チョコレートにはカカオポリフェノールが含まれていて、高い抗酸化作用や疲労回復効果を持っている。高血圧予防やがん予防にだって効果を発揮する。
そんな素晴らしい効果を持つチョコレートだが、「失恋の心を癒す効果」すらもあるという。
チョコレートが”精神的に及ぼす作用”を調べてみた。
チョコレートが失恋に効くのはなぜ?
先日放送された「林先生が驚く 初耳学!」というTVショーで、「チョコレートの成分が失恋に効果がある」と紹介されていた。
その根拠として番組では医学博士・板倉弘重先生の意見を紹介。それは「チョコレートには恋愛ホルモンと呼ばれるフェニルエチルアミンが含まれている」というもの。
恋愛の楽しさやドキドキはこのフェニルエチルアミンが作用しているのだ。
失恋すると恋愛中にたくさん分泌されていたフェニルエチルアミンが急に減ってしまい、それがストレスの原因になる。そこでチョコを食べることで、少なくなったフェニルエチルアミンが補給されると。
「お口の恋人」Byロッテとはよく言ったもので、本当にチョコレートは恋人代わりになってしまうわけだ。少なくともホルモン的には。
チョコレートは恋愛ホルモンフェニルエチルアミンが含まれていて、失恋の心を癒す効果がある。
では他にもチョコレートの精神的な作用があるのだろうか?
チョコレートは精神を安定させる
国立メキシコ自治大学の化学研究所の研究結果によると、躁うつ病患者の精神安定剤として使用されている「バルプロ酸」という成分があり、チョコレートにはこのバルプロ酸と酷似した働きを持つ天然成分が含まれているという。
このため、チョコレートには精神を安定させる作用があるのだ。
また、チョコレートには「トリプトファン」が含まれていて脳内物質セロトニンを増やす効果もある。セロトニンはドーパミンなどの興奮物質を抑える働きがある。セロトニンが増えれば、精神的に落ち着いた気分になるだろう。
チョコレートはうつ病の防止になる
チョコを食べればセロトニンが増える。これはうつ病の予防にも効果がある。
さらにチョコレートを食べることによって「BDNF」という物質が増えるのがわかっている。BDNFはうつ病やアルツハイマー型認知症の予防に効果のあるタンパク質。日常的にチョコレートを食べていれば、うつ病やアルツハイマー型認知症になりにくくなるのだ。
チョコレートは覚醒作用もある
チョコレートにはテオブロミンが含まれている。テオブロミンは中枢神経を覚醒させる作用があるのだ。
また、チョコレートには神経伝達物質であるアナンダミドが含まれていて、脳を麻痺させて脳の疲労や精神的苦痛を和らげる効果もあるという。
仕事や勉強で頭を使った後に一息を入れるとき、チョコレートは最適なおやつになるだろう。
チョコレートの精神作用まとめ
チョコレートを食べるとどの様な精神的影響があるのかまとめてみよう。
- まるで恋人に再開したような胸のときめきをおぼえる
- 自分ではどうしようもない怒りや悲しみや破壊衝動が鎮まる
- 中枢神経が覚醒し眠気をふっ飛ばすと共に、脳を麻痺させ疲労を忘れさせる
これだけ読むと完全にヤバいクスリだ!!
チョコレートを食べた時の多幸感は、甘くておいしいって理由だけじゃなく、こういった精神作用のおかげだったのかもしれない。
身近にある美味しいチョコレート。しかし使用方法を誤れば、とても危険なドラッグになりえる可能性も秘めているのかもしれない…。