睡眠

二度寝は気持ちよいけど逆に疲れてしまう理由と、スパッと起きるたったひとつの方法。

二度寝って気持ちいい。

あったかい寝具の中でいつまでもまどろむのは、人生でも最も幸せを感じるひとときかもしれない。

だけど、二度寝を繰り返すと、頭が痛くなったり、疲れたり、体調不良の原因になってしまう。

なぜ二度寝は身体に悪いのか?どうしたら二度寝せずに起きられるのか?その方法を調べてみた。

二度寝でだらだら眠り過ぎると疲れる理由

二度寝は気持ちいい、だけれどなんだか身体がだるく感じたり、余計に疲れてしまったり、頭がぼーっとしてしまう。

それには理由がある。

簡単に言えば二度寝することで起きるタイミングがズレて、体内のリズムが乱れてしまう事が理由だ。

時差ボケと同じような状態になっているのだ。

 

慢性的に眠り過ぎの状態だと、病気のリスクも高まることが知られている。寝過ぎで引き起こされる病気は、糖尿病、心臓病、肥満のリスクが増大、記憶障害などがある。(もちろん寝不足の方が悪影響は甚大だ)

でも、そんな風にだらだらと二度寝を繰り返し、長時間寝てしまうのには理由がある。

起きた瞬間のまどろみ、あの夢と覚醒の間をただよう感覚がとっても気持ちいいからだ。

なんで、二度寝ってあんなに気持ちいいのだろう?

二度寝が気持ちいいのはなんで?

二度寝が気持ちいい理由はふたつあると言われている。

①半覚醒状態で外界からの刺激が和らぎ、気持ちよく感じる。起きた直後の布団の暖かさたるや、気持ち良すぎてもう起きられない!そんな布団の暖かさや、朝の光、小鳥のさえずり、その全てがやわらかく、そしてやさしく自分を包み込むのだ。これはもう再び寝るしかないだろう。

②起床する時間にはストレスホルモンのひとつ「コルチゾール」の分泌が増える。コルチゾールはストレスを和らげ、幸福感や安心感を感じる効果がある。遅刻ギリギリだってのに、二度寝の時には圧倒的な安心感に包まれてしまう。そうして結局遅刻するのは、コルチゾールのせいかもしれない。

二度寝の誘惑に負けてしまうのもしょうがない気がする。そんなとっても気持ちいい二度寝、その誘惑に負けずに起きるにはどうすればいいのだろうか?

スパッと起きるには!?

スパッと起きるためには、コルチゾールの効果を利用する必要がある。

ストレスを感じると分泌が増えるのがストレスホルモンだ。そんなストレスホルモンのひとつであるコルチゾールは”ストレスに対処する”という大いなる役割がある。

例えば散歩していたら、いきなりライオンと出会ったとする。そうすると、ビックリするとともにドキドキして血圧や心拍数が上がる。これは危機的状況でストレスホルモンが分泌され、いつでもマックス身体能力で逃げられるように準備しているためだ。

これと同様の現象が起床時にも起きている。ストレスホルモンのコルチゾールが分泌されると、活動を司る交感神経が刺激され、血糖値や血圧が上昇する。そして、起きた後もすぐに活動できるように準備をしてくれるのだ。

 

つまり、このコルチゾールの分泌が多ければ多いほど、スッキリと起きられる。そして、最も多く分泌しているであろう時間帯が、最初に起きた時なのだ。

 

もし仕事や学校が休みだったとして、二度寝をしていつもよりもゆっくりと寝てしまったとしよう。そうすると、コルチゾールの分泌のピークを逃していることになる。すると、目が覚めてもコルチゾールが少ない為、身体の起きる準備ができていない。そうしてズルズルと二度寝を続けてしまうのだ。

その結果、体内リズムが乱れて、余計に疲れてしまうというわけ。

では、どういった対策が考えられるだろう?

毎日同じ時間に起きること

「睡眠の質を上げるためにはで毎日同じ時間に起きる事が大事」

そんな話を聞いたことがないだろうか?

早く起きても、ちょっと夜更ししても、同じ時間に起きる。

それがなぜ効果的なのかというと、コルチゾールの分泌が関係している。

コルチゾール分泌のピークは時間によって決まっているのだ。

たとえば、睡眠を司るホルモンの「メラトニン」の分泌は、太陽光を浴びた時間によって発生のタイミングや量が増減すると言われている。朝起きて太陽の光を浴びてから、約16時間後にメラトニンの分泌が開始されはじめ、だんだんと眠くなるのだ。

だけどコルチゾールの分泌には、そんなタイミングは存在しない。分泌のピークはほぼ毎日変わらない時間に訪れるのだ。

早く寝ようが、遅く寝ようが、コルチゾールの分泌が朝8時にピークになる人は、毎日朝8時にピークを迎える。そしてコルチゾールの分泌がピークの時に目覚めるのが最もスッキリ目覚めるタイミングだ。

朝自然と起きれる時間があるとしたら、その時間帯が自分の身体にとって最もコルチゾールの分泌がピークの時間帯という事。

毎日同じ時間に起きるのが良いとされる根拠は、ここにある。

では、自分のコルチゾール分泌のピークを、毎日の起床時間に合わせるには、どうしたらいいのだろうか?

それは、結局のところ、毎日同じ時間に起きるしかない。そうすることで、身体にそのリズムを覚えさせるしかないのだ。

休みの日に寝だめなんて言って起床時間をずらしてしまうと、その体内リズムも崩れる。結果、たっぷりと寝た休みの後の平日は、体内リズムが乱れたままになってしまい、余計に起きるのがつらくなるのだ。

スパッと起きる方法まとめ

二度寝せずにスパッと起きるには、コルチゾールの分泌がピークの時間帯に目覚める必要がある。

その為に一番大事なのは「毎日同じ時間に起きる」ということ。

平日も、休日も、早く寝た日も、夜更しした日も、毎日同じ時間に起きる。そうすることで、コルチゾール分泌のリズムが安定し、いつもの起床時間が最も目が覚める時間帯となる。そうすれば、二度寝する事もなくなくなるだろう。

 

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