睡眠

コミュ障や引きこもりは睡眠不足が原因かもしれない科学的な実験

2018年8月23日

睡眠不足になると、人は孤独になる。

一見関係のない「睡眠」と「社会性」に、強い関連性があることがわかった。

しかも睡眠不足の悪影響は自分だけにとどまらず、周りの人間にまで及ぶという。

睡眠不足の悪影響とは何なのだろうか??

睡眠不足による3つの悪影響

学術ジャーナル「ネイチャー・コミュニケーションズ」が発表した研究結果によると、睡眠不足の人は孤独を感じやすく、他者との交流に消極的になるそうだ。この注目すべき結果は、英ガーディアン紙やインデペンデント紙、CBSニュースなどが報じた。

参照元:睡眠不足はあなたを孤独にし、魅力を奪い、人に孤独を伝染する──研究結果(ニューズウィーク)

この実験は18人の被験者に協力してもらい行われた。

被験者には徹夜してもらった後に、社交性を測る心理テストをやってもらったのだ。

その結果、徹夜すると他の人を避けたり、他人が近づいてくるのにより強い恐怖を感じるようになったという。

睡眠不足の悪影響で、脳の恐怖を感じる部位が活発に活動してしまうとか。

 

さらに面白いのが、この徹夜した人々のビデオを他人に見せることによる影響を調べる実験だ。

 

睡眠不足の人は睡眠をしっかりととった人に比べて”孤独に見える”という検証結果があらわれた。

さらに徹夜した被験者のビデオを見た人たちは、自分も孤独感が増したという。

 

この実験から、3つの事実がわかる。

①睡眠不足は他者を遠ざけ、孤独の原因になる

②睡眠不足になると人に孤独でひとりぼっちな印象を与える

③睡眠不足の人を見るだけでなんだか孤独感が増す

驚くべきことに、睡眠不足は自分だけではなく、周りの人間をも孤独にするわけだ。

人と関わるのが怖くなるのも睡眠不足が原因かもしれない

日本人の平均睡眠時間は、年々短くなっていってる。

日本人の生活時間・2015より参照

平日の平均睡眠時間は7時間くらい。

1970年代の8時間睡眠に比べると、1時間は睡眠時間が減っていることになる。

この睡眠時間は、世界的に見てもかなり短い部類に入る。

2009年に経済協力開発機構(OECD)が行った睡眠時間の調査によると、対象となった18か国の中で日本はワースト2位となっている。(ワースト1位は韓国)

 

もし人と関わるのが怖かったり、ひとりでいるのが好きだったり、そんな傾向があるとしたら、それは睡眠不足が原因かもしれない。

「友達の作り方」とか「コミュニケーションスキル上達の方法」なんて本を読んだり、怪しげなセミナーに参加するよりも、まずはぐっすりと眠る。

そうすることで、他者への恐怖が少なくなって、コミュ障から脱出できるかもしれない。

睡眠不足の状態はコミュ障がよりパワーアップする

睡眠不足で孤独になるのかといわれれば、確かに孤独になるかもしれない。

まったく寝ていない状態だと他人と会話する気も起きないし、すぐにイライラしちゃうし、「静かにしていてくれ!」と他人と距離を置きたくなっちゃう。

逆にしっかりと睡眠をとった後だとどうだろう?

私の場合を考えると、確かにすぐにイライラしなくなるかもしれないけれど、しっかり睡眠をとった後でも相変わらず他人と関わるのは苦手だ。

 

しっかりと睡眠をとったからといって、すべてが解決するわけじゃあないのだ。当然のことだけれど。

 

恐らくもともとコミュ障の人間は、しっかりと睡眠をとった後でもやっぱりコミュ障。

だけど、睡眠不足の状態はコミュ障がよりパワーアップすると考えられる。

 

ぐっすり眠ったからといってコミュニケーション能力が上がるわけじゃないが、睡眠時間をしっかりととることは、社会性を育む最低条件だとはいえるかもしれない。

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