健康とダイエット 雑学

老け顔で貧乏だと早く死ぬという恐るべき研究と長生きする方法

2022年5月3日

900組の双子を対象とした7年間の追跡調査によると、老け顔の方が死亡率が約2倍高かったという。

また別の研究で双子や兄弟を対象とした24年の追跡調査によると、長いこと貧乏だと早死にする傾向があったという。

 

なぜ老け顔だと死亡率が上がるのか?

なぜ貧乏だと死亡率があがるのか?

 

この2つの実験から私たちが学ぶべき最も大切なことは、加齢のスピードにはめちゃくちゃ個人差があるという事実だろう。

 

今回は双子の実験の内容と共に、老け顔と貧乏の共通点を探る。

そこから加齢のスピードを遅らせるための方法や、加齢を促進してしまう控えるべき食べ物を紹介したい。

双子を使った老化の実験

まずは双子を使った老け顔実験について。

この実験はデンマークで行われた。

実験参加者は全員70歳以上と、すでにかなり高齢な1,826人の双子のみなさん。

まずは彼らの見た目を無関係の人たちに評価・推定してもらう。

そうして「老けて見られたグループ」と「若く見られたグループ」を追跡調査したわけだ。

 

その結果はハッキリとでた。

 

7年の追跡調査の結果、全体の37%が他界してしまった。

亡くなった方を調べてみると、見た目の年齢が老けていればいるほど死亡する確率が高かったのだ。

その確率、なんと1.9倍!!

また、見た目が老け顔だと細胞の老化進行度や、身体機能・認知機能の低下などについても進んでいることがわかった。

 

次に双子や兄弟を使った経済力と寿命の実験について。

こちらはノースウェスタン大学で行われた。

平均年齢46.7歳の兄弟や双子を対象とし、その24年後に死亡率と純資産の関係を分析した。

その結果、金持ちは長生きし、貧乏は短命になるというハッキリした結果があらわれた。

研究者は「もともと病弱な体質であった場合は満足に働けなかったり医療費がかかるだろう。その結果として経済力も低くなるのではないか?」と考えた。

そしてそのような健康リスクを排除してもう一度分析したのだけれど…

結果は同じで、やはり貧乏な人ほど寿命が短かった。

老け顔と貧乏のたったひとつの共通点とは?

見た目が老けてしまう一番の理由は、顔の皮膚表面の柔軟性が失われて硬くなってしまうことや、シミやシワが増えることだ。

このような皮膚の老化を引き起こすのが「糖化」という現象。

糖化が起きると皮膚のコラーゲンが変質してしまい、見た目の老化が進む。

 

糖化の根本的な原因は質の悪い糖質を摂取しすぎることにある。

 

質の悪い糖を専門用語でAGEs(Advanced Glycation End-products)と呼ぶ。

AGEsは日本語で終末糖化産物と訳され、読んだだけで救いのない世紀末的な気分になってしまう。

このAGEsは糖質とたんぱく質を同時に高温加熱料理すると発生する。

☆終末糖化物質を多く含む食品

  • ホットケーキ
  • クッキーなどの洋菓子
  • フライドポテトやポテチ
  • ハンバーグ
  • 揚げ物
  • 加工肉(ハム・ソーセージ・ベーコンなど)
  • 清涼飲料水
  • インスタント食品

このような食品を日頃からたくさん食べると、体内で糖化が進み、老化も進行してしまう。

もちろん老け顔にもなってしまう。

さらに慢性炎症、心臓病、糖尿病のリスクも上げてしまう。

 

終末糖化物質を多く含む食品の多くは、安く、日持ちし、大量生産できるという特徴を持っている。

 

ここで老け顔と貧乏が繋がる。

 

貧乏な人の食生活は、自然と終末糖化物質まみれになってしまうわけだ。

終末糖化物質が少ないフルーツや野菜、新鮮な肉などは、加工された食品に比べてかなり割高で、貧困層にはなかなか手が出せない。

安くてお腹がいっぱいになる食べ物を選んでしまう。

すると糖化が促進されるようなものを選ばざるをえない。

それが寿命を縮めてしまうとも知らずに…。

 

老け顔の人は食の嗜好やライフスタイルによって、ジャンクフードなどの質の悪い糖をたくさん食べていた。だから双子の片方と比べて老けて見えた。

貧乏は食事にお金をかけられず、その結果として食生活に質の悪い糖が増えていた。だから金持ちよりも老けて見えた。

見た目が老けて見えると、体内の臓器や細胞も老化が進んでいることになる。

その結果、寿命が短くなったというわけだ。

長生きするためのたったひとつのコツ

世の中にはたくさんの健康に関する情報が溢れている。

○○を食べれば××予防になるとか。

△△を食べれば長寿になるとか。

それらすべての情報をぜ~んぶまとめて一行にするとこうなる。

 

食事には金をかけていいもんを食え!

 

最下層の食品を選ばずに、ちゃんと良いものを選ぶ。

そうすれば栄養バランスなどを細かく気にしなくても、ある程度は健康で長生きできる食事内容になるはず。

ダメなのはとにかく安くて量が多くて美味しいもの。

安いのにはそれなりの理由があるし、その積み重ねが驚くほど寿命を縮める。

 

糖化を予防する食生活のコツはたくさんある。

揚げ物を控え、煮たり蒸したりして調理するとか。

野菜や果物をしっかり食べるとか。

緑茶を飲むとか。

調べればたくさん出てくるけど、それらすべてを実践するのは難しい。

 

だからひとつだけ。

食事にはちゃんとお金をかける。

 

一番安いものを選ばない。

貧乏だと難しいかもしれないけれど、せめて二番目に安いものを選ぶとか、それくらいならできるのではないだろうか。

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