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[保存版]美味しいコーヒーの淹れ方の全知識と豆の保存方法

2019年7月8日

自宅でインスタントではない、本格的なドリップコーヒーが飲みたい!!

でも、そのためにはどうすればいいのだろうか?

コーヒー豆の保存方法、焙煎や挽き方による味の違い、美味しいコーヒーの淹れ方などをまとめてみた。

コーヒーの淹れ方の種類や特徴

コーヒーを淹れる、といっても色々な方法があり、それぞれに少しずつコーヒーの味わいに変化する。

ここでは、主要なコーヒーのドリップ方法と特徴を紹介しよう。

ペーパードリップの特徴

ペーパードリップはもっとも一般的なドリップ方法。

使い捨ての紙にコーヒー粉を入れ、そこにお湯を注ぐことでコーヒーを抽出する。

もっともスタンダードで、コーヒーの味わいをしっかりと抽出できる方法だ。

ネルドリップの特徴

ネルドリップは”ネル”という布のフィルターを使ってコーヒーを抽出する方法のこと。

ペーパーに比べて布の方がキメが荒いので、抽出のスピードが速い。そのため、勢いよくお湯を注ぐとあっさりした味わいのコーヒーに仕上がる。

しかし使い込まれたネルともなると、布のスキマにコーヒーの成分が付着し、抽出のスピードが遅くなる。そんなネルを使うと、濃くてしっかりしたコーヒーが抽出できる。

なんにしろ、ネルドリップはペーパードリップに比べて「コーヒーオイル」をよく通すため香ばしい風味が楽しめる。

ペーパードリップよりも手間がかかる分、一味違った美味しいコーヒーになるだろう。

サイフォンの特徴

サイフォンはフラスコのようなガラスでできた器具を使い珈琲を抽出する方法。

サイフォンの本体を自宅で用意するのは難しいので、もし飲みたいのならサイフォンがある喫茶店に行くのがいいだろう。

味はペーパードリップのコーヒーに比べて、柔らかいスッキリした印象になる。

濃くて苦~いコーヒーが好みならペーパードリップがオススメ。

水出しコーヒーの特徴

水出しコーヒーは、その名の通り、お湯ではなく水で抽出する方法。

水を使うのでコーヒーを抽出するのに時間がかかる。

苦味の元となるタンニンが溶け出しにくいので、柔らかく、苦味が少ない、優しい味になる。

滴下式や浸漬式といった方法があり、専用の器具が必要になってくる。

とはいえ、コーヒー粉をお茶パックに入れて水の入ったボトルに入れて一晩おいても、しっかりとした水出しコーヒーは出来上がる。

コーヒー豆の焙煎や挽き方による味わいの違い

コーヒー豆の焙煎

焙煎度合いと味の変化

生のコーヒー豆は加熱して焙煎するという工程を経て、香ばしい味わいに変化する。

この焙煎の度合いによっても、コーヒーの味は大きく変化する。

軽い焙煎と深い焙煎、その違いがこちら。

  1. ライトロースト(超浅煎り)
  2. シナモンロースト
  3. ミディアムロースト
  4. ハイロースト
  5. シティロースト(中煎り)
  6. フルシティロースト
  7. フレンチロースト
  8. イタリアンロースト(超深煎り)

