睡眠 精神と心理

セロトニンが依存症・不眠症・うつを改善する!その理由とセロトニンの増やし方について。

2015年5月9日

「セロトニン」という脳内で活躍する神経伝達物質がある。

このセロトニンには気分の落ち着かせる効果があるのだが、その分泌が減ってしまうと色んな弊害が起きる。

パチスロやアルコール依存症になり易くなったり、安眠できなくなったり、うつな気分になったり…。

セロトニンを含めた神経伝達物質の役割と、セロトニンの増やし方についてレポートしよう。

セロトニンって何?神経伝達物質とは?

人間の脳には大きく分けて4種類の神経伝達物質が存在する。

これらの物質が我々の感情というものに、大いなる影響を与えているのだ。

  • アドレナリン
  • ノルアドレナリン
  • ドーパミン
  • セロトニン

それぞれの役割を簡潔に説明しよう。

アドレナリンの役割

アドレナリンは恐怖や驚きを司る。

敵に襲われるといった危機的な状況に、脳内ではアドレナリンがめっちゃ分泌される。

そうすると、心拍数が上がり身体が臨戦態勢となる。逃げるか?戦うか?どちらを選択するにせよ、血流が増加して筋肉はその次の行動を迅速に行うための準備をするといわけだ。

ノルアドレナリンの役割

ノルアドレナリンは覚醒と怒りを司る。

アドレナリンと同様にストレス状況下で分泌される。外敵に対する臨戦態勢を作り出すという役割はアドレナリンと似ているが、ノルアドレナリンは「精神」に作用する部分が多い。

怒りなどの感情を引き出し、メンタル的な戦う準備をする神経伝達物質なのだ。

ドーパミンの役割

ドーパミンは快感を司る。

テストで良い点を取った時、宝くじに当たった時、好きな異性を偶然見かけた時、たまごを割ったら黄身が2個入っていた時、はぐれメタルを倒した時…。

日常の些細なことから大きな出来事まで、快感を感じるのは脳内でドーパミンが分泌されているからである。

覚せい剤を使用すると気持ちいいのは、脳内で考えられないくらいの量のドーパミンが一気に溢れ出すから。そしてその快感と引き換えに脳みそがぶっ壊れてしまうのだ。

セロトニンの役割

セロトニンは感情の抑制を司る。

今まで紹介した3つの神経伝達物質に歯止めをかける役割と言っていい。

アドレナリンやノルアドレナリンの分泌による過剰な興奮、ドーパミンによる多幸感や快感、これらを鎮め落ち着かせるのがセロトニンだ。

外敵というストレスはないものの、日常生活でストレスにさらされ続けている現代人には、最も大切な神経伝達物質と言っていいだろう。

セロトニンが不足するとどうなるのか?

先ほど説明した4つの神経伝達物質の役割をみれば、セロトニンが不足した場合の弊害が想像つくだろう。

  • 些細なことで怒りっぽくなる
  • 不安がずっと続く(不安とは対象が明確でない恐怖である)
  • イライラしやすくなる
  • 夜中もやたら活動的で落ち着かずに眠れない
  • 自分に歯止めが効かずにやりたいことをやってしまう

アドレナリン、ノルアドレナリン、ドーパミンの分泌を制御できなくなる…。

つまりセロトニンが不足すると、自分自身をコントロールする力が弱くなるという事だ。

依存症の原因もセロトニン不足が原因のひとつといわれている。

例えばギャンブル依存症。ギャンブルで大当たりした時に快感を司るドーパミンが脳内に分泌される。通常であれば、すぐにセロトニンが分泌され、快感や幸福感は抑えられる。しかしセロトニンが不足している人は、その抑えが利かなくなり過剰な快感を感じてしまう。そしてその快感が忘れられないため、止めようとしても止められずどん底までギャンブルにハマってしまう。

またセロトニンが不足するとうつ病にもなりやすいといわれている。

実は女性は男性よりセロトニンを作り出す力が弱い。女性の方が男性の2倍もうつ病にかかりやすいと言われているが、その原因はセロトニンの分泌量に差があるからなのだ。

 

セロトニンの分泌量を増やすことで、精神的に落ち着いたりといった、とても良い効果がありそうだ。でもどうしたらいいのだろう?

セロトニンの分泌を増やすにはどうしたらいいのだろうか?

セロトニンを正常に作り出し、ストレスに強い状態に持っていくにはどうしたらいいのだろうか?

日常生活の中で出来るセロトニン分泌法を紹介しよう。

①めっちゃ泣く

泣くことでストレスが軽減され、セロトニンが分泌されるのがわかっている。

オススメの泣ける作品を紹介しよう。

洋画部門「グッド・ウィル・ハンティング」

小説部門「壬生義士伝」

アニメ部門「花田少年誌」

どれもこれも個人的に大泣きの作品だ。是非ともすべて観てセロトニンを分泌しまくって欲しい。

②リズミカルな運動

リズミカルな運動はうつ病の治療の一環としても行われている。

シンプルなのはウォーキングだ。このリズミカルな運動を一定時間続けることで、セロトニンが分泌される。

③朝日を浴びる

規則正しい生活、早寝早起きがセロトニンの分泌を助ける。

太陽の光を浴びると、セロトニンの分泌が促されるという。

日照時間が短くなる冬はセロトニンの分泌も抑えられてしまい、全体的にうつが増えるともいわれている。

④トリプトファンを摂取する

トリプトファンはセロトニンを生成する。トリプトファンが含まれた食品を紹介しよう。

  • 魚類
  • 乳製品
  • 大豆食品

このラインナップなら、偏食せずにバランス良い食事を心がければ、特に気を付けなくてもトリプトファンは摂取できるだろう。

⑤サプリメントを使う

運動はメンドイ、食事も気ままに食べたい、昼過ぎまで寝ていたい…あるいは上記の事を心がけているのにイライラや不眠が続くという人はサプリメントという手もある。

セロトニンまとめ

ず~っとイライラして、無意識に貧乏ゆすり。

夜中まで眠れないし、やっと寝れても熟睡できない。

ポテチの袋を開けて、一度食べたら完食するまで止まらない。

忍耐力がない!努力できない!誘惑に弱い!どーぜダメダメ人間だもんね!なんて自分を責めてはいないだろうか?

そんな症状、実はセロトニンが不足しているのかもしれない。そしてそれは、決してあなたの性格がダメなわけではない!!

 

規則正しい生活と、バランスの取れた食事、そして軽い運動。

手垢のついた健康指南ではあるが、それが一番大切なんじゃないだろうか。

さあ、爽やかな朝日を浴びて、セロトニン分泌生活を始めよう!!

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