スマホで手軽に自分が住んでいる地域の地震リスクを確認できる、そんなアプリがJ-SHISだ。
このJ-SHISでどんなデータがわかるのか、その使い方を紹介したい。
j-shisができること
j-shisは独立行政法人の防災科学技術研究所が開発した地震動予測地図公開システムの名称であり、そのスマホ用アプリが「J-SHISアプリ」だ。
2014年度版の全国地震予測地図をスマホ画面に表示することができ、地図上の地震リスクを確認できる。地図を航空写真に変更することも出来るし、拡大、縮小、場所移動なども簡単にできる。
地図上には断層帯の位置も表示させることができる。さらにその断層をタップすれば、その断層が引き起こす地震の想定規模や地域を地図上に表示できるのだ。

表示される地図を拡大すると250m×250mの範囲で区分けされていて、指定した地域で「今後30年間の地震発生リスク」を表示できる
同様に任意の地域の表層地盤増幅率(地震に対する地盤の弱さ)も確認できる。ちなみに防災科学技術研究所の分析では、1.6以上で地盤が弱いとしている。

この画面が新宿駅前の地図だ。250m×250mの範囲で碁盤の目のように区切られている。
調べたい場所をタップすれば、その地域の詳細な地震リスクを確認できる。
タップすると下記のようなデータが表示される。

このデータが、新宿西口駅前ロータリー周辺のもの。
地盤増幅率は1.43だ。1.6以上で地盤が弱いとされるので、地盤は平均より強いと思われる。
今後30年で震度5以上の地震に見舞われる確率99.9%。
これが震度6になると6.1%となる。
今後30年で6.1%であれば、確率はかなり低いような気がする。あくまでも参考までの予測に過ぎないが。
シンプルでとても使いやすいアプリになっているので、自分の住んでいる場所の地震発生確率や地盤の強さを調べてみるのもいいだろう。
熊本地震の震源はどうだったのか?
2016年4月17日に発生したM7.3の地震が、熊本地震の本震といわれている。
この地震が発生した場所は、「緯度32.8度 経度130.8度」であり、震源の深さは10kmだ。
ではこの震源地をj-shisで調べて、その地震リスクを見てみよう。

j-shisの情報は2014年度版全国地震予測地図を元にしている。緯度32.8198、経度130.8016、このデータが熊本地震の震源地であり、表示されたデータが熊本地震以前の地震リスク予想といっていいだろう。
地盤増幅率1.05ということは、地盤はかなり強いという事になる。
地震の発生確率を見ると、今後30年で震度5弱以上の地震が発生する確率は66.9%だ。震度6以上になると、わずか0.6%になっている。
こんな場所で、いきなりM7以上の大地震が発生したのだ。
地震はどこに住んでいても起こる可能性はある
熊本地震は地震リスクが低いといわれていた場所で突然発生した。
熊本では大きな地震は起きないと考えられていて、保険会社も地震保険を勧めることはなかったという。熊本県のホームページでも「水に恵まれ、地震・雷が少ない立地自然環境」と、熊本の安全性をアピールしていた。そのせいか、熊本地方では他の地域に比べて防災や備蓄対策が甘かったという。
当てにならないハザードマップを信頼して防災対策を怠るのなら、地震予測を発表するのは寧ろ害悪だとまで言う地震学者もいる。
地震はどこに住んでいても起こる可能性はある。
自分の住んでいる地域の地盤が固く、地震リクスが低かったとしても、油断せずに地震対策をした方が良いだろう。
逆に自分の住んでいる地域の地盤が揺れやすく、地震発生確率が高かったとしても、必要以上に怯える必要はない。
だって、30年以上前から起こるといわれていた東海地震も未だ発生していないのだから。
このアプリで確認できるデータは、あくまでも”参考”までにとどめておいた方がいい。大切なのはどこに住んでいたとしても、地震への備えを十分にしておくことだろう!
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