ネットの中にはたくさんの役に立つ情報がいっぱいあるけれど、それと同じくらいウソやデタラメな情報も溢れている。
そういった玉石混交の情報の中から、正しい情報を識別したり、選択する能力のことを「メディアリテラシー」と呼ぶ。
うさんくさいデマや偽ニュースに振り回されないための、ネットリテラシー能力を高める4つのヒントを紹介しよう。
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ウソのニュースほど拡散されやすく、偏った思想を増長させる!!
アメリカで嘘ニュースの拡散について研究した論文が発表された。
フェイスブックなどのソーシャルメディア(SNS)はユーザーの世界を広げるどころかむしろ視野を狭めさせ、特定の先入観の形成を促し、それが誤った情報の拡散につながる――。イタリアや米国の研究チームがそんな論文を米科学アカデミー紀要に発表した。
参照元:フェイスブックなどSNS、視野狭め偽情報拡散の一因にも(CNN)
この研究によると、人間は情報に触れる際に、自分の所属しているコミュニティや、家族・友人などに影響を受けているという。
自分のコミュニティや仲間と同じ価値観の情報を信じてしまう傾向があり、それに当てはまらない情報を無視する傾向がある。
その行為を繰り返すことが、思想に偏りのある集団が形成される要因にもなっている。
このような「思想の偏り」を加速させているのが、SNSなどの交流サイト。
SNSでは根拠のない嘘の情報が、凄まじい勢いで拡散され、あたかもそれが真実のように論じられる。そしてその根拠のない話を本当に信じてしまう人もたくさんあらわれる。
「偽ニュースを信じてしまうことの弊害」が具体的に問題になったのが、先の大統領選挙だ。
アメリカでは大統領選挙の最中、「ローマ法王がトランプを支持した」「クリントンがイスラム国に武器を売却している」といった根拠のない嘘ニュースが報道され、民意が振り回された。
このような刺激的な情報は、その真偽にかかわらず、みんなに拡散されやすい傾向がある。
私たちは嘘の情報が溢れるネット社会で、きちんとしたメディアリテラシー(情報を評価・識別する能力)を持つ必要があるようだ。
メディアリテラシーを磨く4つの方法
ネットにあふれる情報にいちいち振り回されないために、メディアリテラシーを高めるための4つのヒントを紹介しよう。
①情報にはフラットな態度で接する
先ほども紹介したように、私たちは「コミュニティの価値観」を頭から信じ込んでしまう傾向がある。
「友達が勧めてくれたから」「母親が言っていたから」「LINEのグループで人気だから」などなど…。
何らかの情報に触れた場合、できるだけ先入観を持たずにその情報を分析する必要があるだろう。
なるべく公平に、それが難しいのなら、常に「ホントかよ~?」というような”批判的な態度”で、情報に触れる。
例えば「コーヒーを1日4杯飲むと健康になる」という情報に触れたら、「コーヒーを飲むのは健康に悪い」という意見についても調べてみるのもいい。
「UFOはいる!!」と信じたい人は、夜空を流れる光がぜんぶUFOに見えてしまう。だけどフラットに物事をみることが出来れば、「流れ星かな?まっすぐ移動していたから人工衛星かな?」という風に、先入観を排除していろんな可能性を検証できるだろう。
やり過ぎたら、ただのひねくれ者になっちゃうけどね。
②情報源をネットだけにしない。
情報源をネットだけにするのはとても危険だ。ネットには自分の欲しい情報しか転がっていないし、自分が不要だと思っている情報は一生目に触れることはない。
もしあなたが料理にまったく興味がなかったとしたら、1日中ネットサーフィンしたとしても「かつお節で上手にダシをとる方法」なんて記事を目にすることはないだろう。
情報源として本を読んだり、テレビを観たり、新聞や雑誌を読んだり、或いは実際に体験したりするのが大切。
ただし、ちゃんとした本だから、新聞だからと頭から信用してはいけない。
新聞にだって誤報や偏向報道はあるし、有名な先生が書いた学術書にだって間違いはある。
歴史の教科書に載っていた聖徳太子だって、現在ではその存在が疑問視されているのだから。
③発信者の意図をくみ取る
その情報の真偽を判断するためには、情報発信者の意図をくみ取るのも有効だ。
例えば大統領選挙で広がった偽ニュースには、「支持していない大統領候補を貶める」という目的や意図があった。このような発信者の意図をくみ取ることが出来れば、その情報が本当かどうかを判断するヒントになるだろう。
それはお金のためなのか?
ただ自己顕示欲を満たすためなのか?
歪んだ正義感なのか?
情報の裏にある”意図”をくみ取れば、情報とフラットに接することが出来るだろう。
④嘘を嘘と見抜く必要はない。
ネットを楽しく利用するには「ウソをウソと見抜く能力」が必要といわれている。
しかし実際のところ、ウソをウソと見抜くのはかなり難しいし、ウソをウソと見抜く必要もないだろう。
なぜならば発信されたニュースには、程度の差こそあれウソがあり、何かしらの偏りがあるからだ。
常にメディア(情報発信者)は、意識的であれ、無意識的であれ、情報操作や印象操作をしている。
例えば「最新研究の結果、重大な罪を犯した犯罪者の実に98%が、日常的に白米を食べていることがわかりました」なんてね。
世の中にはーとりわけネットの中にはー真っ黒なウソもなければ、真っ白な真実もない。ただ広大なグレーゾーンが広がっている。
何らかの情報に触れたとき、それを頭から100%信じ込んでしまうのは危険だろう。その情報のソースが信頼性の高いメディアだったとしても。
ウソをウソと見抜くのではなく、すべての情報にはある程度のウソがブレンドされている、というスタンスで向き合うべきなのではないだろうか。
まとめ
とうわけで、メディアリテラシーを身に着けるための4つヒントをまとめてみよう。
- 情報はなるべく公平な視点でみよう!
- 情報源はたくさん持とう!
- 情報発信者の意図に目を向けよう!
- 情報にはある程度の”偏り”が含まれていると心得よう!
メディアリテラシーはウソをウソと見抜く能力ではない。ウソとホントの入り混じった情報を正しく識別し、評価する能力なのだ。
確かにメディアリテラシーを突き詰めていくと、どのメディアの情報も信じられなくなってしまうかもしれない。
それでも諦めずに、自分で情報を取捨選択して糧とする”知識”と”判断力”を養うこと、そして自分自身のぶれない”軸”を持つことが重要なのではないだろうか!?
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