健康とダイエット 雑学

チビで背が低いことの医学的なメリットとは?

世の中には背が低いことに対してコンプレックスを抱えている人も多いと思う。

 

テレビや雑誌で活躍する人たちはみんな背が高くてシュッとしている。

それに比べて自分はなんて足が短くてずんぐりむっくりなんだ…。

なんて。

 

だけど、背が低いことにだってメリットはある。

「雨に当たるのが遅くなる」

「落とし物を拾うスピードがはやくなる」

「狭い穴から潜入するときに楽」

そんな詭弁ではなく、具体的で医学的な低身長のメリットを紹介したい。

背が低いとがんになりにくい

米カリフォルニア大学リバーサイド校のレナード・ナニー教授は、男女それぞれ1万人以上を含む過去の研究データを複数分析した。

人体の全ての細胞の数と、がんを発症する可能性について、23種のがんのうち18種で関連が見つかったという。

研究ではまた、女性のほうががんのリスクが高いことがわかった。より背の高い女性ががんにかかる可能性は12%だが、男性は9%。

参照元:高身長でがんリスクも増加、細胞の量多く 米研究(CNN)

最新の研究によると、身長が高い人の方ががんになりやすく、身長が低い人の方ががんになりにくいことがわかった。

特に直腸がん、腎臓がん、リンパ腫、皮膚がんなどに強い相関があったとのこと。

女性の場合は乳がんは背の高い人の方がリスクが高くなり、胃がん、口腔がん、子宮頸がんは関係なかったという。

 

がんは細胞分裂の繰り返しの中でエラーが生じることで発生する。

つまり体内の細胞数が多ければ多いほど、がん発生のリスクは高まる。

身長が高い人は、低い人に比べて体内の細胞数が多い。そのため、がんのリスクも高まるというわけだ。

背が低いとエコノミークラス症候群になりにくくなる

身長が低いことに少なくとも1つは医学的なメリットがあるかもしれない―。スウェーデンの男女約270万人を対象とした研究で、身長が高いほど静脈血栓塞栓症を発症するリスクが高いことが示されたという。この研究結果は「Circulation: Cardiovascular Genetics」10月号に掲載された。

(中略)

その結果、静脈血栓塞栓症を発症するリスクは、身長が190cmを超える男性と比べて160cm未満の男性で65%低く、185cmを超える女性と比べて155cm未満の女性で69%低かった。さらに、兄弟あるいは姉妹間での比較でも、身長が高い方と比べて低い方では同リスクの低下が認められ、身長差が大きくなるほどリスクの低下度は増大した。

参照元:身長が低いことにメリット?高身長の人よりも静脈血栓塞栓症リスク低い(Carenet)

静脈血栓塞栓症はいわゆるエコノミークラス症候群のこと。

ず~っと同じ姿勢のままでいると、下半身の血流が悪化して静脈の中に血の塊(血栓)ができてしまう。

この血栓が血管に詰まると命の危険が!!

息苦しさ、胸の痛みなどがあらわれ、重症化すると失神してしまい、最悪の場合は死に至る。

 

なぜ身長が高い人のほうがエコノミークラス症候群になりやすいかというと、これまたシンプルで足が長いから静脈も長くなるためだそう。

足が長いというのもメリットばかりじゃないみたいだ。

身体が低くても

「身体が低いなんて、いいこと何にもないよ!!」

と思っているかもしれないけれど、少なくとも背が低いとがんになりにくいし、エコノミークラス症候群のリスクも低くなる。

いいことがないわけじゃないんだ!!

 

ちなみに私の身長は169センチ。

169センチは、わたし世代の男性の平均身長で考えると少し低い。

 

「身長は何センチですか?」

と聞かれると

「う~ん、だいたい170センチくらいかな」

と答える誘惑に抗い「169センチですね!」と答えちゃう。

これはもう、歪んだ身長コンプレックスの表れといっていい。

 

「せめて170センチは欲しかった!!」と思うのだけれど、まあ”がん”になりにくいというのならそれはそれでいいだろう。

それに歳をとればとるほど、外見の良しあしなんかで人の価値は決まらないことがわかってくる。

一番大切なのは”健康”だって、しみじみわかってくる。

(自分で言っておきながら、なんとも保守的で歳よりじみた考え方だ)

 

というわけで、もし背が低いということに悩んでいる人がいるとしたら伝えたい。

背が低いことはそんなに悪いことじゃないし、長生きできるかもしれないよ!!」と。

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