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精神世界では結果は事前に決定している!思考実験「ゴキブリホイホイの罠」を紹介。

2019年11月28日

量子力学の世界で有名な「シュレディンガーの猫」という思考実験がある。

密閉された箱の中に猫と1時間以内に2分の1で毒ガスが発生する装置を設置する。

1時間後、その箱の中の猫は死んでいるか、それとも生きているか?

常識的に考えれば、箱を開ける前であったとしても、箱の中には生きている猫か死んでいる猫がいるはず。

しかし量子力学の世界において、箱を開ける前には猫の生死は決定していないという。

難しくてよくわからないけど箱の中身は、「猫が生きている可能性と、猫が死んでしまった可能性が重なり合った状態」なのだとか。

よくわからん!!

(ちなみに量子コンピューターは、0と1と「0と1が重なり合った状態」を利用して爆発的に計算スピードを上げているとか)

 

これと似たような思考実験に「ゴキブリホイホイの罠」がある。

部屋にゴキブリがあらわれたあなたは恐怖に凍り付き逃げ惑うことしかできなかった。そこですぐにゴキブリホイホイを買ってきて部屋中に罠を仕掛けた。

後日、ゴキブリホイホイを確かめてみたのだけど…

ゴキブリがいる方が嬉しいか?

ゴキブリがいない方が嬉しいか?

「シュレディンガーの猫」では”観測した瞬間”に、猫が死んでいるのか生きているのかが決定するという。

対して「ゴキブリホイホイの罠」では”罠を設置した瞬間”に、結果に対する思考(感情)が決定する。

 

ポジティブ思考の人間がゴキブリホイホイを設定した場合は…

ゴキブリホイホイにゴキブリがいた!→「やった!!ゴキブリを捕まえてやったぜ!!ざまあみやがれッ!!」

ゴキブリホイホイにゴキブリがいない!→「よかった~!この部屋にゴキブリはいないんだ!!ほっとしたぁ~」

 

ネガティブ思考の人間がゴキブリホイホイを設置した場合は…

ゴキブリホイホイにゴキブリがいた!→「うわあ、やっぱりこの部屋にはゴキブリがいるんだ。1匹いるともっといるに違いない!怖いよぉ…」

ゴキブリホイホイにゴキブリがいない!→「高い金出して部屋中に6個も設置したのに1匹も捕れないなんて損した!それに捕まえられないだけできっといるはず…怖いよぉ…」

 

そう、メンタルの世界においてはゴキブリホイホイを設置した瞬間にその結果はすでに決定しているのだ。

 

わかるだろうか?

現実世界では、当然、原因があって結果がある。

…が、メンタルの世界では、結果の先に「結果に対して自分が感じること」がある。

そしてそれは、はじめから原因や結果を超越した部分で決定しているわけだ。

 

あなたはゴキブリホイホイを設置した結果に対して、どのように思うタイプだろうか…!?

生まれてはじめてゴキブリと遭遇した日

この奇妙な思考実験は、私自身の体験が元になっている。

 

わたしは福島県の生まれで、その気候のせいか実家でゴキブリを見たことがなかった。

ホントはいたのかもしれないけど。

その後、大学進学を機に首都圏で独り暮らしを始めたのだけれど、その部屋はわりとキレイな建物の3階でゴキブリを見かけることはなかった。

ホントはいたのかもしれないけど。

大学を卒業して引っ越した先のけっこうボロいアパートの2階、そこでわたしは生まれてはじめてゴキブリと遭遇したのだ。

22~23歳くらいだろうか。

今までゴキブリをまったく知らず、出るとも思っていないゴキブリ童貞のわたしの目の前に、超巨大な1匹のゴキブリが!!

(あのゴキブリは今までの人生の中でもっとも巨大で恐ろしかった。圧倒的恐怖で記憶が誇張されているのかもしれない)

 

もうね、生まれてはじめてわかった。

ドラクエとかでさ、敵と遭遇すると画面が切り替わって戦闘になるよね。

ホント、そんな感じなんだよ。

「ゴキブリがあらわれた!」

なんて。

1対1で対峙して、もう他のことが手につかない。

まさに戦いが始まったんだよ。

いきなり、くつろいだ生活の途中で。

 

でも、そのときのわたしは何も武器を持っていなかったんだ。

新聞紙を丸めて叩く、なんてことは怖くてできなかったし。

ただうろたえて、何もできず、視線でゴキブリを追いながら怯え、立ち尽くしていた。

 

どれくらい時間がたったか…

 

ゴキブリはどこかに行ってしまった。

わたしは完全に敗北した。

 

その次の日にはドラッグストアにいって、ゴキブリホイホイやゴキジェットなんかを買いそろえていた。

「次にのこのこと出てきたら叩き潰してやる!!」

そうしてキッチンからテレビの裏まで、たくさんのゴキブホイホイを設置した。

 

そして後日…

恐る恐るゴキブホイホイの中身を確認してみた。

ゴキブリの死体があったら怖い!!

その恐怖を抑え、ひとつひとつ中を確認したのだけど…

結局、ゴキブリは1匹も捕獲されていなかった。

 

そのとき、なんともいえない気分になった。

 

喜んでいいのか、悲しんでいいのか、がっかりするべきなのか…。

この経験が「ゴキブホイホイの罠」の思考実験の元になっている。

 

たった一度の人生、できることなら「うれしい」や「楽しい」をたくさん感じたいもの。

だけどその感情が原因や結果とは別のことろで決まっているとしたら…?

極論を言えば、「生まれた瞬間に人生の幸不幸が決定している」ともいえるかもしれない。

シュレディンガーの猫よりも恐ろしいではないか。

 

ゴキブホイホイを仕掛け、その結果がどうであれ喜ぶことができるとしたら…

きっともっと生きるのが楽になるのかもしれないね。

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