大傑作ホラー映画「死霊のはらわた」をご存じだろうか?
「ホラー映画なんて怖いよ!」
「血が噴き出すんでしょ?気持ち悪いし観たくない!」
そんな先入観を持っているとしたら、確実に人生損をしているにだろう。「死霊のはらわた」はホラー映画の枠組みには収まらない、圧倒的な面白さがある作品なのだ。
1~3と死霊のはらわたは3部作で完結しているが、なんとHulu独占配信で「死霊のはらわた・リターンズ」という続編ドラマが配信されることになった。
監督はサム・ライミで主演はブルース・キャンベルという、最強コンビの活躍がまた観られるのだ!!ファンにはたまらないだろう。
今回は、死霊のはらわた3部作の内容と、死霊のはらわた・リターンズを観た感想をお伝えしたい。
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死霊のはらわた3部作のハチャメチャな内容とは!?
映画には様々な”シリーズもの”があるが、「3部作の映画で何がオススメ?」と聞かれたらこう答える。
「バック・トゥ・ザ・フューチャーか死霊のはらわただね」と。
シリーズものといえば、回を重ねることにつまらなくなっていくのが常。だけど死霊のはらわたに限っては、驚くべきことに1よりも2が面白く、2よりも3が面白い。
その内容を(といっても大したストーリーはない)説明しよう。
死霊のはらわた1のストーリー
主人公のアッシュ(ブルース・キャンベル)とアッシュの恋人や姉、友人たち5人組が山の上にある古びた山荘に泊まりに行く。
そこには悪魔の書である「ネクロノミコン」があり、悪魔が復活してしまう!
次々と悪魔に取りつかれて死んでゆく仲間たち…。
最後にはアッシュひとりきりになるが、それでも悪魔に必死に抗う。
やっと長かった夜が明け、朝日が昇り始める。悪魔から逃げ切ったと思われたアッシュだったが…!!
という内容。シリーズの原点である1は、けっこう普通のホラー映画的ストーリーだったのだ。
ここから2、3とだんだん常軌を逸したストーリーになってくる。![]()
死霊のはらわた2のストーリー
死霊のはらわたは2は1の続編ではあるものの、ほとんど1がなかったことにされている。アッシュが山荘に訪れるところから始まるけれど、アッシュと恋人のふたりだけになっているのだ。
無駄なものがそぎ落とされ、よりスタイリッシュに「アッシュVS悪魔」の構造を打ち出しているといっていい。
悪魔に取りつかれた恋人は早々にアッシュによって惨殺されるのだが、その後に悪魔はアッシュの右手に憑りついてしまう。
そこからは「アッシュVSアッシュの右手」の一人芝居が延々と続くのだ。
主演ブルース・キャンベルの演技がすさまじい!自分の右手にぶん殴られたり、髪の毛をつかまれて壁に打ち付けられたり…この映画の8割はブルース・キャンベルしか登場しない、狂気の一人芝居映画なのだ。
自分の右手にブチ切れたアッシュは、チェーンソーで右手首を切断してしまう。普通なら出血多量で死ぬと思うが、布の切れ端をあてがっただけでピンピンしているからすごい。
その後、革のベルトで右手にチェーンソーを固定し、左手にはショットガンを装備!
グルゥン!!とチェーンソーを稼働させると、目をギラつかせながら一言。
「グルーヴィー!!」(いかすぜ!)
ここがまた、最高にカッコいい。
悪魔のはびこる家の中で、ちょん切れた右手にチェーンソーを取りつけて、キメ顔でこのセリフ。アホか!!
ここから悪魔とのガチンコ対決が始まるのだ。
Groovy!!
最終的に悪魔を倒したアッシュであるが、死者の書ネクロノミコンの力によって異次元に飛ばされてしまう。(なんという展開!)
そこは中世ヨーロッパのような世界。見知らぬ土地に戸惑うアッシュであったが、飛来してきた悪魔をショットガン一発で粉々に吹き飛ばしてしまう。それを見た人々は、アッシュを神の使いとして祭り上げる。
「アーッ!!アーーーッ!!!」
アッシュは人々に囲まれ称賛されながら、天に向かって絶望の声を上げるのであった…。
死霊のはらわたは3キャプテン・スーパーマーケット
死霊のはらわた3は、その無茶苦茶な内容もさらに加速する。キャプテン・スーパーマーケットという副題からしてふざけているとしかいいようがない。
2で異次元に飛ばされたアッシュは、その異世界でも悪魔退治をすることになる。いろんな苦難を乗り越え、チェーンソーとショットガンを武器に悪魔をなぎ倒すアッシュ!
チープな特撮の怪物たちが動き回る様は必見だ。
アッシュは最後にネクロノミコンの力で現代に戻ることができた。現代に戻ったアッシュはスーパーマーケットの店長として平穏な生活を取り戻すが、そこにも悪魔が…。
普通のホラー映画の常識を覆す、なんじゃそれ!な展開の連続。サム・ライミ監督のサービス精神(悪ふざけ?)が惜しみなく発揮された迷作といえるだろう。
死霊のはらわたリターンズの感想
死霊のはらわたの正式なる続編、死霊のはらわたリターンズであるが、なんと3の展開がなかったことにされている。
2で死霊をネクロノミコンに封印したアッシュは、なんとか生き延びることができたという設定。
リターンズのアッシュは小太りのおっさんになっている。マーケットのストック補充係になっていて、上司からはクズ呼ばわりされる不良中年になっているのだ。
そんなアッシュは若い女と薬でラリッている最中に、女の気を引くためネクロノミコンの悪魔を呼び出す呪文を唱えてしまうのだ。
アホとしか言いようがない。
悪魔から逃げ出そうとするアッシュ。しかし同僚たちが悪魔に襲われ、ついに悪魔と戦う決意をする。
傷つき身動きのできない同僚のパブロがアッシュに向かって伝説のチェーンソーを投げる!
そこに向かってアッシュは右手を突き出しながらジャンプ!
アッシュとチェーンソーが空中合体!!
ついに目覚めたアッシュは、チェーンソーとショットガンを駆使して悪魔をボッコボコにする。
これはホラーではない。痛快なアクション・ヒーローものなのだ。
「グルーヴィー!!」
1話の最後のシーンで、チェーンソーとショットガンを手に、ギラギラとした目で叫ぶアッシュ。「グルーヴィー!」という名セリフくるだろここで…と思っていたところでやっぱりキター!!さすがはサム・ライミ監督、最高にわかっている。
映画版へのオマージュもふんだんに盛り込まれたドラマ「死霊のはらわたリターンズ」は、全10話がHuluで毎週金曜日に独占配信する予定。Huluが観れるならぜひ見てほしいし、それが無理なら映画のDVDを借りて観てほしい。その際は、1~3を全部いっきに観るのがおすすめだ。
たいして評価されなかった同じくサム・ライミ監督のスパイダーマン・シリーズよりも遥かに面白いだろう。
このドラマをきっかけに、死霊のはらわたブームが再燃するかもしれない!?