精神と心理 食べ物

激辛カレーで幸福感を得られる2つの理由とは!?その効果と激辛カレーを食べるときの注意点。

2016年6月2日

「オレにカレーを食わせろ!燃える辛さがオレをハイにするぜ!」

これは筋肉少女帯の大ヒット曲「日本印度化計画」の一説だ。

 

カレーの辛さには人を”ハイ”にする力があるのか?

なぜカレーはあれほどまでに人を魅了するのか?

カレーの美味しさの秘密を”脳内物質”の観点から迫ってみたい。

カレーを食べるとセロトニンが分泌されて幸せになるはウソ!!

「カレーを食べるとセロトニンが分泌される」といわれている。

セロトニンは脳内物質の一つで、心を落ち着かせる作用がある。セロトニンが不足すると、イライラしたり抑制が効かなくなったりするし、うつ病や不眠症になりやすくなったりもする。

一般的にはセロトニンが正常に分泌されていると、落ち着いた幸せな心理状態になるってわけだ。

しかしよく考えてみてほしい。

激辛カレーを食べていて舌先が痺れるように痛く、汗もガンガンにかいていて、めまいがするようなスパイスの奔流のなかで、本当に落ち着いた気分になるだろうか?

 

実はセロトニンはすべて脳内にあるわけではない。

腸に約90%、血液中に約8%、脳内に約2%存在するといわれていて、カレーを食べることで増えるのは腸内で分泌されるセロトニンなのだ。

腸内でセロトニンが分泌されすぎると、お腹がゆるくなったりするので注意が必要。激辛カレーを食べた後に、すぐに下痢になった経験をもつ人も多いだろう。それは腸内でセロトニンが分泌されすぎたせいかもしれない。

カレーで脳内のセロトニンが分泌されて、落ち着いた気分になるわけではないのだ。

では、なぜ人々はカレーを食べると、幸せな気分になるのだろうか?

おすすめ記事:セロトニンが依存症・不眠症・うつを改善する!その理由とセロトニンの増やし方について。

カレーは人々を涅槃へと導く…

カレーが人々を幸福へといざなう理由。

それはカプサイシンの辛みと、クルクミンにありそうだ。

カプサイシンがβエンドルフィンを分泌させる

カプサイシンを摂取すると、その辛さが中枢神経を刺激してβエンドルフィンアドレナリンなどのホルモンを分泌させる。

その効果によって新陳代謝が活発化し、発汗したり熱くなったりする。

 

カプサイシンの圧倒的な刺激が、「辛さ」というよりも「痛み」として脳に伝えられ、それを”危機”と感じた脳がアドレナリンを放出し、危険に対する行動を起こすのだ。

そのため、カプサイシンを摂取すると体中に血が巡り、臨戦態勢を整える。

極端な話、目の前に突然猛獣が現れた時と同じような変化が起きているといっていいだろう。

 

それと同時に、カレーによる”痛み”そのものを緩和するためにβエンドルフィンがドバドバと分泌される。

このβエンドルフィンは脳内快楽物質とも呼ばれ、痛みを緩和し多幸感を得ることができる。

まさに脳内麻薬といっていい。

 

アドレナリンは幸福感に関係ないが、βエンドルフィンはヤバい。

カレーを食べることで脳内にβエンドルフィンが分泌されるのが、カレーがもたらす幸福感の秘密なのだ。

クルクミンが世俗からの解脱を促進する

カレーに含まれる主要なスパイスのひとつにウコン(クルクミン)がある。

最新の研究によると、このクルクミンに嫌な記憶を消す効果があると判明した。

この驚くべき効果により、クルクミンにはうつ病の改善にも効果があるといわれている。また、クルクミンにはアルツハイマー病の予防効果もある。

 

激辛カレーを食べている自分を思い出してほしい。

圧倒的な辛さにびっしりと汗をかいて、しゃべることもままならない。それなのに、口に運ぶカレーのスピードは衰えることを知らない。

…その時あなたは、目の前のカレーのことしか考えられなくなっていないだろうか?

嫌な思い出、イライラしたこと、ムカつくこと、それらすべてを忘れて、ただ目の前のカレーだけが世界の中心となる。

まさに解脱。

 

解脱とは仏教用語で「煩悩による繋縛から解き放たれて、全ての執着を離れることで、迷いの苦悩の世界から悟りの涅槃(ニルヴァーナ)の世界へと脱出する」ことを指している。

まさに激辛カレーを食べているときの表現にピッタリ。

 

人々が無心に激辛カレーを食べるとき、その圧倒的辛さの中で煩悩や執着の檻から抜け出し、涅槃の境地に少しだけ足を踏み入れているのだ。

家庭で楽しめるおススメの激辛カレー

βエンドルフィンが幸福感をもたらし、クルクミンが嫌な記憶を消す。この相乗効果でカレーを食べるとみんなが幸せになる。

世界の富を牛耳る資産家も、時給850円のフリーターも、フリーメイソンの会員も、TUTAYAの会員も、男も女も老いも若きも、激辛カレーの前では等しく平等になるといっていい。

すべての人類が等しく平等になるのは、神とカレーの前だけなのだ。

そしてカレーは矮小な煩悩を解き放ち、あなたを”悟りの世界”へと近づける。

激辛カレーこそ”最も神に近づける食べ物”といっていいだろう。

 

オススメは家庭用カレーの中でも辛いと評判のジャワカレー、その中でも最強の辛さを持つ「ジャワカレースパイシーブレンド」だ。

食べると舌先が痺れ、汗が吹き出すほどの辛さ。

激辛カレー好きでも納得の刺激が得られるだろう。

 

しかし、ひとつだけ気を付けて欲しいことがある。

激辛カレーを食べると舌先が痺れて口内に灼熱感が広がる理由、それはカプサイシンによって口内の「バニロイド受容体TRPV1」が刺激されるから。

この「バニロイド受容体TRPV1」は、実は肛門近辺の直腸にもたくさん分布している。

激辛カレーを食べ過ぎたら…言葉そのままの意味で「ケツから火を噴く」事態になるだろう!!!

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