危機対策

地球最強の7つの超巨大火山(スーパーボルケーノ)のひとつが日本に!破局噴火の脅威とは!?

2016年5月23日

まるでゲームやアニメの中のような話だが、この世界にはひとたび噴火すれば世界を滅ぼす可能性のある7つの巨大な火山が存在する。

その噴火は地球規模の気候変動を引き起こし、人類滅亡のきっかけになるだろう。

その7つのスーパーボルケーノと、過去の噴火の被害を紹介しよう。

世界を滅ぼす7つの超巨大火山!!

まずは、世界に7つある超巨大火山の名称と、VEI(火山爆発指数)について説明しよう。

  • アメリカ・イエローストーン
  • イタリア・セージア渓谷
  • スマトラ島・トバ火山
  • ニュージーランド・タウポ
  • シャツキー海台
  • オトンジャワ海台
  • 薩摩硫黄島

この7つが世界のスーパーボルケーノだ。

 

次に火山爆発指数(VEI)について。

VEIは噴火の規模をわかりやすく8段階に区分して表現する、噴火の戦闘力のようなものだ。

火山の爆発力ではなく、流れ出てた噴出物の体積でもって区分される。

レベル0が臭いのないスカシッ屁レベルで、レベル8が2週間の便秘後に放たれた下痢便レベルの世界破滅噴火になる。

VEI8レベルの噴火で放出された灼熱の下痢便は噴火口を中心に何千キロも広がり、そこにいる生物たちを根こそぎ絶滅させてしまうだろう。

 

先ほど紹介した7つの火山のほとんどは、VEI8レベルの噴火を起こしている。

このVEI8レベルの噴火は破局噴火カルデラ噴火とも呼ばれていて、世界規模の気候変動を引き起こし、全世界を破滅に追い込むパワーを持っているのだ。

 

では次に、それぞれの火山の噴火内容について見ていこう。

米国イエローストーン

アメリカはワイオミング州にある超巨大火山で、今はイエローストーン国立公園になっている。国立公園の地下では現在進行形でマグマが溜まりつつあり、もうすぐ破局噴火が発生するのではないかと危惧されている。

イエローストーンの最も大きな噴火は220万年前に発生している。VEI8(2500km3)の破局噴火だ。2500km3は噴火で放たれた火山灰や火山流の総体積で、VEIの基準になっている。

イエローストーン火山は、直近では64万年前にも噴火している。220万年前の規模には及ばないが、それでもVEI8の噴火であった。

もし今イエローストーンが本気で爆発したら、東京都よりもはるかに広いイエローストーン国立公園が跡形もなく吹っ飛び、地球上から姿を消すだろう。広大な国土を持つアメリカも、そのほとんどが火山の噴出物で覆われ、人が住める土地ではなくなる。地球を覆いつくす火山灰によって、地球の年平均気温は10度も下がるといわれ、人類は滅亡の危機に瀕するだろう。

イタリア・セージア渓谷

セージア渓谷はイタリアの北部、ミラノの近くにある。

その最後の大噴火は約2億8000万年前といわれているが、7つの巨大火山の中でも最も古い噴火であり、その規模や詳細は不明だ。

ただ、セージア渓谷には直径14Kmのカルデラ跡があるという。

大爆発を起こした後の火口がカルデラになる。マグマが噴き出す火口が14Kmもあったとするなら、その爆発規模は想像を絶していただろう。きっと、余裕でVEI8だったに違いない。

インドネシア・トバ火山

インドネシアのスマトラ島にあるトバ火山もVEI8(2,800km3)の破局噴火を起こしている。

発生時期は今から約7万4,000年前。この噴火の影響で地球の気温が5℃低下し、氷河期になってしまったともいわれている。当時の人類は1万人にまで減少し、絶滅の危機だったらしい。

もし東京ドームでコンサートをするミュージシャンがいたとして、当時の全人類1万人がファンとして集まったとしよう。そのミュージシャンはこう思うはずだ。

「・・・ガラガラじゃね~か!!」

いかに絶滅の危機だったかがわかる。そこから70億の人口に復活したのだから、人間のバイタリティはスゴイ。

最近では、スマトラ島にあるシナブン山が2016年5月21日に大噴火を起こし、死傷者も出る事態となった。シナブン山はトバ火山のすぐ隣だ。トバ火山が再び破局噴火する時期も迫っているのかもしれない!!

