人間の体内には、がん細胞を撃退し、その発生を予防する強力なハンターが存在する。
それがナチュラルキラー細胞(NK細胞)だ。
がんを予防するため、ナチュラルキラー細胞を増やす方法とは何なのだろうか?そのリーズナブルで誰でもできるシンプルな方法を紹介しよう。
がんを予防するNK細胞!
そもそも、がんはどうやって発生するのだろうか?
がんは細胞が行う細胞分裂の際に発生する。通常の細胞分裂では、まったく同じ細胞が新しく生まれる。しかし、様々な理由でその細胞のコピーにエラーが生じてしまう場合がある。このエラーで突然変異的に生まれた新細胞が、がんの始まりだ。
変異体であるがん細胞は、通常の細胞のルールをぶっ壊すような特徴がある。通常の細胞は細胞分裂の回数がテロメアによって決まっているが、驚くべき事にがん細胞にはそれがない。つまり、無限に細胞分裂を繰り返してしまう。ある意味では不老不死と言えるだろう。その為、がんの発生した臓器は、細胞分裂を繰り返すがん細胞に徐々に侵食されていく。いわゆる「転移」も、小さながん細胞が血流にのって他の場所にたどり着き、無限増殖することで発生する。
がんの治療には「切除+抗がん剤」というパターンが多い。がん細胞に犯されている部分を切除すればがんは治癒するが、ちょっとでも臓器にがん細胞が残っているとそこから増殖してしまう。また、切除の前段階で他の箇所に転移している場合もある。そんな時にはがん細胞を攻撃して小さくする「抗がん剤」が投与されるが、この抗がん剤はがん細胞だけでなく健康な細胞まで、おかまいなしに攻撃してしまう。その為、抗がん剤治療には髪の毛が抜けたり、食事を摂れなくなったりといった大きな苦痛が伴うのだ。
がんの始まりは細胞分裂のエラーだ。実は健康な人たち身体でも、1日に3000~6000個ものがん細胞が、細胞分裂のエラーで発生していると言われている。
それでもがんを発症せずに生きていける秘密がナチュラルキラー細胞(NK細胞)にあるのだ。
ナチュラルキラー細胞はいっつも体内を巡回していて、異常のある細胞を見つけたら攻撃して、完膚なきまでに叩き潰す仕事をしている。密着警察24時で夜の繁華街をパトカーでパトロールする、目つきの鋭い警察官の様なものだ。
抗生物質や抗がん剤は、悪い細胞も良い細胞もおかまいなしに攻撃し、体調不良になってしまう場合があると先ほど記載した。対してナチュラルキラー細胞は、悪い細胞だけをピンポイントで攻撃し、せん滅する。健康な細胞は一切攻撃しない。
このナチュラルキラー細胞が活性化すると、がん細胞はもちろん、インフルエンザに代表されるウイルス感染細胞など、”体内の異物”を徹底的に攻撃するため、免疫力が上がるのだ。
すばらしい効果を持つナチュラルキラー細胞を活性化するにはどうしたらいいのだろうか?
