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[心理学]高速のサービスエリアで酢豚を食べると危険かもしれないという話

高速のサービスエリアで酢豚を食べると、運転が荒っぽくなり交通事故の確率が上がってしまうかもしれない。

なぜか?

 

それは”酸味という味覚が危険行動を誘発する”という心理実験の結果があるからだ。

 

では、高速のサービスエリアでは何を食べればいいのか?

その味覚と行動の関係に迫った実験と共に、安全運転のためのサービスエリアでオススメの食べ物を紹介したい。

酸味は危険行動を誘発する!5つの味覚の精神への影響

味覚には甘み、酸味、苦味、旨味、塩味、の5種類があるけれど、それぞれが人間の行動にどんな影響を及ぼすのかを調べる面白い実験が行われた。

その結果、酸味だけが人間をハイリスクな行動に駆り立てることがわかった。

酸味には、危険を冒す行動を助長する可能性が秘められているという初めての研究結果を報告する論文が、今週掲載される。

今回、Chi Thanh Viたちの研究グループは、ギャンブル課題を用いて、5つの基本的な味と危険を冒す行動との関係を調べた。今回の研究では、英国での参加者70人(女性46人と男性24人、平均年齢25歳)とベトナムでの参加者71人(女性45人と男性26人、平均年齢20歳)が、甘味、酸味、苦味、塩味、うま味のいずれかの味の液体を飲んでからパソコン上でギャンブル課題に取り組んだ。この課題は、参加者がエアーポンプで風船を膨らませて報酬を得るというコンピューターゲームで、風船が大きくなるにつれて金銭的報酬が増加するようになっている。実際に報酬を得るためには、風船が爆発する前に空気の注入を止めて「清算」しなければならない。危険を冒す行動かどうかは、参加者がエアーポンプをクリックした回数に基づいて判定された。ゲームの前に酸っぱい味の液体を飲んだ参加者のクリック数は平均で40回であったのに対し、その他の味の液体を飲んだ参加者では平均で20~30回だった。

参照元:【心理学】酸っぱい味が危険な行動を助長するのかもしれない

酸っぱい食事を食べた後にギャンブルをすると、全財産をかけたくなる。

酸っぱい食事を食べた後に嫌いな人間に会うと、思わずぶん殴ってしまう。

酸っぱい食事を食べた後に崖のギリギリを歩くと、飛び降りたくなる。

酸っぱい食事を食べた後に車の運転をすると、リスキーな荒っぽい運転になる。

 

そんなことがありえるかもしれない。

 

だとしたら、わたしたちは危険が伴う行動の前には酸っぱいもの控えた方がよさそうだ。

では、そんなときにはどんなものを食べればいいか?

 

答えは「甘み」と「旨味」だ。

先ほどの実験で酸味だけが危険行動を増長させたが、甘みと旨味は逆に安全行動を増長させた。

ちなみに苦味と塩味については、その後の行動に特に変化はなかった。

 

つまり高速のサービスエリアでは甘いスイーツか、ダシの効いた味噌汁なんかを食べるのがオススメということ。

甘みと旨味を摂取すれば、自然と安全運転できるってわけ。

運転する前は酢豚などの酸っぱい食べ物は控えた方がよさそうだ。

地域によるリスクテイカーの分布の違い

前にテレビで紹介されていた味覚の実験とは関係のない余談なんだけれど、実は潜在的なリスクテイカーというのは地域や国によって大きく違ってくるらしい。

 

わたしたちホモサピエンスは南アフリカで出現し、そこから世界中に旅立ったとされている。

生まれ育った場所から見知らぬ土地に旅に出たグループというのは、やっぱり危険行動を受容できる特攻野郎的な属性をもっていた。

逆に生まれ育った場所から離れられなかった人たちは安全志向が強いということになる。

このリスクへの対応の違いは、人類がアフリカから飛び出して何万年も過ぎた現在でもわたしたちのDNAに色濃く残っているという。

 

意外に思うかもしれないが、南アフリカの人たちは安全志向が強く、アフリカから離れた地域であればあるほど危険行動を取りやすくなるのだとか。

日本人は安全や安定志向が強いなんて思われているけれどとんでもない!

南アフリカの人たちに比べると、潜在的にかなりギャンブラーな特質を持っているわけだ。

 

日本人が酢飯を使った寿司を食べるとき、潜在的な危険志向が呼び起され、よりリスキーな行動を取ってしまう…

そんな可能性も捨てきれないのではないだろうか!?

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