「私がモテてどうすんだ」という超面白い少女漫画がある。
最近「海月姫」や「俺物語」といった、ギャグ色の強い少女漫画が立て続けに映画化している。その次に映画化するとしたら…この「私がモテてどうすんだ」ではないだろうか?
というわけで「私がモテてどうすんだ」の感想や面白さを紹介したい!
私がモテてどうすんだの面白さとは!?
「私がモテてどうすんだ」のストーリーを簡潔に紹介しよう。
とんでもなく太っていて、まったくモテない主人公の芹沼花依は、クラスメートの男子をカップリングさせて妄想にふけるのが趣味という生粋の腐女子。
大好きなアニメキャラのシオンが作中で死亡する事にショックを受けた花依は激ヤセ!!すると、めちゃくちゃ美少女に変身してしまう。
クラスメートや先輩、後輩の超イケメン達にモテまくる花依であったが、中身は男子との交際にはまったく興味がない腐女子のまんま。そこでたくさんのトラブルが発生すると、そういったストーリーだ。
これがめっちゃ面白い!その魅力はどこにあるのか、すこし考えてみよう。
主人公芹沼花依が魅力的
主人公の花依の性格がとにかく明るくて、読んでいて楽しい。
花依はデブだろうが痩せていようが、その性格は基本的に全く変わらない。とにかく元気な腐女子のオタクなのだ。
例えば同じ「ワタモテ」繋がりの「私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い!」は、同じオタク女子が主人公だけれども、まったく違う。主人公がネガティブで、読んでいて息苦しさすら感じるほどに生々しいオタクライフの切なさが満載!面白いことは面白いが、そこには圧倒的な切なさや悲哀がある。(大好きだけど)
しかし「私がモテてどうすんだ」には、一切そういった切なさはない。主人公花依は自分の腐女子属性を完全肯定して受け入れているからだ。だからそれで思い悩むこともない。その自分肯定感が、読んでいて爽快感すら覚える理由だろう。
ストーリー展開に暗さが一切ない
花依の性格同様に、ストーリー展開も明るいのがGOOD!
主人公の女の子が痩せていきなりモテるようになる、カッコいい男子にちやほやされる。そうすると、ありがちな少女漫画の展開として”嫉妬した女子クラスメートからいじめにあう”というパターンになる事が多い。
しかし私がモテてどうすんだでは、そういった暗いストーリーは一切ない。あくまでもギャグ色が強く、そのコンセプトは一貫している。腐女子のコミカルさを描いていながらも、そのギャグレベルは相当高いので、オタク文化に詳しくない人でも十分に楽しめる。
登場人物の関係がすっきりしていてわかりやすい
ストーリー展開で一番安易な道があるとすれば、それは「新しいキャラクターを登場させる」ということなのではないだろうか。特に恋愛を主軸に置いた漫画では、新しい恋敵でも登場させれば、いくらでも盛り上がる。
トラブルメーカー登場!→問題発生!→主人公が問題を解決する!
この手順が物語の推進力となる。
しかし、この私がモテてどうすんだでは、新しいキャラクターといのがあまり登場しない。その為、登場人物が少なく、自然と物語がシンプルになる。つまり「腐女子の生態の面白さ」と「腐女子だけどモテちゃう面白さ」のふたつが始めから一貫したテーマとなっており、そこにブレがない。そこが「私がモテてどうすんだ」の強みだろう。
空条丈太郎的に言うなら「シンプルな奴ほど強い」ってわけだ。
パロディがたくさん!
オタク文化を扱うマンガなだけに、漫画やアニメのネタが要所要所に出てくる。
「私がモテてどうすんだ」は講談社だけれど、集英社の週刊少年ジャンプネタも多い。ワンピースやJOJOはもちろん、スラムダンクやキャプテン翼ネタもぶっこんでいるので、少女漫画に縁のない男子もきっと楽しめるだろう。
同じ講談社である進撃の巨人ネタも見どころだ。
花依のギリギリなセリフ集
「イナイレではエイリアのガゼル推しでした!」
「ボールはともだち!!なかよくなれるよ!!」
「諦めたらそこで試合終了ですよ!!」
「MURYYYYYYYYYYY!!」(無理ぃぃぃぃぃ!!)
「すいません!わたしの第二夫人はリヴァイ兵長なので!!」
ボーイズラブが好きな所為か、元ネタが少年マンガばかり。だけど面白い!
まとめ
作者のぢゅん子さんは、この作品を書く前はボーイズラブの作品をホントに書いていたとの事。漫画にちりばめられたオタク・エピソードも、実体験を元に描かれたものも多い言う。
コミケやBL、腐女子文化に詳しい人はもちろん、そんなに詳しくない人でも、読んでいて笑ってしまうような面白い作品になっている。
爽やかで笑えるストーリーだし、イケメン俳優を起用してちょっとしたカラミなどを入れれば、ボーイズラブに興味のあるお嬢さんは絶対に劇場に足を運ぶはずだ。
「私がモテてどうすんだ」を是非とも映画化してほしいと思うのは、私だけではないのだろう!!
追記:「私がモテてどうすんだ」の映画化が決定しました。
ついに「私がモテてどうすんだ」の実写映画化決定!
実写映画では激ヤセ前の花依を富田望生、激ヤセ後の花依を山口乃々華(E-girls)が担当。また花依に恋する知的でクールな先輩・六見遊馬役を吉野北人(THE RAMPAGE from EXILE TRIBE)、まじめで優しいクラスメイト・五十嵐祐輔役を神尾楓珠、イジワルなチャラ男・七島希役を伊藤あさひ、ツンデレな可愛い後輩・四ノ宮隼人役を奥野壮が演じる。そして監督は、「HiGH&LOW」全シリーズの脚本を手掛けた平沼紀久が務める。
楽しみですね~!!