ファイナルファンタジー15をクリアした。
のんびりとサブクエストをやっていたので、プレイ時間は59時間。
そんなわけで、クリアした感想をバリバリにネタバレありで綴りたい。
色々と文句はあるもののとっても面白いゲームなので、まだやっていない人はこれ以上読まないよう注意されたし!!
ファイナルファンタジー15をクリア後の正直な感想
ガッツリとストーリーの根幹にかかわる部分を暴露するので、まだプレイしていない方は読まないようにね!!
まずはクリア時のデータを簡潔に紹介。
クリア時のレベル:ノクティスのレベルは62で他の3人は57前後。クリアの推奨レベルがたしか45くらいだったので、レベル高すぎかもしれない。
クリアにかかった時間:59時間。でも、サブクエをやり込まずにストーリーだけを追えば20時間くらいかな?
ファイナルファンタジー15は大まかにいうと、「オープンワールドの前半」と「一本道の後半」に分かれている。
前半のオープンワールドは文句なく面白い!!問題は後半のストーリー展開だ…。
さっそく、その強引なストーリー展開にツッコミを入れていきたい。
物語のカギとなる”光耀の指輪”の扱いが雑すぎる!!
先王レギスから婚約者ルナフレーナ、そしてノクティスへと渡った光耀の指輪。この指輪をはめれば、歴代の王たちの力が手に入る!…しかし王となり”力”を得る覚悟がないノクティスは、せっかくの指輪をはめることが出来ずにいた…。
苦悩するノクト、指輪をはめるときはどんな驚きの展開が!?
普通の人が考える、普通にベタな展開はこうだ。
クリスタルの力を我が物とした皇帝イドラの前に、仲間たちが絶体絶命の危機!!→「オレはみんなを守る!守りたいんだ!!力を貸してくれっ!!!」→ついに指輪を装着!→その瞬間まわりの時が止まり、ノクトは指輪の中の世界へ。そこで歴代の王と邂逅し、父親と再会をする→涙を流すノクト→微笑む先王→指輪の力が解放されイドラ皇帝を撃破!!
というベタな展開かと思いきや、実際はアーデンに魔法の力を奪われてしょうがなく指輪装着!!
ズコーッ!!
レイブス将軍の扱いが雑すぎる!!
ルナフレーナの兄であるレイブスはインソムニア襲撃時に光耀の指輪を奪い、その力を我が物にせんと指にはめる。しかし歴代の王に拒まれ、左腕が燃え尽きてしまう。左腕を失い義手となったが、それがきっかけでレイヴスは超常的な力を得ることとなる。その後、その圧倒的な力とレギス王から奪った王剣を携え、帝国の将軍となっていた…。
普通に思いつく、めっちゃベタな展開はこうだ。
レイブスはノクティスが真の王に相応しい男なのかを確かめるため、4人の前に立ちふさがる。
「貴様にこの剣を持つ資格はあるのかな?ノクティス王子?」
「てめえっ!オヤジの剣を返しやがれッ!!」
「だったら…力づくで奪って見せろっ!!」
ガシーン!!
交差する剣先。
今まで一度も使っていなかったレギス王の王剣を振い、圧倒的な力を見せつけるレイブス。
…激闘の末にやっとレイブスを倒したノクトたち。
「少しは…王らしい顔つきになったな…。すまないノクト…ルナフレーナを助けてやってくれ…」
レイブスはノクティスに王剣とルナフレーナを託して、微笑みながら死んでゆくのあった!!
実際は町の人の「レイブス将軍処刑されたんだってさ~」という噂話で終わり。処刑シーンもなし。
後にシガイとなったレイブスと戦うが、「手に入れた力」の伏線は未回収。
扱いヒドス!!
イドラ皇帝の扱いが雑すぎる!!
偽りの停戦協定でクリスタルを強奪したイドラ皇帝は、クリスタルとシガイの研究を重ね世界を支配しようともくろんでいた!!
普通ならこうでしょ!というようなベタな展開は…
帝国に侵入し、傷を負いながらも、やっと皇帝の間にたどり着くノクティスたち。
「やっとここまで辿り着いたか、ノクティス王子。クククッ!!随分と遅かったじゃないか。…では、試させてもらおうか、クリスタルの力を!!」
皇帝の玉座の後ろに鎮座するクリスタルが黒く輝き、イドラ皇帝を飲み込む。その光が消えたとき、そこには巨大な化け物がいた。
「がああああ…チカラが…溢れてクル…」(遠くの柱の陰でほくそ笑むアーデン)
クリスタルから抽出した”闇の力”が暴走し、邪悪なシガイと化したイドラ皇帝!!
ノクティスたちは6神や歴代の王の力を借りて、クリスタルの暴走を食い止めるために死闘を繰り広げる!!!
実際は帝国のダンジョンで「けっこう強い雑魚キャラいるな~」と思ったら、実はシガイ化したイドラ皇帝でしたという超絶展開(セリフも演出もなし)
レギス皇帝のご尊顔が拝めるのはオープニングだけ!!
フゴッ!!
キャラが不幸になりすぎる!!
