椎茸、えのき、ぶなしめじに舞茸、毎日の食事に欠かせないキノコたち。
気候の影響で上下する野菜の中にあって、いつでも安定した低価格で販売されていて、しかも食物繊維や良質のたんぱく質も豊富で、毎日の食卓に欠かせない。
焼いても美味いし、スープにしても美味い、舞茸の天ぷらなんてこの世の食べ物で一番美味いんじゃないかと思うくらいだ。
いろんな調理法で美味しくいただけるキノコだけれど、どんな調理法が一番キノコの栄養価を損なうことなく摂取できるのだろうか?
焼く?
ボイルする?
天ぷら?
スペインの研究チームが導き出した「キノコの栄養価を壊さない調理法」を紹介したい。
もっとも健康的なキノコの調理法とは!?
美味しいだけじゃなく、キノコの豊富な栄養分を損なうことなくどうやったら摂取できるかについて、スペインのキノコ技術研究センター(CTICH)のイレーネ・ロンセロさんが挑んだ結果、電子レンジかグリルで焼くのが最も適していることが判明した。
(中略)
研究チームは「フライやボイルすることによってキノコの栄養分が油や水に流れだした可能性がある」と指摘。その上で、グリルの際に、オリーブ油を少し加えても、カロリーや栄養分にはほとんど影響しないと話している。
参照元:キノコの栄養価を壊さない調理法 スペイン研究機関が調査(ハザードラボ)
「キノコ技術センター」なんて研究機関が存在するのが驚きだし、一体どんな研究を行っているのか謎だけれど、キノコ料理のベストな調理法は判明したようだ。
キノコ技術センターの研究によると、キノコの栄養を損なわずに料理するには電子レンジを利用するかグリルで焼く方法が一番だという。
逆にダメなのが、油で揚げる「フライ」とお湯で煮る「ボイル」だ。これらの調理法では、キノコの栄養素が大きく減ってしまう。
フライで調理するとキノコに含まれるたんぱく質や炭水化物が減り、ボイルではキノコが持つ抗酸化作用が著しく低下してしまうという。
キノコの健康効果
キノコは食物繊維が豊富で、カロリーも低いので、ダイエット食として最適。しかも、ビタミンやミネラルが豊富に含まれている。
さらに、それぞれのキノコに固有の栄養素が含まれていて、抜群の健康効果を発揮する。
椎茸には脳の老化を予防する効果がある。
ぶなしめじには二日酔いや夏バテ対策に効果がある。
舞茸にはシミ・そばかすを予防する効果がある。
エリンギはむくみを解消や高血圧予防効果がある。
えのきには疲労回復とストレスを軽減する効果がある。
これらのキノコパワーを余すことなく享受するには、グリルかレンジで調理するのがオススメ。
ご家庭では”グリルパン”を使えば、簡単にキノコ類をグリルすることができるだろう。
きのこ総合誌菌蕈(きんじん)とは!?
スペインにキノコ技術センターがあるのならば、技術大国日本にもキノコの専門機関があるはず。
そう思い調べてみると、「一般社団法人日本きのこセンター」という団体が存在していることがわかった。
日本きのこセンターはきのこの研究や、きのこ栽培の普及を目的として活動している。その活動の中には、「きのこ情報誌」の刊行も含まれていた。
きのこ情報誌!!?
しかも、日本きのこセンターが刊行するきのこ情報誌には、60年もの長い歴史があるという。
約60年の歴史を誇る「きのこ総合誌 菌蕈」
「菌蕈」はきのこ生産者をはじめ、消費者ならびに業界の皆様へのきのこ情報の発信媒体として、昭和30年から継続発行しております。
多くの方に愛読され、最も歴史の長い原木シイタケ等きのこ栽培の総合月刊誌です。参照元:一般財団法人日本きのこセンター
では、きのこ総合誌菌蕈(きんじん)の内容はどんなものなのか?
平成29年5月号のトピックは下記になる。
- 愛知県における平成29年産原木シイタケ春子の発生状況
- 第30回きのこ料理コンクール全国大会開催
- 4-6月の原木シイタケ栽培管理
- 5月号全農乾シイタケ情報
- 生シイタケの市況動向
- 各地のきのこだより
なんとも興味深い記事ばかりだ。
しかも幸運なことに、菌蕈(きんじん)は平成28年1月号から無料でダウンロードして閲覧可能になっている!!!
もし興味があるのなら、一般財団法人日本きのこセンターのホームページでPDFをダウンロードできるのでチェックしてみて欲しい。
まとめ
私たちの生活に欠かせない、栄養たっぷりのきのこ類。
そんなきのこ類の栄養を損なわないためには、グリルかレンジで料理するのがベストということがわかった。
きのこライフを満喫するためにも、グリルパンやレンジでキノコ料理を楽しみつつ、毎月無料で読める「きのこ総合誌菌蕈」もチェックするべきだろう。
それにしても、私が心の底から敬愛する「舞茸の天ぷら」は、どちらかというとフライ料理だろうから、栄養素が少なくなっているのかもしれない。
それだけが残念でならない…。