精神と心理

貴方は大丈夫?これが「新型うつ」の診断基準だ!新型うつの症状と原因を紹介。

2014年12月14日

最近何かと話題の「新型うつ」。これは正式な病名ではなく、マスコミが勝手にそう呼んでいる俗称。その症状から専門家の間では「非定型うつ病」なのではないかと言われている。

うつ病と非定型うつ病の原因や症状、そして診断基準を紹介しよう。

甘えなのか!?非定型うつの症状

  • 通常のうつ病は自分を責め続けるが、非定型うつは時に他人を責め、責任を押し付ける
  • 仕事の時はうつなのに、好きなことをしているときは元気になる
  • 嫌なことをやる時だけ「自分は鬱だ!」と主張する

とまあ、はたから見たら甘えじゃねーかと言われてもおかしくない症状。これらの症状はいわゆる「新型うつ」の症状と酷似しているため、新型うつ=非定型うつと思われている。

最近発生した病気に思われがちだが、症状自体は1970年代くらいから存在し、少しずつ増えていっている。

その他の症状として過眠や過食、否定されることを極度に恐れる、などがある。

 

非定型うつの原因

うつ病の原因は、実はいまだに正確にはわかっていない。

「遺伝的要素」「環境」様々な要因が複雑に絡み合って発症すると思われている。

代表的な仮説を紹介しよう。

  • 精神的ストレス
  • モノアミン仮説
  • 視床下部-脳下垂体-副腎系仮説
  • 神経細胞新生仮説

小難しいので詳細な説明は省くが、遺伝的な要素があるのは間違いないようだ。

遺伝子や体質で発症することもあれば、いじめ等の対人関係をきっかけに発病することもある。引っ越しや会社などの環境の変化で鬱になる事もある。

人それぞれ持って生まれた「うつ病になり易さ」みたいなものがあり、それが「ストレス」をきっかけに発病する、と考えるとわかりやすいかもしれない。

だからすっごいストレスでも発病しない人もいれば、何のストレスもなくてもうつ病になる人もいるのだ。

非定型うつについてもその原因は正確にわかっていない。なかには本当にただのなまけもの、なんて人もいるのだろう。しかしこれは遺伝子レベルでの原因も考えられるれっきとした精神病であり、なんでもかんでも「なまけもん!」と一蹴するのは問題だろう。

非定型うつの診断基準

非定型うつの診断基準を紹介しよう。

 

①めちゃくちゃ落ち込む時期がある

②興味のあること、楽しいことを前にすると気分が明るくなる。

③以下のの症状のうち2つ以上に当てはまる

  • 体重増加と過食
  • 過眠
  • 鉛様の麻痺(手足が鉛のように重くなる)
  • 拒絶過敏症(自分を否定される事に過敏になる)

これらすべてを満たしていると、非定型うつである可能性がある。

当てはまっているとしたら、早めに精神科に受診したほうがいい。非定型うつにはうつ病の薬は効きづらいといわれているが、カウンセリングを受けることで症状が良くなることは多々ある。

 

非定型うつ(新型うつ)の改善策

自分でできる改善策を上げてみよう

  • 休息を十分にとる
  • 規則正しい生活を送る
  • リズミカルな運動をする(ウォーキングなど)
  • 部屋の掃除をして気分をすっきりさせる
  • 頑張ろうという危機意識を持つ(普通のうつ病は休むことに専念するべき)

 

うつ病というのは周りに理解されにくい病気だ。さらに新型うつ、非定型うつってのは理解され難い。

自分がその疑いがあるなら、適切な処置をするべきなのはもちろん、周りの人間が非定型うつだったとしたら、そのつらさを想像する事、少なくとも理解しようと努力することが大切だろう。

仕事が嫌でゲームやる時だけ元気になるのは、痛いほどよくわかるんだよね。

 

 

 

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