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超能力捜査官の遠視で行方不明者が発見されたことはあるのか?テレビスタッフが番組内で行方不明者を発見した事件を紹介!

2016年6月12日

ちょっと前に、水トク!「今夜あの未解決事件を超能力軍団が徹底捜査X-MENジャパン」というテレビ番組が放送された。その番組では、数人の自称超能力者(X-MENジャパン)が合同で未解決事件の解決に乗り出した。思わせぶりな展開の連続が続くわけだが、当然のことながら事件はひとつも解決しなかった。

超能力捜査なんて最近流行ってないのによく作ったな~なんて思いつつも、結構楽しめた。

実はこういった超能力捜査官の力を借りて未解決事件や行方不明者捜索をする番組は昔からたくさんあるけれども、その中で本当に超能力で事件を解決したのはたった1件しかない。

その事件を解決したのが、世界最強の超能力捜査官といわれた「ジェラルド・クロワゼット」だ。

今回はテレビ番組の収録中に本当に事件を解決に導いたクロワゼットの奇跡の超能力捜査と、その真実についてお伝えしよう。

最強の超能力探偵ジェラルド・クロワゼットの事件簿

ジェラルド・クロワゼットはオランダ人で、1980年7月20日に71歳ですでに他界している。

クロワゼットはオランダはもとより世界中で認められた最強の超能力者であり、生前は数々の難事件を解決に導いたとされている。彼が亡くなった日には、オランダ中の新聞がその死を悼む記事を一面に載せたという。

そんなクロワゼットの超能力探偵事件簿を少し紹介しよう。

ヴィールデン事件

オランダのヴィールデンという街に住む女性が、仕事から帰る途中の夜道で何者かに襲われる事件が発生した。幸いにも殺されはしなかったが、ハンマーのようなもので数か所殴りつけられたという。

警察に依頼されたクロワゼットは、この事件の犯人の特徴を語った。

「犯人は黒髪で背が高い、30歳くらいの男だ。左側の耳が変な形をしている」

数か月後に逮捕された犯人は29歳の男性で、クロワゼットの語った特徴と完全に一致していたという…。

ユトレヒト事件

オランダのユトレヒトという街で少年が行方不明になる事件が発生した。捜索が手詰まりになった警察は、150km以上は離れた場所にいるクロワゼットに電話を掛ける。するとクロワゼットはその電話口で少年について語りだしたという。

「少年は近くの池に落ちてすでに亡くなっている。ボートに乗った男性に発見されるだろう」

クロワゼットが言った場所の特徴や、発見される状況、そのすべてがピタリと一致していたという…。

ウオドリヘン事件

オランダのウオドリヘンで放火が相次いでいた。しかし放火犯はまったく捕まらない。

困った警察がクロワゼットに捜査の依頼をした。クロワゼットは放火犯の犯人像を詳細に語った。

「彼は制服を着る仕事についている。アパートに住んでいて、おもちゃの飛行機と何らかの関係がある」

それを聞いた警察署署長は、その警察署にいる会計係に特徴がピッタリ当てはまることに気づき驚愕する。その後の捜査の結果、その会計係が放火魔として逮捕されることになったという…。

千葉県市原市事件

実はクロワゼットは日本に来日して、その超能力操作の力を発揮している。テレビでたまにやる、超能力を使った未解決事件や行方不明者を探す特番に出演するためだ。世界中で事件を解決しているクロワゼットが、ついに日本にもやってきたというわけだ。

それは1976年5月5日に放送された「水曜スペシャル」(テレビ朝日)でのこと。

千葉県市原で行方不明になっている7歳の少女の捜査を依頼されたクロワゼットは、またもやその居場所を遠視することに成功した。

この事件がすごいのは、クロワゼットの言葉通りに番組スタッフが捜索したところ、警察よりも早く本当に少女の遺体を発見してしまい、しかもそれがお茶の間にそのまま放送されたことだ!(今では考えられないだろう)

ほんとに遺体の第一発見者が番組のディレクターになってしまったのだ。

その少女はダムの水面に浮かんでいて、はっきりと映されていないものの、その発見シーンが実際に放映された。

クロワゼットの超能力はホンモノなのか!?