浅煎りなほど酸味が強く出てあっさりとした味わいになる。

深煎りなほど苦味が強く出てコクのある味わいになる。

日本ではシティローストが一般的なので、シティローストを基準にして浅煎りにしたり深煎りにしたりして、自分の好みを探してみるのがいいだろう。

とくにこだわりがないのなら、普通にドリップコーヒーを楽しむのに適したシティローストを選んでおけば間違いない。

挽き方と味わいの違い

焙煎した豆はそのままではコーヒーとして抽出できない。

コーヒーミルで粉々に砕き、粉状にする必要がある。

この粉の大きさでもコーヒーの味わいは変わってくるのだから奥が深い。

基本的には細かく砕けば砕くほど、コーヒー本来の苦みやコク、エグみが強調された味になる。

粗びき

ザラメ糖ほどの大きさ。

苦味が弱く、酸味が強い。まろやかですっきりした味。

中挽き

もっとも一般的な挽き方。

コーヒーメーカーのペーパードリップやネルドリップなど、幅広い抽出方法に適している。

苦味と酸味がマイルド。

自宅で飲むのであれば、一般的な中挽きがオススメだ。

細挽き

グラニュー糖ほどの細かさ。

ペーパードリップやサイフォン、水だしコーヒーに適している。

苦味が強く、酸味が弱い。濃いコーヒーの味わい。

極細挽き

粉末状になるまで細かく挽いたもの。

見た目はもうインスタントコーヒーのよう。

強い苦みがあり、エスプレッソ用として使われる。

 

浅煎りの豆を粗挽きにすれば、苦味のないまろやかなコーヒーになる。

深煎りの豆を細挽きにすれば、ガッツリとした苦味を味わえる。

コーヒー豆の種類や産地で味が変わるけど、コーヒー豆をどう加工するかでも全然味が変わってくるのだ。

コーヒー豆の保存方法

コーヒー豆の保存方法

コーヒー豆は生のコーヒー豆を”焙煎””して作られる。

そして豆が焙煎された瞬間から、コーヒーの劣化は始まっていく。

そのため、気の利いた喫茶店であれば鮮度の高いコーヒーを提供するために”自家焙煎”するところもある。

私たちが自宅で本当に美味しいコーヒーを飲もうとするのなら、なんといってもコーヒーの保存方法に気を付けなければならない。

 

コーヒーは光や酸素に触れているだけで、毎日少しずつ酸化し、劣化していく。

高温や湿気にも弱く、湿度の高いところではコーヒー豆の劣化が早く進んじゃう。

劣化したコーヒーは本来の味わいが失われ、変な雑味や苦味が増えてしまうだろう。

 

それを防ぐためには、コーヒー豆の状態で保存するのがよい。

豆を挽いて粉状になった後では、空気に触れる部分が増えるため、劣化スピードがすごく早まる。

理想的には1回に飲む分のコーヒー豆をその都度挽いて、それをドリップするのがいい。

 

コーヒー豆の保存は温度や湿度が低くて暗い場所に。

酸素に触れないように密閉された容器に保存しよう。(コーヒー豆の保存専用の密閉容器も販売している)

 

ガスコンロの側やトースターの側など、気温が高くなる場所はNG。暗くて気温の低い戸棚の中なんかにしまっておくのがいい。

コーヒー豆を冷凍庫や冷凍庫で保存するのはあり?

コーヒー豆を冷凍庫や冷凍庫に保存すれば、なんとなく品質が長持ちしそうだ。

だけど、上手に使わないとせっかくのコーヒー豆が台無しになってしまう。

 

まず、冷蔵庫だけれど、コーヒー豆を冷蔵庫に保存するのはオススメできない。

冷蔵庫は中のものを取り出すときに開けたり締めたりする。この時に、冷蔵庫の温度が急激に上がったり、下がったりする。

その温度差で、コーヒー豆自体に結露が生じ、コーヒー豆が水分を吸ってしまう。

また、密封状態によっては冷蔵庫の中の他の食品の臭いが移ってしまうことも考えられる。

こういったリスクを考えるのなら、常温で保存した方がまだマシだ。

 

次に冷蔵庫について。

コーヒー豆は基本的に焙煎後、すぐに飲んだ方が本来の美味しさが楽しめるわけだけど、どうしても長期保存したい場合は冷蔵庫を利用しよう。

しっかりと密閉した容器に入れて冷凍保存。

容器を開けて使う分だけ取り出して、また容器を締めて冷凍…

なんて工程を繰り返すとコーヒー豆の劣化が早まるので、理想的には1回使う分の豆を小分けにパッケージして冷凍保存するのがいいだろう。

コーヒーが美味しく飲める保存期間

コーヒー豆は焙煎してあるし、なんとなく保存が効きそうな気がする。だけど野菜や果物と同じで、時間と共にすごいスピードで劣化して味が落ちていく。

劣化したコーヒー豆で淹れたコーヒーは、そりゃあマズイ!!

