オカルト

架空の街アグローとアーグルトンが現実化した経緯とは?思考が現実化する奇妙な現象

2015年10月23日

地図上にしか記載されておらず、実際には存在しない街がある。

アメリカの「アグロー」という街、そしてイギリスの「アーグルトン」という街だ。

なぜそんな街があるのだろうか?

この地図上にしか存在しえないはずの、このふたつの街は、現実世界にも奇妙な影響を与えているという…。

架空の街アグロー

実在しない街アグロー( Agloe)は、ニューヨーク州デラウェア郡に存在していた。

地図には載っているのに、実際に行ってみてもそこに広がるのは何もない平原。アグローなんて街はどこにもないのだ。この奇妙な現象には理由がある。

この架空の街が地図上に存在する理由、それは「著作権トラップ」にある。

このアグローの街が乗っている地図が作成されたのは1930年代の事。かつて地図の作成には莫大な手間と時間がかかり、作成した地図が同業他社にコピーされてしまうことも多々あった。そんな時の為に、自分が作った地図だと立証するため、他の地図には乗っていない架空の街を地図に記載する場合があったのだ。他人がその街も記載した地図を作った場合、コピーしたという事がばれてしまう。

そんな著作権トラップの為に作り上げられた架空の街「アグロー」であったが、不思議なことに架空の街であるアグローに行ってみると、そこにはアグローの名前の付いたお店があったという。

アグローという名前自体、地図作成者の名前のスペルをもじって付けたモノ。偶然にもそこに同じ名前の街があったなんてことはありえないのだ。

 

調べてみると、そのお店のオーナーは、その店の名前を付ける際に偶然、アグローの地名が乗った地図を見て、それを店の名前に決めたという。そこの地名はアグローでないにもかかわらず。…なんとも奇妙な話だ。

 

今ではアグローの名を冠した店も潰れてしまい、街は廃れた。かつてはグーグルマップで検索するとアグローという街の記載が残っていたというが、2014年のアップデートでその名前が消えてしまったという。なんともさみしい話だ。

架空の街アーグルトン

実在しない街アーグルトン(Argleton)は、イギリスの地図に記載されいる。場所はランカシャー州オートンの近くだ。

この街は実在しないにもかかわらず、グーグルマップに表記されていて話題となった。実際、アーグルトンの求人情報やアーグルトンの天気なんかも、ネット上で閲覧できる状態になっていたという。

このミスを指摘されたグーグルは、グーグルマップのアップデートで訂正するとしたが、指摘されてから5年以上も訂正されずに放置された。

その間に架空の街アーグルトンは話題になり、様々なネット上のサイトで取り上げられることとなった。そんなわけで、2009年にグーグルマップが訂正されてアーグルトンの表記が消えた後も、架空の街アーグルトンはネット上に存在し続けている。

そんなアーグルトンは現実社会にも影響を及ぼしている。

「アーグルトンに行ってきました」とプリントされたTシャツが発売されたり、アーグルトン・パイが発売されたりしているらしいのだ。アーグルトン・パイは架空の街アーグルトンにちなんで、中身は何も入っていないという。おそるべきユーモアセンスだ。

アーグルトンがあるとされば場所は、実際には空き地が広がっている。

もしいつかこの場所に住宅が建設されるとしたら、その街の名前は確実に「アーグルトン」になるだろう。

 

それにしても、なぜアーグルトンという街が、グーグルマップの何もない平原にいきなり現れたのか?

グーグルのパブリックコメントによると「単なるミス」って事になっている。しかしそれが本当にグーグルのイージーミスなのか、それとも故意によるものなのか、その真相は未だ謎に包まれている。

ひょっとしたら太古の昔、超古代文明アーグルトンがこの地に栄えていた…かもしれない。

地図に残る仕事「ダッシュ村」

TOKIOの人気番組「ザ!鉄腕!DASH!!」の人気企画「ダッシュ村」は、TOKIOがいちから作り上げた村を地図に乗せようという目的をもってはじめられた。

東日本大震災と、それに伴う原発事故により、継続困難な状況に追い込まれたものの、ダッシュ村自体はすでに地図に記載してある。

dash

ダッシュ村は日本の正式な地図に乗っているわけではない。グーグルアースでのみ、ダッシュ村は確認できる。

アグローやアーグルトンの事例は、地図にしか乗っていない架空の街が現実に影響を与えたわけだが、ダッシュ村は逆に現実に作った村が地図に影響を与えたわけだ。きっとグーグルアースのスタッフにダッシュ村のファンがいたのかもしれない。ともあれ、ダッシュ村の当初の目的は達成されたという事になる。

よかったね!昭雄さん!(涙)

すべてのものは2度作られる

世の中に存在するあらゆるものは2度作られるという。目玉焼きも、冷蔵庫も、高層ビルも、街も、もれなく2度作られる。そしてある意味では自分の人生さえも。

 

つまり、1度目は人間の脳内で作られ、そして2度目はそれが現実のものとなるという事。

人間が作りだすすべてのモノの中で、この1度目の工程を飛ばして作られたモノはひとつとしてない。

必ず最初に人間の想像力や計画やビジョンがあって、その後にそれが現実化するのだ。そういった意味では、架空の街が現実したというのも、しっかりとこの手順を踏んでいるという事になる。

例えば古代文明の栄えたアトランティス大陸、これは想像上のものと言われている。しかし存在するという前提で探した場合、太平洋の海底でアトランティス大陸の名残が発見される可能性は十分にあるだろう。

すべてのものは2度作られる。

人間にはヴィジョンを現実にする強い力があるのだ。その力はたくさんの街を作り、寿命を延ばし、いずれ人間を火星にまで飛ばすだろう。そう考えると、架空の街だったアグローやアーグルトンが現実社会に影響を及ぼしたのもうなずけるのではないだろうか。

-オカルト