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ペルソナ5をクリアした感想と未プレイの人の送る切実なアドバイス(ネタバレなし)

先日、今さらながらPS4のRPG「ペルソナ5」をクリアした。クリアにかかった時間は100時間とちょっと。

今回はペルソナ5をクリアした率直な感想を書いてみたい。

ちなみに私がプレイしたことのある女神転生シリーズはこちら。

  • 真・女神転生
  • 真・女神転生II
  • 真・女神転生III-NOCTURNE
  • 魔神転生
  • 真・女神転生デビルサマナー
  • デビルサマナー ソウルハッカーズ
  • デビルサマナー 葛葉ライドウ 対 超力兵団
  • デビルサマナー 葛葉ライドウ 対 アバドン王
  • 女神異聞録ペルソナ

特に「真・女神転生III-NOCTURNE」が名作として知られているが、個人的に好きなのは「真・女神転生デビルサマナー」と、以外にも「魔神転生」だ。

ということで、実はペルソナ・シリーズは一作目しかやっていない。

そんな私が久しぶりにペルソナ5をやってみたのだけど…そりゃあもう、めちゃくちゃ面白かった!

ペルソナ5は反逆のストーリーである

女神転生シリーズといえば、そのストーリーの基本は規則と秩序を守るロウ(神様や天使)と、自由と混沌を愛するカオス(堕天使や魔王)との対立構造だ。

本来であれば選択肢によって主人公はロウ側にでもカオス側にでもなれるのだけれど、スピンオフ作品であるペルソナ5ではそういった選択肢はなく、ストーリーは基本的に一直線。

確かに一直線のストーリーなのだけど、大どんでん返しが何度かあり、とても楽しめた。

そのストーリーを超簡単に説明するなら「ペルソナの力を持った怪盗団が正義のために世直しするストーリー」。

 

ペルソナの力に目覚めるのは、心に強い反逆の心を持った者たちだ。

主人公たちは理不尽な状況や身勝手な大人に対して”ブチ切れる”ことでペルソナのチカラに覚醒していく。

 

そうしていろんな事情を抱えた仲間が集まり怪盗団が結成されるのだけど、主人公たち怪盗団のスタンスは最初から最後まで一貫して「反逆者」であった。

だけど”なにに反逆するのか”については、ストーリーが進むにつれて少しずつ変わっていく。

ここらへんがペルソナ5に重要なテーマになっていそうなので、少し掘り下げて考えてみたい。

 

ます最初はは思春期らしい「大人への反逆」だ。それもメチャクチャ悪党な大人たち。

社会のはみ出し者 VS 自分勝手な大人

正義 VS 悪

悪徳教師や悪徳美術家に悪徳詐欺師。怪盗団は正義と世直しのためにその力を行使していく。

勧善懲悪。実にシンプルだ。

 

しかし次第に、怪盗団は大きな陰謀に巻き込まれていく。

反逆・抵抗 VS 規則・法律

自由 VS 秩序

反逆の相手は警察や検察、国家に変化。いかにも怪盗団っぽい展開になる。

とはいえ、もちろん相手は悪党であり、身勝手な大人であることに変わりはない。

 

そしてここからさらにストーリーは加速していき、壮大な展開になっていく。

行動 VS 無関心

自分 VS 世間

希望 VS あきらめ

カオス VS ロウ

ここから物語は加速していき、往年の女神転生シリーズを思わせるロウとカオスの戦いになっていく。

希望と対立するあきらめ。あきらめという感情は「絶望」ほどにドラマチックではないけれども、少しずつ、ゆる~く、だけど確実に人生を侵食する負の感情だ。怪盗団はそんな日常に潜む「あきらめ」にすらも反逆する。

怪盗団は逆境を乗り越え、自分で考えて決断することや、希望を持って世間と渡り合うことを決断する。

青臭い理想論に見えるかもしれないけれど、とっても大切なことだ。

冷静に考えればゲームなんか100時間もやってる場合じゃないいい大人である自分には、身につまされる思いすら感じてしまう。

 