その他にも色々と言いたいことはあるけど、まあいいさ。
それは制作費の都合かもしれないし、ディレクターの意向かもしれないけど、ストーリー展開や演出がイマイチなのはいいよ。CG作る時間がなかったのかもしれないし、あえて物語の空白を作り追加コンテンツで補強しようと考えているのかもしれない。
別にいいさ。
でもさ、執事のジジイ殺さなくてもよくね??
でもさ、ルナフレーナ死ぬ必要なくね!?
でもさ、イグニス失明する必要なくね??
でもさ、レイブス将軍も処刑しなくてよくね??
「半人前の王子が悲劇を乗り越えて真の王の自覚を得る」というストーリー展開だったとしてもやりすぎ!
みんな可哀想やで!!
ふんがーー!!(怒)
では次に、ファイナルファンタジー15の面白かったところを紹介したい。
システムも面白し、4人の青春も面白い!!
なんといっても、グラフィックが綺麗!!
戦闘システムも面白い!!
オープンワールドでのサブイベントも面白い!!
自動車での移動もかったるいかな~と思っていたけど、仲間が話しかけてきてくれたり、綺麗な景色だったり、懐かしいFFのBGMが聴けたりで飽きない!!
なんだかんだでファイナルファンタジー15は面白かった。
男4人ってなんだよ!女子はいねーのか!?
そう思っていた時期もありました。
でもやってみると、男4人の旅が実に良い。
キャンプしてみんなで食事するのも、ホテルでトランプしているのも、ドライブしながら雑談しているのも、名所で4人で記念写真撮るのも、とにかく青春している!!
キャンプで大好物の日清カップヌードルをすするグラディオラス。渋すぎる!!
キャンピングカーに宿泊し、スマホゲーム「キングスナイト」に興じている4人。
(プロンプトが「キングスナイトやろ~よ~」と言ってきたときは、「まさかあのキングスナイトか!?確かにスクエアだし…」と思った。キングスナイトは大昔にファミコンで発売していたゲームで、当時まったくクリアできなかった。なんとスマホゲーとしてリメイクされているらしい。懐かしすぎる!)
サブクエストもやりまくり。だけど全然未消化のままクリアしてしまった。
このオープンワールドの青春しまくりな雰囲気や、数多くこなしてきたサブクエスト、いつの間にか深まっていた仲間との”絆”がラストに効いてくる。
まさに最終決戦の直前、ラスボスであるアーデンの待つ扉の前で「写真見せてくれ」とプロンプトに声をかけるノクティス。
「一枚持っていたいんだ…」
扉の先にあるのは、確実な死。
その時に仲間との思い出を持っておきたいと語るノクト。
そして、今まで撮影して保存してきた写真の中からプレーヤーに一枚選ばせるという演出。
緊迫したラスト・バトルが始まるというのに、写真では4人がみんな笑顔で手を振っている。
みんな若いし、イグニスも目が見えているし、空は明るいし…。
切ないっ!!
前半のオープンワールドをやり込めばやり込むほどに、このシーンで一枚選ばさせるのがグッとくる。
旅路の途中の写真を保存してこなかったような人たちや、ストーリーだけを追って、ただ「早くクリアしたい!」とプレイしてきた人たちにとっては、このゲームはクソゲーになるだろう。
だけど、旅の途中をしっかりと楽しんだ人たちなら、今までのゲームでは感じたことのない”甘酸っぱい感傷”みたいなものが感じられるハズだ。
ゲームなのに「あの頃はよかったなぁ~」なんて思ってしまった。
ここではっきりとわかる。
そう、この物語は「未熟な王子が真の王となる物語」でも「クリスタルにまつわる光と闇の戦い」でも「闇に飲み込まれてようとしている世界を救う物語」でもなく「4人の旅と青春物語」だったのだ。
最後の最後にノクティスの本音が…
そしてラスボスを倒し、エンディング、スタッフロールが流れた後…
ちょっと過去に戻り、死を覚悟して帝国に乗り込む前に、久しぶりに4人でキャンプをしたシーンが流れる。
そこでノクティスが3人に”本音”をぶちまけるのだ。
その悲しみや心の内を周りに明かさなかったノクトが…
そのシーンがまた泣けるで。
…その言葉はここでは紹介しないけれど、確かにノクティスって「めんどくせ~」ばっかり言ってて、自分の本音をあんまり言ってこなかったんだよね。
父親が死んでも、無理やり王の責務を押し付けられても、故郷がなくなっても、大好きだった幼なじみが亡くなっても…。
きっと若き王として無理していたのかもしれない。
ファイナルファンタジー15の感想まとめ
というわけで、アーデンの過去や復讐する動機、なんでいきなり10年も経過したのかや、ノクトは10年間何やってたのか、夜の世界をもっと冒険したかったとか、帝国ってめっちゃ日本じゃないかとか、なんでノクトが犠牲にならなきゃいかんの!?とか…いろいろと思うところはあるけれど、全体として面白いゲームでした。
クリア後のやり込み要素もあるので、これからはそっちを頑張ります。
ありがとうございました。
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