ニュージーランド・タウポ

ニュージーランド北島にあるタウポの巨大火山。

タウポは現在から約2万6500年前に噴火したといわれていて、 VEI8 (1170km3)の破局噴火であった。

この地域も日本同様に、時折巨大地震に見舞われるが、地下にマグマの爆弾を抱えているというわけだ。

シャツキー海台

韓国海苔(のり)でもシャツキー海苔(のり)でもなく、シャツキー海台(かいだい)。海台は火山噴火の影響で隆起した海底の地形のこと。海の底に沈んでいるため、調査が難しい、謎多き海底火山だ。

海底にあるシャツキー海台は、まだまだ不明なことが多く大噴火時期もわからない。しかし最新の調査によると、シャツキー海台の一部であるタム海台は約 1億 4400万年前に大噴火しているといわれている。

オントンジャワ海台

オトンジャワ海台の場所はソロモン諸島北。日本とオーストラリアの間くらいの太平洋海底にある。

破局噴火は約1億2000年前に発生している。VEI8 (7,700万km3)だ。

ここ2億年で最大最強の噴火であり、噴出したマグマは地球の1%もの面積を覆ったという。

 

爆発により発生した噴出物の体積に注目してほしい。7,700万km3だ。

最強レベルのVEI8レベルになるには1000km3以上もの噴出物体積が必要。

タウポの破局噴火は1170km3

イエローストーンの破局噴火は2,500km3

トバ火山の破局噴火は2,800km3

これらから比べても、オトンジャワ海台の7,700万km3の噴火がいかに桁違いで巨大なものだったのがわかるだろう。

 

ちなみに現在の米イエローストーン地下にあるマグマ溜まりには9,000km3のマグマが蓄積されているという。これが爆発したら…人類滅亡必至だ!。

薩摩硫黄島

我らが日本にも、世界に誇る超巨大火山が存在する。

それは、富士山でも阿蘇山でも雲仙普賢岳でもない。

九州の南西に位置する薩摩硫黄島だ!!

薩摩硫黄島が大噴火したのは7300年前。その規模は  VEI7(170km3)だ。

 

…なんということだろうか!

日本最強の火山である薩摩硫黄島が噴火した時のVEIレベルは”7”であり、噴出物の体積はわずか170km3らしいのだ。

 

VIEレベル8の巨大噴火での噴出物は2,500km3であったり、7,000km3であったりした。

それが薩摩硫黄島の噴火は170km3。

 

…これで規模が小さいと思うなら、神経がマヒしてしまっているだろう。

この噴火による火山灰や火砕流で、当時九州にあった縄文文化は壊滅している。

噴火で降り注いだ火山灰は、遠く東北地方まで降り積もったといわれている。

 

7300年前の巨大噴火で火口が沈下して、巨大なカルデラが生まれた。これを鬼界カルデラと呼ぶ。

karudera

(画像:ウィキペディアより参照)

この赤い点線が、7300万年前の噴火で沈下した地域を表している。東京都よりもデカい!

たとえば箱根山が巨大噴火した際に、火口が吹っ飛ばされて残った穴ぼこが「芦ノ湖」になったといわれている。

諸説あるが、芦ノ湖もカルデラ湖といわれているのだ。それと比べても鬼界カルデラのデカさ、噴火のすさまじさがわかる。

カルデラが湖ではなく海になっているんだから。

 

しかし安心してほしい。火山の専門家曰く、日本で破局噴火が起きる確率は、今後100年で1%程度だという。

100年で1%。

何万年単位の火山史のスケールからいっても、かなり高確率な気が…。

 

オススメ記事:阿蘇山のカルデラ破局噴火はいつ?過去4回発生した噴火の歴史と今後の可能性について

今後の予測と超巨大噴火対策

さて、世界に7つあるスーパーボルケーノを紹介したわけだが、これから破局噴火が起こる可能性はあるのだろうか?その対策はどうすればいいのだろうか?

 

まずは破局噴火への対策について。

破局噴火で引き起こされる災害は、隕石衝突レベルに巨大だ。ゆえに非常食として水やアルファ米、携帯トイレを持っていたとしてもまったくの無意味!

まさに”焼け石に水”、いや”火砕流にバケツ”や”噴石に傘”といってもいい。

「自宅地下に核シェルターをこしらえて、7年分の水と食料を保存しておく」くらいやらないと無駄なので、逆に対策はしなくていいだろう。

 

次に破局噴火の起こる可能性について。

アメリカ・イエローストーン周辺では地震が増えていて、火山活動が活発化しているのではないかと危惧されている。

インドネシアも、巨大地震や噴火が続いていて不穏な雰囲気だ。

日本列島も、先の熊本地震をきっかけに阿蘇山噴火→薩摩硫黄島噴火!という流れになるかもしれない。

富士山もそろそろ噴火するんじゃ?なんていわれている。

 

つまり、

もうすぐ世界のどこかにあるスーパーボルケーノで破局噴火が起こり、人類を滅亡させる可能性は十分にあるのだ!!!

 

…といっても、この”もうすぐ”の期間は人間の時間感覚ではなく、あくまでも”地球感覚”であり何万年単位のことだ。

あと数千年は破局噴火は起こらない。

たぶんね。

 

まとめると、破局噴火への対策は無意味なので不要!

自分が生きている間には破局噴火なんて起こらないと信じて、お気楽に生きるのが正しいだろう。

オススメ記事:富士山と箱根山の噴火はいつなのか?専門家の予測とその原因について。

-危機対策