生き物

弱い犬ほどよく吠えるのは本当なのか?ライオンと犬を対峙させる実験結果から見る、他者を攻撃する人間心理。

2015年10月25日

10月24日放送の「おーい!ひろいき村」で犬とライオンを使った実験が放送されていた。

その内容は、トイプードルや土佐犬など6種の犬を檻に入れたライオンに近づけて、その反応を見るというもの。

その実験結果がとても興味深かったので紹介したい。

ライオンと出会った時、犬はどうするのか?

「お散歩中にいきなり百獣の王ライオンが目の前に現れた時、一番勇敢な犬は何なのか?」

「おーい!ひろいき村」番組内で行われたこの実験の内容は、飼い主と共に散歩していた犬が曲がり角の先でいきなりライオンに出くわした場合、勇敢に戦うか?それとも逃げるか?を検証したもの。合計8種類の犬たちで実験は行われた。

その結果はどうなったのだろうか?

逃げてしまった犬種

まずは、ライオンに出くわして逃げてしまった犬種

  • シベリアンハスキー
  • ド―ベルマン
  • ラブラドール・レトリバー
  • オオカミ犬

これらの犬たちは、曲がり角でライオンが視界に入ったらすぐに逃げ腰になってしまった。ちょっとかわいそう!

逃げなかった犬種

そして次に、逃げなかった犬種

  • ポメラニアン
  • ブルドック
  • トイプードル
  • 土佐犬

この逃げなかった犬種の中でも、反応が大きくふたつに分かれた。

身体の小さな小型犬であるポメラニアンやトイプードルは、ライオンの檻に近づいてキャンキャンと吠えまくり。ライオンに物怖じすることなく、威嚇し続けた。

ブルドックと土佐犬はまったく吠えずにライオンの檻にゆっくり近づいて行った。ブルドックはライオンと対峙しても何食わぬ顔。完全に無視の様相で、普段通りマイペース。土佐犬は檻の前でライオンを睨み付ける。さすがは闘犬である。

 

「弱い犬ほどよく吠える」ということわざがある。

これは、劣等感の強い人間や精神的に弱い人間ほど、他人をいじめたり攻撃したり、変にプライドが高かったり、悪口を言って貶めたりするよ~って意味の言葉だ。

実際の犬を使った実験でも、ことわざ通りポメラニアンやトイプードルといった弱い小型犬がよく吠えるという事が確認されたわけだ。この事実結果はちょっとおもしろいのではないだろうか。

勇敢であることとは恐怖を乗り越えること

この実験結果を見ると、逃げなかった犬種が勇敢という事になるが、はたしてそれは本当に「勇敢」という事なのだろうか?

例えば飼い主がライオンに襲われていたとして、それを助けずに逃げてしまったら、それは「臆病」だろう。だけど、ライオンに出会って逃げることは、臆病というよりも「恐怖」を感じる正常な反応といえないだろうか。

飼い主を助けるために感じた恐怖を乗り越えて、ライオンと戦うことが出来たとしたら、それが本当の「勇敢」ってことなんだろう。

 

逃げてしまったシベリアンハスキー、ド―ベルマン、ラブラドール・レトリバー、オオカミ犬たちは、とっても頭が良くて、適切な状況判断の結果、逃げるという選択をした、といえるかもしれない。

対してキャンキャン吠える小型犬や、ライオンの檻の前で危機感ゼロでおしっこをしちゃうブルドックは果たして…?

これらの逃げてしまった犬種を理性的な大人と捉えるなら、ポメラニアンやトイプードル、ブルドックは未熟なこども、土佐犬は恐怖を克服した格闘家、というところだろうか。

弱い人間がよく吠える

弱い犬ほどよく吠えるわけだが、実は弱い人間もよく吠える。

自慢話、悪口、文句、いじめなどなどの他者への攻撃の裏には、自分に対するコンプレックスが隠れている。

本当に自分自身の存在を肯定出来ていて、自信を持っていたとしたら、他者を攻撃したり自慢したりする必要はないのだ。

 

もしあなたの周りに、すぐに周りに噛みつく人や、自慢話が多い人がいたとしたら、それは自分自身への自信のなさやコンプレックス、つまり「心の弱さ」の表れだと思い、静かに受け流してあげよう。

そこで怒りに任せて対等に反論したとしたら、それは自分にコンプレックスや心の弱さがあるため、ということになってしまうだろう。

まとめ

さて、ではこの実験の結果と個人的な見解をまとめてみよう。

  • 強い犬は危険に遭遇したらまず逃げる。
  • 弱い犬は危険に遭遇したら無謀に吠える。
  • 逃げることは臆病ではなく、恐怖に負ける事が臆病。
  • 心が弱い人間こそが他者を攻撃する。

と、そんなところだろう。

 

自分はトイプードルなのか?シベリアンハスキーなのか?土佐犬なのか?顔がブルドックに似ているのか?

…できることなら、キャンキャン吠える弱い人間にはなりたくないものだ。

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