そして最後には、たとえ世界が自分を必要としていなかったとしても、トリックスターは自分の中にある世界を手に入れる。

 

これらのストーリー演出は終始一貫してアニメのようにスタイリッシュであり、「とにかくカッコよく!!」を至上主義として作られているように感じた。

それはストーリーの内容にも言えて、最初はのんびりとした日常が繰り返されるが、最後には往年の少年漫画のようなアツい展開が続く。

ラストバトルの前にみんなを鼓舞するモルガナは、めちゃくちゃカッコよかった!!

 

ストーリーはあまりネタバレするのもいけないので、次はシステム面での感想を。

ペルソナ5のシステム

女神転生シリーズの”ウリ”といえばやはり敵キャラである悪魔との会話につきる。

会話でうまく仲良くなれば仲魔にできるし、悪魔合体でより強力な悪魔を生み出せる。

このコンセプトはペルソナ5でも生きていて、悪魔合体を繰り返して強いペルソナを作り上げることができる。

昔の女神転生は仲魔のレベルは固定だったけど、今はレベルも上がるしスキルも継承できたり、成長の幅が劇的に広がっているのも楽しみの一つだ。

 

戦闘はとにかく敵の弱点を突いてボコボコにするという、シンプルだけど奥深いもの。

とにかくあっさりと敵を倒せるので「よゆーよゆー」と思っていると、いきなりひとつのミスで全滅することもある。

 

また、学園生活には恋愛的な要素もあり、久しぶりにいわゆる「恋愛シュミレーションゲーム」をやっている気分になれた。

最終的には6人の女性と付き合うことができ、それがバレて全員にボコボコにされるという展開になったわけだが…。

 

さらにペルソナ5を素晴らしいゲームにしているのが、超カッコいい音楽だ。

ペルソナ5の音楽は、アトラス所属のミュージシャン目黒将司先生が担当している。

デビルサマナー 葛葉ライドウシリーズの音楽もカッコよかったけど、ペルソナ5の方が好み。クリア後はサントラを聴きまくっている始末だ。

やっぱりゲームに音楽って大切なんだな~と実感してしまった。

今からペルソナ5をプレイする人への切実なアドバイス

もしまだペルソナ5をやっておらず、今からプレイするよ、という人がいるのなら切実なアドバイスをひとつ送りたい。

ペルソナ5は主人公に名前を付けることができる。しかも苗字と名前を漢字で。

私はたいして気にせずもとめずに自分の名前を入力した。

 

こいつが間違いのもとだ。

まず年齢が違いすぎるし、この主人公がこれまためっちゃカッコよくてタフで度胸もある。自分とは全然違って頭もいいし、怪盗団のリーダーでみんなから頼られてるしで、時たま自分の名前が呼ばれると凄まじい違和感しかない!!

 

RPGなのにロールプレイ(役割演技)感ゼロ!!

 

プレイしていて「おれなら逃げるな…」とか「こんな状況じゃあ絶望するぜよ」とか、そんな風に思ってしまった。

プレイするまで知らなかったのだけれど、ペルソナ5の主人公には漫画版では「来栖 暁(くるす あきら)」、テレビアニメ版では「雨宮 蓮(あまみや れん)」という必要以上にカッコいい立派な名前があるらしい。主人公の名前は自分のものにせず、こっちの名前を使用するのを強くオススメする!!

間違っても「田中正一」とか「山田博」とか「佐藤敏夫」なんて超絶フツーの名前を付けてはいけないぞ!!

 

ちなみに今までそこそこ女神転生シリーズをやってきたわけだけど、ペルソナ5が一番面白かった!!

とにかくまあ、ゲームとしての完成度が高く、ストーリーも音楽もいいので、興味のある方は是非ともやってみてはいかがだろうか!?

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