雨が異常に少ない影響で利根川水系8つのダムの貯水量が半分以下になり、16日午前9時から10%の取水制限が始まった。
10%の取水制限では何が起きるのだろうか?蛇口から水が出ずらくなる??
取水制限の実生活への影響と、効果的な節水生活の工夫を紹介しよう。
取水制限による実生活への影響
取水制限ともなると、なんとなく水道から出てくる水が減ってしまう気がしないだろうか?水道を全開にしてるのに、蛇口からはチョロチョロ…としか出てこない、そんな風に思っていたとしたらそれは大きな間違いだ。
まず結論からいうと、10%の取水制限であれば私たちの日常生活にはほとんど何の影響もない。
国土交通省によると、10%くらいの取水制限で影響が出るのはごく一部の施設。公園の水道の圧力が低くなったり、水を大量に使う農業用水のポンプの稼働時間を短くしたりする場合がある程度だという。
この段階では基本的に「節水を呼びかける」という対策がとられる。
しかしながら、ダムの水位が下がっていて水不足に陥っていることは確か。もし影響がないからと言って、水をバンバン使っていたら、すぐに20%の取水制限になってしまう可能性もあるだろう。
取水制限が20%になると、自治体によっては公園の水道や噴水が止められる場合がある。また、スポーツジムや学校にあるプールはとんでもなく大量の水を使うので、自治体から節水の要請が出る場合もある。
高台にある一部の住宅では、ちょっと水の出が悪くなるところも出てくるだろう。
この段階では更なる節水の呼びかけと、自治体によっては工業用水や発電用水の給水制限や、農業用水の使用調整などが行われる可能性がある。
でもまだまだ平地にある住宅であれば、何の問題もなく水は出る。ガンガンお風呂に入って、歯磨きの時も水を出しっぱなしで大丈夫。
…しかし、そんな生活を送っていて雨も降らなかったとしたら、あっという間に30%の取水制限になってしまうだろう。
30%の取水制限を行った場合は、施設はもとより民間の住宅でも、強制的に給水が制限され始める。高台など一部の地域で断水が起こり、プールは使用できなくなるだろう。減圧給水となり、平地にある住宅も水の出が悪くなってくる。
ここまで来れば一般市民にも広く危機感が共有され、水の無駄遣いをしている施設なんかは糾弾されるかもしれない。
そしてさらに恵みの雨もなく、ダムの水位が下がりすぎた場合は「時間給水」になる。つまり、時間帯によって完全に断水されるという処置。さらに段階的に給水制限や断水が行われ、最悪の場合地域によっては給水車が出動する事態になるだろう。
まとめると、自治体の取水制限には3段階ある。
- 第1段階:自治体による節水の呼びかけ(自主的節水)
- 第2段階:実際に水の出が悪くなる(減圧給水)
- 第3段階:時間帯によって断水する(時間給水)
断水防ぐにはわたしたち一人一人が、自主的節水の段階で適切な節水活動を行う必要があるだろう。
ご自宅でできる渇水対策!!
水を使っちゃいけない…と思っても、トイレを我慢したり、お風呂を週に1回にしたり、歯磨きを卒業する必要はない。
日常生活の中で、ちょっとずつ節水意識をもって過ごせばいいのだ。
歯磨きやお風呂のシャワー、食器を洗う時などに水の出しっぱなしをやめる。洗濯はまとめ洗いで回数を減らしたり、すすぎ1回ですむ洗剤を使う。洗車は取水制限が解除されるまで控えるか、ジョウロをつかう。
そんな風にして、日常生活のなかで少しずつ節水すれば十分だろう。
また、世の中には簡単に節水することができる「節水グッズ」がたくさん販売されているので、こういったものを利用するのもよい。
便利な節水グッズを少しだけ紹介しよう。
節水できる水道の蛇口!
国内のほとんどの蛇口に使うことができる、節水泡沫器。約50%の節水が可能だという!
トイレの水も節水しよう!
トイレで流す水を節水できる。ウソかホントか年間20,000円分の節水になるという。水流も弱くならないスグレモノ!
節水シャワーヘッド!
頭を洗っているとき、身体を洗っているとき、シャワーのお湯は出しっぱなしだろうか?それって、すっごくお湯を無駄にしている。
この節水シャワーヘッドを装着すれば、かなりの節水になるはずだ。ウソかホントか年間37,000円分の節水になるという。
こういった節水アイテムはたくさん販売されている。これらを利用すればとても簡単に節水することができるし、水道代の節約にもなるはずだ。
毎日毎日大量に使う水。節約して使えば、環境にもお財布にもやさしくなれるってわけだ。
取水制限になった場合は、ひとりひとりの節水意識を高めることが大事。「別に自分ひとりくらい節水しなくても大丈夫さ~」なんて思わずに、ちゃんと節水を行おう!!