

カーボラストを実践する方法

糖質を最後に食べるだけ。

実にシンプルで、とても簡単にできるダイエット法だ。

 

サンドイッチは挟まれたハムやレタスを食べてから、最後にパンを食べる。

ハンバーガーはまずパティやスライス・トマトを楽しんでから、最後にバンズを食べる。

天ぷらうどんはまず天ぷらを食べ、汁を飲んだ後、最後にうどんを食べる。

カレーはまずルーから食べ、福神漬けをポリポリと噛みしめ、最後にごはんを食べる。

卵かけごはんはまず卵を食べ、最後に少し醤油を垂らしたごはんを食べる。

周りから少し変な目で見られるかもしれないけれど、ダイエットのためなのだから仕方ない。

 

…なんだか食事の楽しみが失われている気がしないでもない。

 

今回の記事で紹介した通り、野菜を先に食べるのも、肉類を先に食べるのも、それぞれにメリットがある。

だからこそのカーボラスト。

先ほど挙げた例は極端にしても、食事制限をすることもないし、食べちゃけないものがあるわけじゃない。食の楽しみも、ほかの食事を制限するダイエットほどは削がれないはず。

 

特に食事制限するわけではなく、糖質を食べるのを最後にするだけなのでとっても簡単で健康的。

続けるのも簡単だ。

 

それに自然と、主食を食べる量も減る。

糖質の摂取が減るので、糖新生も活性化して、たんぱく質や脂質がエネルギーとして消費されやすくなる。

簡単で健康的なカーボラスト・ダイエット、是非ともやってみて欲しい!!

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