ナチュラルキラー細胞を活性化する方法
ナチュラルキラー細胞を活性化するには、健康的な生活を送る必要がある。ナチュラルキラー細胞を活性化する方法を紹介しよう。
適度な運動
適度な運動がナチュラルキラー細胞を活性化する効果を持つ。逆に運動不足、或いは運動を全くしていない状態だと、ナチュラルキラー細胞も不活性になっていて風邪をひきやすい状態やがんになりやすい状態になっているだろう。
良い睡眠
睡眠もナチュラルキラー細胞を活性化するには大切なことだ。風邪の時はたっぷりと栄養を摂ってただひたすらに寝る。これでナチュラルキラー細胞が活性化して、治癒が早くなる。風邪で抗生物質を飲んだり、市販の風邪薬を飲むよりも効果的だ。
趣味を楽しむ
趣味を楽しむことや、目標をもってハリのある生活を送ること自体が、ナチュラルキラー細胞を活性化させるという。惰性で無気力にだらだらと生きていると、それだけで免疫力が下がりがんになりやすくなってしまうのだ。
喫煙・飲酒
タバコにはたくさんの身体に害のある化学物質が含まれていて、喫煙はナチュラルキラー細胞にとっても悪影響を及ぼす。がんになりたくない喫煙者は、ただちに止めることをオススメする。
また、飲酒は一時的にNK細胞を活性化させるが、時間がたつとNK細胞の活性は飲酒前以下に落ちてしまう。適度な飲酒ならいいが、飲み過ぎではナチュラルキラー細胞の働きが悪くなるだろう。
バランスのとれた食事
バランスのとれた食事もナチュラルキラー細胞にとっては大いに重要だ。かつて10代で実家を出て一人暮らしを始めたばかりの頃、とても風邪をひきやすい状態になったことがある。これはめちゃくちゃに栄養バランスの悪い食事の所為でナチュラルキラー細胞がボロボロになっていたためと思われる。母親の愛は偉大なり。
偏ったジャンクフードや外食ばかりで、野菜の足りない食生活は、NK細胞を不活性化し、がんになりやすい状況を作ってしまうだろう。
簡単でリーズナブルながん対策は「笑う門には福来る」
「笑う門には福来る」ということわざがある。
ただ、笑っていればいい事がやってくるよ!という意味だろう。
そんな福を呼び込む「笑う」という行為が、科学的にも人体にとって様々な良い影響をもたらすという事がわかってきた。
- 脳の活性化
- 心臓や肺の活性化
- 鎮痛効果
- ストレス解消
- プラス思考になる
- 自律神経を整える
- 血圧を整える
- ナチュラルキラー細胞を活性化する
"笑い"には、NK細胞を活性させる効果があるという。しかも大声で笑えば笑うほど、ナチュラルキラー細胞を活性化する効果が高まる。
それと同時に心から笑うのではなく”ただ笑顔でいるだけ”でも、ナチュラルキラー細胞が活性化するのだ。
常に笑いの中にあり続ける「お笑い芸人」は、俳優やミュージシャンに比べてがんの発症率が少ない…ような気がしないだろうか?これも「笑い」の力なのかもしれない。
無料でできて、とっても簡単で、効果の高いがん対策、それは「笑う」って事。
テレビのお笑い番組を見て笑う。友達との雑談で笑う。ネットのおもしろ画像で笑う。だれかと話すときはいつでも笑顔で対応する。
そんな日常の笑顔が、ナチュラルキラー細胞を活性化して、免疫力がアップ!がんや病気の予防になる。
正に「笑う門には福来る」と言う事か。
いつでも笑顔の人って、人間関係もよくなるだろうしね。
ただし、がんが発症した後に最新の化学療法を拒否して、TSUTAYAでアメトーークDVDをレンタルして笑いの力でがんを治療しようとしている人がいたら…。
全力で止めてあげるべきだろう。
笑いたい時にオススメの映画
最後にオススメのコメディ映画を一本紹介しよう。
とにかく笑える映画が見たい!今すぐNK細胞を活性化させたい!そんな時にオススメなのが「チーム・アメリカ」という2004年制作のコメディ映画。
これ、サンダーバードを彷彿とさせる人形劇なんだけど、そのくせ子ども向けじゃない。てゆーかR-18指定なのだ。凄まじいエロ・グロ・ブラックジョークにアイロニー、これがめちゃめちゃ面白い。
自分はこの映画をTSUTAYAでレンタルしてきて3人で観ていたけれど、自分も含めた2人が大爆笑、1人がドン引き。決して万人受けする作品ではないが、ハマる人にはめっちゃ笑える作品だ。
敵側のボスとして金正日とビンラディン、サミュエル・L・ジャクソンやマット・デイモンなどの俳優も敵として登場する。しかも無許可で!これだけでも、そうとうにおかしい。しかもその人形がとっても似ているのだ。ストーリーもセリフも演出もうめちゃくちゃ。おすすめなので是非とも見て欲しい。