筋肉少女帯は1980年代にデビューしたロックバンドだ。一説にはXジャパンと並んで日本のビジュアル系の元祖ともいわれている。
アニメ「うしおととら」の主題歌に筋肉少女帯が起用されたが、その理由は原作の藤田和日郎氏が執筆時によく聞いていたからだという。
実は漫画家には筋肉少女帯ファンが多い。
有名なところだと、綾波レイのデザインは筋肉少女帯のとある曲からインスピレーションを得ているという。
筋肉少女帯好きな漫画家を紹介したい。
筋肉少女帯と漫画やアニメの関係
エヴァンゲリオンの貞本義行
新世紀エヴァンゲリオンに登場する綾波レイ、彼女の白い眼帯姿は筋肉少女帯の「何処へでも行ける切手」という曲の歌詞がモチーフになっている。
これは貞本氏も語っていることだ。
「何処へでも行ける切手」は1991年7月21日発売のアルバム「断罪!断罪!また断罪!」に収録されている。
ダメ人間という言葉を世間に認知させた名曲「踊るダメ人間」も入ってるし、同アルバムに収録された「パブロフの犬」は条件反射的に生きている人間を断罪している、これまたすごい名曲なのだ。
エヴァンゲリオン・ファンだったら必聴であろう。
るろうに剣心の和月伸宏
和月信宏も筋肉少女の大ファンであることを公言している。るろうに剣心ではその影響はあまり見受けられないが、武装錬金では元ネタが筋肉少女帯のものがある。
例えば武装錬金に登場した「再殺部隊」。
再殺部隊はアルバム「ステーシーの美術」に収録された曲のタイトルそのまま。ゾンビになって復活した恋人を再びぶっ殺すため、「再殺部隊」に志願した青年の、甘く切ないラブソングだ。
また、ステーシーの美術に収録されている「銀輪部隊」は6分以上の大作で、筋肉少女帯屈指の名曲なので、是非とも一度聞いてほしい。
ジョジョの奇妙な冒険の荒木飛呂彦
荒木飛呂彦のジョジョの奇妙な冒険、第四部に登場する音石明は大槻ケンヂを元ネタにしているという。ちなみにほぼ同時期に発売されたファイナルファンタジー6に登場する「セッツァー」というキャラも大槻ケンヂそっくり。こちらもオーケンが元ネタなのではないと密かに思っている。
うしおととらの藤田藤田和日郎
うしおととら執筆時にはよく筋肉少女帯を聴いていたという。
アルバム「キラキラと輝くもの」のなかに「機械」という曲がある。天使を呼ぶための機会を作り続ける狂気の男をテーマにした曲だ。
藤田和日郎の短編集「暁の歌」に収録されている「空に羽が…」はこの機械の歌詞がモチーフになっているという。
「機械」が収録された「キラキラと輝くもの」は筋肉少女帯の中でも、もっともポップで聴きやすいアルバムになっているのでオススメだ。
また、同アルバムに収録されている「小さな恋のメロディ」はアニメ「EAT-MAN」の主題歌ともなっている。
筋肉少女帯や大槻ケンヂが担当したアニメの主題歌
- うしおととら「混ぜるな危険」-筋肉少女帯
- EAT-MAN 「小さな恋のメロディ」-筋肉少女帯
- ドラゴンボール「セルゲームのお知らせ」-大槻ケンヂのソロ
- さよなら絶望先生 「空想ルンバ」「人として軸がぶれている」「林檎もぎれビーム! 」 - 大槻ケンヂと絶望少女達
- N・H・Kにようこそ!「「踊る赤ちゃん人間」-大槻ケンヂと橘高文彦
筋肉少女帯と共に大槻ケンヂ名義のものもまとめてみたが、こうしてみると意外とたくさん曲を提供しているのがわかる。
ドラゴンボール改のアニメでセルとのバトル時、いきなりオーケンの歌声で「セルゲームのお知らせ」が流れたときは、そのあまりの違和感に思わず耳を疑った。
なぜオーケンにセルをテーマとした挿入歌の話が来たのだろうか?
ともあれ、うしおととらのアニメ化に当たって、筋肉少女帯が起用されたのは意外だが嬉しい。
唯一無二のバンド、筋肉少女帯
筋肉少女帯は数ある日本のバンドの中でも、異彩を放つ存在だ。似ているバンドってのが思いつかない。
それはやはり大槻ケンヂが創り出す独特の世界観ゆえだろう。ユーモアがあってコミックソング的なんだけど、暗く陰鬱だし、深遠な人生観も感じさせる。
音楽性にしても、現在のメンバーになってからはほとんど変わっていない。最新アルバムの「THE SHOW MUST GO ON」を聴いても、良い意味でも悪い意味でもいつもの筋肉少女帯サウンドなのだ。
筋肉少女帯は間違いなく、日本に存在するバンドの中でも、実力・キャリア共にトップレベルだろう。
1984年にナゴムレコードよりデビューして30年!これからもずっと活躍してほしいバンドだ。
うしおととらの主題歌「混ぜるな危険」をきっかけに再ブレークはあるのだろうか!!?
う~ん…ないなぁ…多分。