あなたの周りには、トランプ大統領のようにやたらと暴言を吐いたり、毒蝮三太夫のように歯に衣着せぬ悪口を言う人はいないだろうか?
「ホント、あいつは口が悪いな…仲良くするのはやめよう」
そう思うかもしれないけれど、「実はそんな口の悪い人間こそ正直者だ」という研究結果が発表された。
その研究結果の内容とは!?
口が悪いタイプは、感情を率直に表現する性格である
日常生活における“お里が知れる”スラングの使用頻度とウソつきの相関関係について、ケンブリッジ大学がある最新リサーチ結果を提示した。
実は「口が悪い人こそ正直者」という研究結果がこのほど発表された。端的にいえば、「歯に絹着せない」物言いをする、一般に「口が悪い」とされるタイプは、感情を率直に表現する性格と表裏一体であり、つまりは嘘をついたり、虚言を吐いたりする確率が低いというのだ。
参照元:口が悪い人ほど、実は正直者:ケンブリッジ大の研究結果(WIRD)
英語に豊富にそろっているいわゆる「下劣なスラング」を、日常生活のなかでどれくらい使っているか?
276人の被験者にウソ発見器を用いながら質問した結果、「口汚いスラングはあまり使っていないよ」と答えた被験者の方が、「バリバリに使ってます」と答えた被験者より虚偽回答をする傾向が多かったという。
同様の実験をSNSを通じて、75,000人もの人たちに行ったけれども、その結果は同じ。
つまり、口が悪い人は正直に答えるという傾向があった。
確かに口が悪いってことは、思っていることを素直に表現しているってことになるわけで、そりゃあ正直者の方が多いだろう。
「言葉で悪態をつくことは正しいことではないですが、同時に本心からの意見をあなたに伝えようとしているサインでもあります。自分たちの言葉をフィルターにかけず発しているのと同じように、自分の意見に関しても第三者を気遣って、本心と懸け離れた意見を伝えたりということには興味がないのです」
実験を行ったディヴィッド・スティルウェル博士は、この実験を受けてこのように語っている。
嘘つきと正直者の4つのタイプ
ああ、そうか、おれは毎日アイツに「バカ」とか「アホ」とか「マヌケ」とか酷く罵倒されているけれど、実はアイツは正直者な良いヤツだったんだなぁ。おれはアイツのことが大っ嫌いだったけど、誤解していたよ…。
そう、暴言を吐きまくる人間は、ただ単に正直者で素直で、ウソをつけない人間なだけなのだ。
でも…そんな人間に罵倒されたとしたら、より心に染みるに違いない。
ただ勘違いしないで欲しいのが「嘘つき=性格が悪い」「正直=性格が良い」ってわけではないこと。
わかりやすくドラえもんの登場人物で分類してみよう。
- 嘘つきで性格が悪い=生まれついての詐欺師、スネ夫タイプ
- 嘘つきで性格が良い=気が弱くて周りに流される、のび太タイプ
- 正直で性格が悪い=口が悪くてマイペースな、ジャイアンタイプ
- 正直で性格が良い=人格者でみんなに好かれる、しずかちゃんタイプ
このようになるのではないだろうか?
「口が悪い人間は正直者」という実験を受けて、「口が悪いってことは正直ってことなんだな~。よし、じゃあもっと暴言を吐こう!!」と思ってはいけない。
できることなら、正直で性格が良い「しずかちゃんタイプ」を目指したいものだ。