2016年のこと。
イギリスはスコットランド沖の海底で、謎の潜水艦の残骸が見つかった。
この潜水艦、あの有名なドイツの潜水艦Uボートである可能性が高く、しかも怪物と戦い撃沈されたという伝説が語り継がれる「UB-85」であるかもしれないという!
海のUMA(未確認生物)と戦った、潜水艦UB-85の都市伝説を紹介しよう。
怪物と戦ったUボートの残骸が発見される!?
第1次世界大戦中に海上で謎の怪物に遭遇して撃沈されたと伝えられるドイツの潜水艦Uボートの可能性のある残骸が、英スコットランド沖の海底で発見されたことが20日までに分かった。
残骸はスコットランドの電力会社が電力ケーブル敷設のために海底を調査していて発見。音波探査の結果、100年前に沈んだ艦体がほぼそのままの形で残っていることが分かった。専門家はこの艦体について、怪物に撃沈されたという伝説のある「UB-85」かもしれないと話している。
参照元:「海の怪物」に撃沈されたUボートか、英国沖で発見(CNN)
Uボートは第一次世界大戦から第二次世界大戦まで活躍した、ドイツ海軍の潜水艦のこと。
日本の伝説的な戦闘機「ゼロ戦」と同様に、Uボートは、その凄まじい活躍から伝説的な潜水艦として語り継がれてる。
そんなUボートは、たくさんの戦艦を撃沈させたわけだが、なんと海の怪物(UMA)までをも撃退したという伝説が残っている。
その伝説を紹介しよう。
謎の怪物と戦ったUボート「UB-85」の都市伝説
1918年4月30日、北太平洋を航海していたイギリスの巡視船が、海面に浮かぶ奇妙な潜水艦を発見した。
それこそが、ドイツの潜水艦UB-85であったという。
UB-85のクルーたちは、敵国であるイギリスの巡視船が現れても一切の反撃をせずに、全員があっさりと巡視船に拾われ、英国に連行されることになる。
イギリスに着くと、さっそくUB-85の艦長に対して厳しい尋問が行われた。
「なぜイギリスの巡視船が目視できた状況で、Uボートは反撃も逃げもせずに海上に浮かんだままだったのか?」
その館長によると、UB-85は前夜、バッテリーを充電するために海上に浮上したという。
そこで外の新鮮な空気を取り込んでいた矢先…突然、潜水艦が大きく揺れた!
そして海上に停泊する潜水艦の真横から、恐るべき謎の生物が姿を現したのだ!!
館長はその化け物について「Uボートを揺るがすことができるくらい巨大だった」と語る。
このままではUボートが沈むと考えた館長は「とにかく銃をぶっ放せ!!」と部下に命じる。
こうして月明かりの中、Uボートの海の怪物との戦闘が開始されたのだ。
乗組員たちは潜水艦の右舷船首に登り、その怪物に向けて機銃を発射。
真っ暗な海の中で、そのUMAの姿が見えなくなるまで発射し続けたという。
その戦闘でUB-85のレンダリングが破損し、海中に潜航することができなくなってしまった。
怪物との戦いで潜水艦はすでにボロボロ。
そのため、あっさりとイギリスの巡視船に発見されたのだ。
ちなみにイギリス軍の公式記録では、UB-85は1918年4月30日に海上に浮上したところをイギリス軍の巡視船に発見されて撃沈されたことになっている。
本当に巡視船がUB-85を発見して撃沈したのか?
それとも撃沈されたような酷い状況で浮かんでいるUB-85を発見しただけなのか?
その真相は不明だ。
今回発見された潜水艦の残骸を調べることで、その真相がはっきりとするかもしれない。
もし、潜水艦の表面が強大な力で押しつぶされたように破損していたとしたら…UB-85は本当に巨大な怪物と戦ったのかもしれない!?
海の怪物を撃沈したもうひとつの潜水艦U-28
UB-85以外にもうひとつ、Uボートが海の怪物を撃沈したという都市伝説が存在する。
1915年7月30日のアイルランド沖、潜航していたドイツの潜水艦U-28は、魚雷でもってイギリスの貨物船を撃沈した。
轟音と爆発音を響かせながら海中に没していく貨物船。沈む船体は海中で大爆発を起こし、それによって海上に大きな水柱が吹きあがった。
…そこでU-28の乗組員たちは信じられないものを目撃する。
衝撃と水しぶきの中で、海中から巨大な怪物が現れたのだ!
その怪物は体長18メートルもの大きさで、長い尻尾と4枚のヒレを持つ巨大なワニの様な体型をしていたという。
謎の怪物は貨物船の残骸と共に、すぐに見えなくなった。
潜水艦の館長が記した報告書には、謎の怪物の出現と、その怪物が貨物船の爆発に巻き込まれて海中に没したという事実が記載された。
イギリスの近海には巨大な生物が住んでいるのだろうか?
今回取り上げた2つのUボートと未知の生物との戦いは、スコットランド沖、イングランド沖と、どちらもイギリスの近海で発生している。
これらの海域では大航海時代の昔より、海の中に住む謎の巨大生物の伝説が残されていて、現代にいたるまで数々の目撃談も残されているという。
有名なところで、巨大なイカやタコのような怪物「クラーケン」と、巨大な大蛇のような怪物「シーサーペント」が挙げられる。
大航海時代に未開の海域に旅立った船の中には、このような海の怪物に襲われて沈没した船も多かったとか。
まあ、常識的に考えれば、嵐に巻き込まれて沈没した船のうわさ話に尾ひれがついて、恐ろしい怪物の物語が生まれたのだろう。
だけど、沈没した船の中には、本当に何かに襲われて沈没してしまった船もあったのかもしれない。
昔から現在まで、海の上での不思議な怪物の目撃事件はたくさん存在する。
それに近年、超巨大な「ダイオウイカ」が映像に収められて話題となった。
こういった私たちがまだ発見していない、知られてもいない巨大生物は、まだまだ海の奥底に潜んでいるだろう。
ひょっとしたら絶滅を免れて生き残っている首長竜なんかも、まだ生き残っていたりして。
深海ってのは宇宙と同じくらい探査が難しいっていうし、まだまだ不思議な生き物がたくさんいるんじゃないだろうか。
海の底を潜航する潜水艦は、こういった謎のUMAとの遭遇率も高いのかもしれないね。