どれだけ高級で美味しいコーヒー豆でも、鮮度が悪いと台無し。

安くても新鮮なコーヒー豆で淹れたコーヒーの方が、遥かに美味しいだろう。

 

コーヒー豆の保存期間は、保存する環境によっても大きく左右されるけど、挽いた豆であれば1週間くらいで飲み切りたい。

豆のままの状態で保存した場合、1~2カ月くらいは美味しく飲める。けど2週間以上保存するようであれば、冷凍庫を利用した方がいいだろう。

ただし冷凍保存とはいえ、半年以上入れっぱなしにていると”冷凍焼け”を起こしてコーヒー豆が劣化してしまうので注意が必要だ。

ちなみのコーヒー豆はほとんど水分を含まないので凍ることはない。冷凍庫から取り出してそのままコーヒーミルで砕いて使えるぞ。

劣化したコーヒーの味は…

コーヒー豆は生鮮食品だ。

1週間冷蔵庫にぶち込んでおいた野菜がシナシナで美味しくなくなるように、劣化したコーヒー豆から作った豆はめちゃくちゃ不味くなる。

 

焙煎して挽いた直後に淹れたコーヒー。

3日後のコーヒー。

一週間後のコーヒー。

それぞれにまったく違う。

 

劣化が進めば進むほど、コーヒーが本来持つ上質な酸味は失われ、いや~な酸味だけが口に残る。

苦味やえぐみが強くなり、冷めたコーヒーではさらにそれが強くなる。

本当に新鮮で丁寧にドリップしたコーヒーであれば、冷めたとしても酸味や苦味が際立たずに美味しく飲めるだろう。

 

コーヒーのドリップの方法や豆にこだわるよりも、いちばん大事なのは鮮度!!

自宅で飲むコーヒーが不味い第一の原因は、その鮮度にあるのではないだろうか。

コーヒー豆保存のポイント

  • 豆の状態で保存し、飲む分だけ挽いて使う
  • 乾燥した冷暗所に保存する
  • コーヒー豆専用の密閉容器を使う
  • 長期保存する場合は冷凍庫を利用する

美味しいコーヒーの淹れ方のコツ

コーヒー豆の淹れかた

美味しいコーヒーの淹れ方のコツ、その最も基礎的で重要な部分は「分量を守る」ってこと。

コーヒー1杯を入れるのなら、コーヒー豆は約8~10g。

お湯は1杯分で160cc使うのが基本だ。

1杯増やすことに、7~8g増やしていく。

例えば2杯コーヒーを淹れたいのなら、豆は約17g使う。

 

 

その豆をコーヒーミルで砕く。オススメは中挽きだ。

そうして、コーヒードリッパーに正確に測った粉を入れる。

自宅であれば、普通にペーパードリップでいいだろう。

 

そこにお湯をまずは真ん中からそっと注ぎ始める。

ゆっくりと「の」の字をえがくように回しながらコーヒー豆全体に注いだら、いったんお湯を入れるのをやめる。

ここで使っているコーヒー豆が新鮮なら、粉がモコモコと膨らんでくるので、20~30秒ほど蒸らす。

この蒸らしの時間が、コーヒー豆の旨味を引き出してくれる。

十分に蒸らしたら、今度は”外側から内側に向かって”円を描くようにお湯を注ぐ。

たとえドリッパーにお湯が残っていたとしても、最後の1滴まで待つのは止めよう。最後の方になるとエグ味が強くなり、コーヒー全体の味が濁ってしまう。

 

というわけで、このシンプルな手順を守れば、プロが淹れてくれたコーヒーと遜色ないコーヒーが出来上がるはずだ。

美味しいコーヒーの淹れ方

  1. 正確に計量したコーヒー豆を好みに合わせて挽く
  2. コーヒードリッパーに入れて、中心から”の”の字にお湯を注ぐ
  3. 20~30秒蒸らす
  4. 外側から内側に向けて円を描くようにお湯を注ぐ
  5. 完成!!!

