生活の豆知識

[最新研究]金持ちの家の子どもの幸福感が低くなる理由

2023年2月13日

  • 経済成長が人々の幸福度に貢献しない事実を「イースターリンのパラドックス」と呼ぶが、これは子どもにも当てはまる。
  • 経済成長は子どもに多くの恩恵をもたらすが、発展した国で豊かさを維持するためには勉強時間を多くとらなければならない。それが子どもの幸福度を低下させる大きな原因となっている。

韓国の高麗大学校のロバート・ランドフル教授らが分析を行っています。ランドフル教授らは2018年のOECDの学習到達度調査(PISA)を用い、15歳の子どもの生活全般の満足度と経済成長の関係を分析しました。

分析の結果、一人当たりGDPの高い国の子どもほど、生活全般の満足度が低くなることがわかりました。彼らの計算によれば、もし一人当たりGDPが2倍になった場合、48%ほど生活全般の満足度が低くなっていました。また、一人当たりGDPの高い国の子どもほど、喜びや安堵(あんど)などのポジティブ感情が低く、悲しみや怒りなどのネガティブ感情が高くなっていたのです。

これらの結果は、「経済成長が必ずしも子どもの幸せにつながっていない」ことを示しています。

ランドフル教授らは、子どもたちの直面する学習状況と生活全般の満足度の関係についても分析しました。

分析の結果、PISAで実施したテストの点数が高かったり、学校で生徒が互いに競争しているという意識が強いほど、生活全般の満足度が低下することがわかりました。また、逆に学校で生徒が互いに協力し合っているという意識が高いほど、生活全般の満足度が高くなっていたのです。

これらの結果から、学校において生徒間の協力よりも競争が重視される場合、子どもが疲弊してしまい、生活全般の満足度が落ち込んでしまうと考えられます。

なお、子どもたちの直面する学習状況を分析で考慮すると、経済成長の負の影響は半分程度にまで落ち込みました。このため、経済成長による教育状況の違いが子どもの生活満足度低下の大きな原因だと考えられます。

参照元:「経済成長すると子どもの幸福度は大幅に低下する」経済学の最新研究が示す不都合な真

お金持ちの大人ならいろんな遊びができるけど、お金持ちでも子どもとなるとその行動にもかなり制限がかかってしまう。

少なくとも子どもはお金持ちだからって幸せなわけじゃないみたいですね。

逆に言えばどんなに貧乏だったとしても、それが子どもの不幸に直結しないというとこでもある。

子ども時代の幸不幸は家族や友人との関係、時間の使い方の方が重要ってわけだ。

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