健康とダイエット

原始人ダイエットを否定する日本人の特殊能力「口内調味」とは!?

2015年1月25日

話題の「原始人ダイエット」、別名「パレオダイエット」というのは、原始人が食べていた食物を食べてダイエットしようぜ!っていうもの。

これが運動も必要なく健康的に痩せるらしい。そのダイエット法の内容とは?

そしてそのダイエット法を完全否定する日本人特有の特殊能力を紹介したい。

原始人ダイエットの内容とは?

かつて原始人は狩猟をして暮らしていた。その生活で食べていたものを食べてダイエットするというのが、原始人ダイエット。

肉などの自然食品を食べる。そして、穀物や加工食品を食べないというもの。

原始人はその栄養の半分を「脂質」から摂取してたが、現在は「糖質」が増えている。

それは狩猟生活から農耕生活に変わった後に、主食が穀物に変化したから。穀物が主食になったことで糖質の摂取量がとんでもなく増えたのだ。

原始人ダイエットとは、かつての原始人のように脂質を摂取し、糖質の摂取を抑えることで、健康に無理なく痩せるというもの。

原始人ダイエットで食べていいもの

  • 肉・魚
  • 野菜
  • 果物
  • ナッツ類
  • ココナッツオイル・バター

原始人ダイエットで食べちゃダメなもの

  • 穀物
  • 豆類
  • 精製された砂糖や加工食品
  • オリーブオイル以外の植物性油
  • バター以外の乳製品

つまり「低炭水化物ダイエット」や「ケトン体質ダイエット」と同類のダイエット方法といえる。

ケトン体質ダイエットとは?

多量の炭水化物(糖質)を摂取した場合の、エネルギーへの変換過程は「糖質→ブドウ糖→エネルギー」となる。

もし糖質を制限したら、そのエネルギー変換の過程はどうなるのか?

糖質制限→脂肪→ケトン体→エネルギー

ここで「ケトン体」というものが出てくる。じゃあ、ケトン体ってなんだろう?

人間が飢餓状態に、つまり糖質だけじゃあ活動エネルギーを補えない状態になると、その糖質の不足を補うために脂肪がケトン体に変化して、それがエネルギー源になるのだ。

ケトン体質ダイエットは、糖質を除けば、カロリー制限はない。

ごはんは食べない。だけど、肉や野菜はめっちゃ食べてもOK。

血糖値が下がり、血中のケトン体濃度が上がっている。ケトン体質になれば、脂肪は燃焼しやすくなるといわけだ。

そんなケトン体質ダイエットと類似している原始人ダイエットは効果があるのだろうか?

原始人ダイエットは効果があるのだろうか?

原始人ダイエットは本当に痩せる。しかし、それが果たして健康的かといえば疑問だ。

 

炭水化物(糖質)を摂取しないといろんな弊害が起こることは知られている。

  • 心筋梗塞や脳卒中の危険性が上がる。
  • 筋肉が減る
  • 集中力がなくなる
  • 頭痛
  • ぼ~っとしちゃう
  • イライラする

人類が穀物を食べるようになってから虫歯がすっごい増えた、という話は聞いたことがある。だけど、穀物を食べるようになってめっちゃデブが増えた、なんて話は聞いたことはない。

「過ぎたるは猶及ばざるが如し」

結局のところ、ほどほどにバランスよくいろんなものを食べるのがいいんじゃないだろうか?

それに農耕民族たる日本人にはなかなか厳しいダイエットだろう。

だってさ、欧米に比べて日本人の腸が長いのは、長いこと穀物を主食にしてきたから。そもそも体質や体型が穀物主食に進化している。それでいきなり肉・魚類メインの食事に切り替えても、いろんな弊害がある。

画家の山下清氏を見ればわかる通り、日本人はおむすびを食べないと力が出ないんだよ。

 白米と日本人の特殊能力「口内調味」について

「口内調味」という言葉を聞いたことがあるだろうか?

例えこの言葉を知らない人がいたとしても、日本人である限り無意識的に行っているだろう。

口内調味は食事に際して、白米、おかず、味噌汁といったものを自分のバランスと味覚でもって頬張り、味を変えながら楽しむことが出来る能力のことだ。

味の濃いおかずに沢山の白米を同時に食べることで、その塩気を中和する。

ごはんを食べた後、汁物をかきこむ。

これらすべて「口内調味」なのだ。

いや、普通じゃん!と日本人は思うだろうが、海外には口内調味の文化は無い(多分)

例えば海外のフルコースとか、料理がちょっとずつ出てきて、その料理自体の味を楽しむ。自分の裁量などない。

日本に観光に来た外国人が街の定食屋に入った場合、おかずだけ食べてご飯は残すことも多いらしい。これは、ご飯と一緒におかずを楽しむという口内調味の文化がないことを示す。

さらに驚くべきことに、いま海外で人気のラーメン。通常に日本人はスープを残す。だが、海外の観光客は日本のラーメン屋で麺を残すのだ。

これは麺とスープを同時に楽しむという文化がないためだ。いや、一緒に食べてのラーメンでしょ!

 

白米を基礎とする日本食とは自分自身の裁量でもって、自由自在に味を楽しめるという素晴らしい側面を持っている。

プロの料理人は、それ一品では成立しえないようなある意味不完全の調理を行い、口内調味による完成形を意識する。

口内調味とは長年米と共に育まれた、日本人の究極の食に対するこだわりなのだッ!!

 

白米=幸せの形

原始人ダイエット。肉、魚、野菜、果物を主食とする生活…。

たしかに、ギャートルズに出てくるような骨付き肉を食べるのは、みんなの憧れだ。実際今だって食べたいさ。

だけど日本人は、まんが日本昔話に出てくるような山盛りの白米を食べるのが幸せの形なんだよ!!

 

多種多様な価値観が入り混じる現代。その幸せとはなにか?みんな迷い悩んでいる。

旅行?

地位や名誉?

金持ち?

結婚?

それはもちろん人それぞれ。ひとりひとりが違うものを求める。

しかしその中にあって、たった一つの真実があるとしたら、それは「白米」なのではないだろうか?

白米=幸せ。

シンプルかつ力強い。

 

人生に迷ったら白米。アツアツに湯気のたつ白米を頬張れる幸せを、日本人として忘れてはならないのではないだろうか。

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