使う水はミネラルウォーターがいい??

コーヒーに使う水は水道水がいい?

それともミネラルウォーターの方が美味しくできる??

 

日本の水道水はミネラル分がほとんど含まれない「軟水」だ。

ミネラル分が豊富なミネラルウォーターや、海外の多くの水道水は「硬水」。

もちろん硬水を使うか、軟水を使うかで、コーヒーの味わいも違ってくる。

 

軟水→まろやかな甘みと酸味

硬水→深い苦みとコク

 

これは完全に好みとなるけれど、少なくとも「水道水よりミネラルウォーターの方が美味しくなる」とはいえないみたいだ。

個人的に日本人は軟水に慣れているので、コーヒーも軟水の方が美味しく感じると思う。

コーヒーにまつわる雑学や豆知識

  • コーヒーの木の葉は美味しいお茶になる
  • コーヒーをローストしすぎると発がん性のある物質が生成される
  • アメリカンコーヒーは薄いコーヒーではなく、浅炒りのコーヒーのこと。
  • アイスコーヒー発祥の地は日本
  • インスタントコーヒーも日本人が発明した
  • 複数の産地の豆を混ぜ合わせたのがブレンドコーヒーで、単一の産地で作ったのがストレートコーヒー
  • B型の血液にコーヒーの豆を加えるとO型になる
  • 高級コーヒー豆コピ・ルアックはコーヒー豆の実を食べたジャコウネコの糞を採取して作られる
  • 毎日コーヒーを飲ませるという
  • 中世に死ぬまでコーヒー飲み続けるの刑が執行されたことがある
  • カフェオレはフランス語、カフェラテはイタリア語
  • エスプレッソは溶け切らないほど大量の砂糖を混ぜて食後に飲むのが一般的
  • ベトナムコーヒーは甘いコンデンスミルクをたっぷり加えて飲む
  • 毎年10月1日はコーヒーの日。その由来はブラジルの新豆解禁日だから。
  • インスタントコーヒーは水で溶かした後にレンジでチンすると、風味豊かで美味しくできあがる。(粉末にいきなり熱湯をかけると風味が飛んでしまう)
  • 野生種のコーヒーの60%が絶滅の危機に瀕している
  • デカフェコーヒーはカフェインを含んでいないコーヒーのこと
  • コーヒーを頭に思い浮かべるだけで脳への覚醒作用が得られる

コーヒーと健康に関する関連記事

人生を豊かにする本当に美味しいコーヒーの淹れ方まとめ

では、本当に美味しいコーヒーを淹れるためのコツをまとめてみよう。

①焙煎したての新鮮なコーヒー豆を使う。

②コーヒーを淹れる直前に、飲む量に合わせた分量の豆をコーヒーミルで粉にする

③正しい手順に従ってお湯を注ぐ

これだけ。

 

コーヒー豆の産地や種類、焙煎の深さ、挽き方については、自分の好みを見つけよう。

同じ産地のコーヒー豆でも、組み合わせでいろんな味が楽しめる。

どれが自分の好みか?

美味しいコーヒーを探しだすのも、コーヒー好きにとっては大きな楽しみのひとつだ。

ただし、”新鮮なコーヒー豆を使う”ってところだけは欠かせない。

余った粉は適切に保存すれば、美味しいコーヒーを長く楽しむことができるだろう!!

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