この世には”呪い”というものがホントにあるのだろうか?
その真実は不明だけれど、呪いと思われてもおかしくない恐ろしい出来事はある。
「赤いブレスレットの呪い」と「青白く光る粉の呪い」、それぞれの事件とその呪いの正体を紹介しよう。
まずはふたつの事件の内容から。
事例1 赤いブレスレットの呪い
2010年イギリスのリムレジスでのこと。
そこに住む女性が、ある日ネットで「赤色のビーズを麻で編み込んだブレスレット」を見つける。
そのデザインを一目で気に入った女性は、早速購入。届いたブレスレットを肌身離さず身に着けていた。
それからというもの、女性に不可解な出来事が襲いかかる。
ブレスレットを身に着け始めた最初の数週間で、口の中に大きな口内炎ができまくる。
1か月後には体中に蕁麻疹がではじめる。
常に気分が悪く、嘔吐、下痢を繰り返す。
今まではそんなことなかったのに、急に情緒不安定になり、夫とケンカばかり、そして結局は離婚。
それでも体長は悪化し続け、会社に通えずにクビに。借金が膨らみ、車も家も売却。
ついには幻覚症状が出始めて精神病院に入院。
そこでの治療もまったく無駄。
赤いブレスレットを身に着けてからというもの、女性は幸せのすべてを失ってしまったのだ…。
これはブレスレットの呪いなのだろうか?
事例2 青く光る粉の呪い
1987年ブラジルのゴイアニアでのこと。
「ほら、とてもキレイだろう?」
ある日、6歳の少女は父親から”青白く光る粉”をもらった。
それが何なのかはわからなかったけれど、少女はそれをとても気に入り、お守りとして肌身離さず持ち歩いていた。
…しかしその粉をもらってからというもの、なんだか体調がすぐれない。
気分が悪くなったり、吐き気がしたり、髪の毛がゴッソリ抜けたり。
その粉をもらってから、わずか1か月後。少女は帰らぬ人となった…。
これは青い粉の呪いなのだろうか?
これらの事件は呪いではない。これらの呪いの正体とはなんなのだろうか???
赤く光るブレスレットの正体とは?
赤いビーズで出来たブレスレットを身に着けてからというもの、体調不良が続き、家族や仕事を失った女性。
この赤いビーズのように見えたモノの正体は「トウアズキ」という植物の種子であった。
これがすべての元凶だったのだ。
トウアズキの種子にはアブリンという凄まじい毒素が含まれている。これは青酸カリの約10万倍もの強さ。
このアブリンが皮膚から吸収され、謎の体調不良や精神不安定を引き起こしていたのだ。
トウアズキをブレスレッドに加工する際に、種子に穴をあけたりしたため、そこからアブリンが流出し、それが皮膚から身体に摂取されたと考えられる。
精神病院に入院した女性は、その症状から「薬物依存症では?」と疑われたが、検査の結果薬物依存疑惑は否定された。結局医師たちは彼女に対して何もできなかったが、その入院中に身に着けていたブレスレットが壊れてしまう。
その結果、猛毒アブリンに触れることがなくなり、女性は自然と快方に向かった。
青く光る粉の呪い、その正体とは?
青白く光る粉をもらってから、わずか1か月で亡くなった少女。
悪夢の始まりは、ある廃品回収業者が若者から数点の廃品を買い取ったことからはじまる。
その日の夜に男がふとそのガラクタをみると、その中に「青白く光る金属のカプセル」が混ざっていた。
そんなものは見たことがない廃品回収の男は、そのカプセルを解体。すると中から、青白く光る粉が出てきた。
「これはすごいっ!」
男はそのキレイな青い粉を友人や近所の人たちにプレゼントしたのだ。
そして男は隣に住む弟にも青い粉をあげた。その弟は青い粉を、6歳になる自分の娘にもプレゼントしたのだ。この娘こそが、亡くなった少女だ。
それからというもの、その青く光る粉をもらった人たちの身の回りに、不可解な出来事が次々と現れる。
髪の毛が抜けたり、異常な吐き気や倦怠感を感じたり…。
何かがおかしい!この奇妙な粉こそが異常な体調の原因だ!
そう思った廃品回収業者の男の妻は、その青い粉をもって政府の病院に駆け込む。
そこで驚くべき事実がわかった。
青く光る粉の正体は放射性物質セシウム-137だったのだ!!
あの粉をもらってから発現していた体調不良は、すべて放射能汚染によるものだった。
青い粉の入ったカプセルは、もともとがん治療用放射線機器に搭載されていたもの。それを若者が廃病院から見つけ出し、「お宝発見や!!」と廃品回収業者へ持ち込んだのだ。もちろん、そのような放射性物質の管理は徹底されていて、法律でも厳しく取り締まられている。しかしこの病院の管理にミスがあったため、放射性物質が出回ることになったのだ。
廃品回収業者の男が親切にも青い粉をいろんな人に配っていたため、その被ばく者数は合計249人にも上り、男の姪や妻、働いていた従業員2名の合計4人が亡くなった。
これは「ゴイアニア被曝事故」と呼ばれ、ブラジル史上最大の被ばく事故となった。
もし呪いを掛けられたら?
というわけで、このふたつの事例における呪いの正体は「毒」であり「放射性物質」であった。
大昔から呪いは世界中に存在しているけれど、その正体は毒性のある植物なのかもしれない。
太古の時代、神聖な儀式において呪術師は、自生する幻覚効果のある植物を使ってトランス状態に入り、神聖なる神のお付けを聞いていたらしい。
きっと呪術師は植物にも詳しく、人々を薬草で治療することもあるけど、呪いと称して毒性の植物を使うこともあったのだろう。
もしあなたが呪いにかけられて謎の体調不良が続いたり、精神的に不安定になっていたとしたら…
近くに奇妙な植物がないか、青白く光る物質がないかをよ~く確かめてみよう!!
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