「小さいおじさん」の話を聞いたことがあるだろうか?
よく芸能人がトーク番組などで「家で小さいおっさんを見た!」といっているのを聞いたことがある。
また、都市伝説的に小さいおじさんの存在は様々なところで語られている。
妖精なのか?
妖怪なのか?
幽霊的なものなのか?
それともただの幻覚なのか??
今回はこの小さいおじさんの正体について考えてみたい。
芸能人の小さいおじさんの目撃証言
橋本環奈「小学生のころ、普通にお風呂入っていて、バスタブのふちのところに、緑のおじさんがいました。緑の帽子かぶってた。ずっと睨み合ってた。かわいいんですよ!」
的場浩司「おれは、なぞの生物見るよ!こんな(親指ぐらいの)おじさんが髪の毛縛るのよ」
髪の毛に赤や青の糸くずが縛られていたり、ドレッドヘアーにされたりするらしい。
中島美嘉「ハーレーダビッドソンに乗っていた」
タフな小さいおじさんだ。胸毛もびっしり生えているかもしれない。それにしてもハーレーもコンパクトサイズなのだろうか?
種馬マン:ごみを捨てようとしたところ、小さいおじさんが自転車で走ってきた。悲鳴を上げてゴミ袋を投げ捨て、慌てて逃げた。翌朝、捨てたはずのごみが自分の布団の周りに散乱していた。
種馬マンはきっときちんとゴミを分別していなかったのだろう。おじさんは結構こういうところにうるさかったりする。
釈由美子「浴室で泣いていると、小さいおじさんに励まされたが、怖いのでシャワーで流した」
シャワーで流すって!おさんが可哀想…。
小さいおじさんの4つの可能性
小さいおじさんは存在するのか?その存在の可能性を大まかに四つに分けてみた。
➀小さいおじさんが生物として存在する。
②霊的・妖怪的な存在である。
③語り部の創作、あるいは見間違い。
④脳が作り出した幻覚である。
➀小さいおじさんが生物として存在する。
これにはさらに2種類の可能性がある。
もともと小さい人類がいる。つまり、どこかに小さいおじさんの王国があり、そこからおじさんがやってくる。まだ見つかっていないことから、あるいは地下の奥深くにあるのかもしれない。
もう一つの可能性はもともと大きかった人間が、何らかの原因で小さくなったいうもの。その昔「南君の恋人」というドキュメンタリードラマがあった。主人公南君がいきなり小人サイズになってしまった恋人ちよみとのドタバタを描くストーリーだ。時に人は理由もなく小さくなる、そんな可能性も否定できない。
②霊的・妖怪的な存在である。
霊的なもの、あるいは妖怪や妖精の類で、肉体を持っていない存在である可能性もある。
かつてイギリスで小人サイズの妖精と女の子の写真が撮られ、妖精の存在について議論が巻き起こったが、これは正式に偽物だったということが証明されている。
しかしながら小さいおじさんは写真に収められているわけではない。目撃証言だけだ。しかもその目撃者は霊感があるだとか、そういった能力を持っていない方も多数含まれる所に疑問が残る。
一説には東京都の中央に位置するとある神社に「小さいおじさん」の住処があるらしく、小さいおじさんの正体は幸せを呼ぶ妖精らしい。
③語り部の創作である。
全部ウソでした!っていう説も否定できない。
例えば芸能人だったら、テレビ番組には作家がいて台本がある。普段見ているバラエティでも、フリートークだと思っていたら実は全部台本に書かれていたもの、なんてのがザラにある。ウソというか、話を大きくした創作であることもあるだろう。
目撃証言は一般人にもたくさんあるが、周りの気をひきたい、目立ちたい、なんていう動機からウソをついている可能性もある。
しかし全ての話が嘘で片づけられるだろうか?
たとえ8割が嘘だったとしても、残りの2割はなにかしらの根拠があるはず。
「火のない所に煙は立たぬ」ということわざもある。
その「火」は小動物や昆虫を見間違えたかもしれないし、ただの勘違いかもしれない。
「小さなおじさんを見た!」という話が嘘であっても、それがそのまま「小さいおじさんの存在の否定」には繋がらないだろう。
④脳が作り出した幻覚である。
小さなおじさんは幻覚だった、というも可能性も否定できない。
人は様々な理由で幻聴・幻覚に襲われる。人はどういった幻覚を見るのか?小さいおじさんの目撃譚との違いはあるのか?検証してみよう。
幻覚というのは「まぼろしの感覚」ということ。つまりありもしない何かを感じるということだ。
そして幻覚には感覚に合わせて5種類ある。すなわち「幻視」「幻聴」「幻触」「幻味」「幻嗅」だ。
幻覚は統合失調症や器質性の脳疾患、アルコール中毒やドラッグ中毒などで現われる。
統合失調症では幻視の症状はあまり出ない。アルコールやドラッグの中毒状態やレビー小体型認知症(後頭葉皮質が原因の認知症)という認知症の一種では幻視症状が出ることが多い。
幻視の中でも、小人島幻視(リリパット幻視)というものがある。これはリアルな小人を見るといった生々しい幻視体験だ。
まさに「小さなおじさん」そのものではないか?
ではどんな人が小さなおじさんを見るのか?
統合失調症は幻視よりも幻聴なんかの方が顕著だ。レビー小体型認知症は幻視にとどまらず様々な障害が訪れ、進行すれば日常生活を送ることも難しくなる。なので、このふたつは可能性が低いのではないか。
脳の視覚を司る部分に小さな腫瘍がある?
そうかもしれない。しかし目撃証言の多さから見ても、これもちょっと違う気がする。
もっと現実的に考えて、アルコール中毒やドラッグ中毒の方が確率が高いのではないか。
そういえば、小さいおじさんを見たという芸能人は多い。
そうか!!つまり芸能人とドラッ…
いや、なんでもありません。