災害食、非常食、保存食、備蓄食料は、どれも常温で長期間保存がきく食料の事を指す。
では、それぞれの違いはなんだろうか?4つともその用途によって微妙に違うのだ。
そこにはおどろくべき秘密が隠されていた。
災害食・非常食・保存食の違いとは?
災害食・非常食・保存食・備蓄食料の4つは用途によって大きくふたつに分けられる。
災害食や非常食は、災害や事故などで食料の確保がままならない時に一時しのぎのために食べる。対して保存食や備蓄食料は、日常生活の中で食べるために、長期保存できるような食材や防腐加工した食品の事だ。
それぞれの特徴を説明しよう。
保存食とは?
保存食は食材に腐敗防止加工を施して、長期間保存がきくようにしたもの。
野菜の保存食はぬか漬けやたくあんなど、魚の保存食はくさやの干物や燻製などだ。
冷蔵庫がなかった時代や、食料を運ぶのにすごく時間のかかっていた時代には、食料にこういった防腐加工を施していたわけだ。
現代ではインスタント食品も保存食のひとつだろう。
備蓄食料
備蓄食料は、長期間の食糧不足を想定して用意しておく食料の事。
例えばお米や乾麺、塩に味噌など、長期間保存がきく保存食も備蓄食料になりえる。
動植物の恵みがなくなる冬に向けて用意しておく食料の様に、一時的な食糧不足ではなく長期間の食糧不足のための大量備蓄食料の事。
現代では、大量の缶詰やインスタント食品も備蓄食料として使えるだろう。
つまり戸棚の奥にあるくさやの干物一枚をもって「これが我が家の備蓄食料です」などと言っても、それは保存食であって備蓄食料ではないという事になる。
非常食とは?
非常食はその名の通り、非常事態に備えておく食べ物の事。
- 長期間保存がきく
- 栄養バランスが
- 加工しなくても食べられる
こういった特徴を持っている、一時的な食糧不足に対応するもの。
乾パンや缶詰などのことだ。インスタントラーメンも長期保存できるが、熱湯が必要なので非常食には向いていないだろう。
災害食とは?
災害食も非常食と同じで非常事態に備えておく食べ物の事。
大地震や噴火、洪水に津波などの災害に備える食料のことで、非常食とほとんど同じ意味と言っていい。だけど非常食よりも、もっと災害を想定されて作られている。
災害食が生まれたきっかけは阪神淡路大震災にあるという。阪神淡路大震災において、せっかくの非常食があんまり役に立たなかったというのだ。
非常食は乾燥したものばかりで、あたたかい食べ物がない、しかも不味い。ただ長期保存できればいいやっていう考え方だけで作られていたことが露呈したのだ。それを改善するために災害食は、被災した状況や環境にもっと寄り添う形でつくられているという。災害時に生きる気力を保てるような。
災害食はもし消費期限が迫ったきたら、家庭で美味しく食べられるだろう。ただの栄養補給のためにつくられた非常食よりも、簡単に言えば美味いのだ。
非常食ではなく災害食を備蓄しておくというのが、地震大国に住むわたしたちの新常識なのかもしれない。
オススメの災害食は、水や火を使わないであったかい食事が出来るレスキューフード。長期保存できて、普通に食べても普通に美味いというスグレモノだ!