では、クロワゼットの超能力捜査は本物なのだろうか?実際に事件は解決されているし、行方不明の遺体も発見されている。疑問をはさむ余地はなさそうだ。

しかし結論から言ってしまえば、クロワゼットの超能力はイカサマであった可能性が高い。

オランダで発生したヴィールデン事件を改めて調査しなおしたところ、事実は全く違っていた。警察はクロワゼットに捜査を頼んでないし、警察の独自調査で逮捕した犯人は、クロワゼットのいっているような特徴は何一つ持ち合わせていなかった。「耳の形を透視した」なんて事実はなかったのだ。

ユトレヒト事件も同様にウソで塗り固められている。クロワゼットの遠視した場所と、実際に少年が発見された場所は全く違っていた。そもそも電話口で遠視したという事実自体が、本当にあったことなのかどうか不確かだという。

ウオドリヘン事件でもクロワゼットは”制服”のことも”模型の飛行機”のことも、実際はなにひとつ投資していなかった。事件解決にクロワゼットの何一つかかわっていない。

 

では最後に、千葉県市原市事件について。

あの当時、少女の捜索は警察があらゆる場所で徹底的に行っていた。それでも発見されなかったということで、少女が発見されたダムが怪しいと捜索される予定であった。

実は事件関係者全員が”あのダムが怪しい”と思っていたのだ。

クロワゼットとスタッフが遺体を見つけたのは、早朝6時53分のこと。その日の午前9時半からは、そのダムで警察を中心として大規模な捜索がされる予定であった。つまりクロワゼットが探さなくとも、数時間後に少女は発見されていた可能性が高い。さらにクロワゼットは保険として「死体はダムに沈んでいて1週間は見つからない」という予言をもしていたのだ。

自分と番組が死体を見つけてもいい、警察が見つけてもいい、そしてすぐに見つからなくてもいずれ見つかればいい、どうせ1週間後には帰国している。もちろん、永遠に見つからなくても死体はダムのそこで消えたことになりまったく問題はない。

どうなろうとも、自分の超能力としての実力に傷はつかない。これはプロの超能力者としてかなりの高等技術といっていい。

このことから、クロワゼットはプロフェッショナルなイカサマ超能力である可能性が高いだろう!!

 

水曜スペシャルに参加していたスタッフの、クロワゼットについての発言が残っているようだ。

水曜スペシャルって言えば第一回放送の例の『クロワゼット』あれ担当してたんだよね俺。彼が日本に来て行方不明者の遺留品に触って地図を描く。その地図を元に失踪者を探す。するとホラ例の溜め池から女の子の…。
あれホントに、そのままなんだよ。インチキみたいに思ってる人も居るみたいだけど担当したスタッフとして現場に居て「そんなわけねーーー!!」と呟きながら傍に居て、しっかり目撃してしまった。
クロワゼットは日本に来て、まっすぐスタジオへ来て。日本の何処も、まだ見た事が無いのに、いきなり日本地図を広げてサ~と赤線を引き、その場所の拡大図が欲しいと言い。慌てて用意すると赤丸をつけて、おもむろに、その近辺の光景を描きだした。それを持って現地へ走る。
もちろん俺も走ったさ…そしたら、その光景が現実に現れるんだよ目の前に。そして、その辺りを探すと…「んがーーーーーー!!!」と発見!
だって、あの人千葉の片田舎なんて行った事ないんだよ?そもそも日本も六本木も初めてなのに…。
「そんなの絶対に信じねぇーーー!」と言っていた俺もブルブルと震えが止まらなかった。実際に女の子を見つけたのは同行したディレクターで、彼は腰を抜かした。そりゃそうだよね。みんなブルってた。

出展:水曜スペシャル物語(源高志の源的こころ)

果たしてクロワゼットの超能力はホンモノなのだろうか?

この元スタッフの大げさな発言によって、ありもしない超能力が都市伝説となっていくような気がする。ヴィールデン事件やウオドリヘン事件がそうであったように。

しかしそれと同時に、クロワゼットの超能力を身近で体験したスタッフの言葉こそが真実である可能性も否定できない。クロワゼットの超能力はぜんぶイカサマだ!と判断した調査自体が、超能力懐疑主義の科学者が手を加えてた歪んだ真実かもしれないのだ。

 

…クロワゼットが亡くなってもう30年以上経過している。まさに真実は闇の中ということなのだろう。

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