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映画アサシンクリードの感想と評価(ネタバレあり)

2017年3月15日

映画アサシンクリードを観てきたので、その感想をネタバレありで書いてみたい。

ちなみにゲームの方はアサシンクリード2しかやってないよ。

映画アサシンクリードのストーリーをネタバレ紹介!!

まずは映画アサシンクリードのストーリーを簡潔に説明しよう。

太古の昔より伝えられる秘宝「エデンの果実」には、人間をコントロールする力が秘められていた。それを手に入れて人類の支配を目指すテンプル騎士団と、それを阻止してエデンの果実を守ろうとするアサシン教団は中世からずっと争いを続けていた…。

行方不明のエデンの果実の居場所を突き止めるため、テンプル騎士団の操る巨大企業アブスターゴ・インダストリーズは「アムニス」という装置を開発。アムニスは遺伝子の記憶をたどり、過去を追体験したり映像化することが出来る。

これを使い、アサシン教団の子孫を捕えてDNAを調べ、エデンの果実の行方を探そうという試みが続けられていた。

主人公カラム・リンチはエデンの果実を手に入れたといわれるアサシン・アギラールのただ一人の血族。

アブスターゴ社は捕えたカラムにアムニスを使い、アギラールとエデンの果実の消息を調べる。中世スペインで活躍するアギラールを追体験するカラムは、過去にダイブする度にアサシンとしての能力が覚醒していく…。

ついにアギラールがエデンの果実を隠した場所が判明すると、時を同じくして、アブスターゴに捉えられていたアサシン教団の子孫たちが反乱を起こす。

しかし反乱の中、アブスターゴのCEOアランはエデンの果実の情報を持ちヘリで無事逃げ出すことに成功する。

数日後…ロンドンにあるテンプル騎士団の本部で、発見されたエデンの果実を掲げながらスピーチするアラン。

その喧噪の中、喝さいを浴びるアランの背後から、アサシンとして完全に覚醒したカラムが忍び寄る。

カラムはアランを暗殺し、エデンの果実を取り返す。そしてテンプル騎士団の本部から颯爽と姿を消したのだった…。

めでたしめでたし。

いろいろと端折ったけれど、映画アサシンクリードのストーリーを簡潔に紹介するとこんな感じだ。

では次に、映画の良かったところと悪かったところを。

映画アサシンクリードの面白かったところ。

ストーリーは現代のカラムと、中世スペインのアサシンであるアギラールを交互に繰り返して進む。

中世スペインのシーンがとにかくカッコいい!!

アギラールが建物をよじ登ったり、屋根をジャンプで伝っていったりと、縦横無尽にスペインの街並みを駆け巡るのがカッコいい。ここら辺はゲームを意識しているのだろう。

手に汗握るアクションの連続、そしてアサシンクリードの目玉でもあるイーグルダイブ、とても素晴らしい出来であった。

映画アサシンクリードのつまらなかったところ。

過去は面白いのに、現代のシーンは基本的に退屈であった。

理由は大きく3つ。

①エデンの果実の効果がよくわからないので、ストーリーもよくわからない。

エデンの果実を手に入れるとなぜ人間を支配できるのか?実際のところどんなことが起きるのか?そもそもエデンの果実とは何なのか?先史文明の遺物?宇宙人から与えられたオーバーテクノロジー?

物語の中心となるものが曖昧なので、ストーリーにも太い芯がなくなっている。

アブスターゴ社は便宜的にエデンの果実を使って「世の中の争いをすべて無くす」と言っているので、それはそれでいいんじゃないかとも思えてしまう。

②敵キャラに魅力がない。

バットマンにジョーカーがいるように。

悟空にフリーザがいるように。

マリオにクッパがいるように。

ルパン三世に銭形警部がいるように。

 

面白い映画やマンガには、魅力的な敵キャラが必要不可欠だ。

その点、アサシンクリードの敵キャラには全く何の魅力もなかった。

中世スペインの世界では、テンプル騎士団の厳つい将軍がアサシンの前に立ちふさがり、豪快なアクションでアギラールを圧倒した。ピンチに次ぐピンチで手に汗握る展開の連続であった。

しかし現代では、敵らしい敵は施設の警備員だけ。ほとんど唯一の敵はアブスターゴのCEOアランなのだけれど、ラストにあっさりと暗殺されてしまう。アサシンらしいといえばらしいけれども、最後にもうひと盛り上がり欲しかった。

「アサシンに襲われたアランがエデンの果実の力を使う→果実が光り輝き、その力が暴走する→アランが化け物に変化!!→何とか化け物を倒して、エデンの果実を封印→めでたしめでたし」

くらい滅茶苦茶な展開でも面白かった気がする。

…もちろん、原作ファンは激怒するだろうが。

③もっとイーグルダイブしてくれ!!

アサシンクリードは3Dで観たのだけれど、今回の映画で一番期待したのがイーグルダイブのシーンだ。

イーグルダイブは建物の頂上から地上に向かってダイブする、アサシンの技のひとつ。積み上げられた藁や布などに無事、着地するというハラハラ・ドキドキの演出。

このイーグルダイブを大画面の3Dで観たら、さぞかし迫力があるだろうと思っていたのだけど…

そもそも、他の3D映画に比べて”飛び出し感”があまりなく、普通の映画を観ているようであった。

さらにイーグルダイブも、劇中で2回しか登場しなかったし、そのみせ方もイマイチであった。

残念。

映画アサシンクリードの感想まとめ

というわけで、アサシンクリードは中世スペイン・シーンは面白い!現代シーンはつまらない!!という極端な映画であると感じた。

映像はキレイだし、戦闘は中国のカンフーアクションみたいでスリリングだったけれど、話を複雑にするような無駄なシーンが多かった。

 

良いアクション映画は、まずとんでもない悪党がいて、観客はこの悪役に嫌悪と憎しみを募らす。(ストレス)

「こんなヤツ、やっつけてやれ!!」

主人公はこのくそったれな悪役を、ラストにぶちのめす。これにより、観客はカタルシスを得る。(ストレスの開放)

「やったぜ!!ざまーみろ!!」

 

テンプル騎士団側に、めちゃくちゃ外道な悪役をすえれば、もっと良くなったはず!!

続編があるかわからないけれど、もしあるなら魅力的な敵キャラを登場させて欲しい。

 

ちなみにスペイン語で発音するテンプル騎士団は、天ぷらにしか聞こえない。

イケメンの俳優が「天ぷぅら!!」と叫ぶたびに奇妙な違和感を覚えるのは、日本人だけだろう…。

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