2017年5月26日に兵庫県尼崎市において国内で初めてヒアリが確認された。
ヒアリは毒性の強い外来生物。
環境省は神戸市と協力して、殺虫剤を散布して駆除したものの、これから日本にヒアリが侵入して繁殖してしまう可能性もあるだろう。
そこで、強い毒を持つヒアリに刺された場合の対処法を紹介したい!!
お尻に毒針!!恐ろしいヒアリの生態。
ヒアリに噛まれないためにも、まずはヒアリについて知っておこう。
日本に生息する多くのアリは黒っぽい色をしているけど、ヒアリは全体的に茶色っぽい。お尻の部分は、特に濃い茶色をしている。こんな色のアリがいたら要注意だ!!
日本のアリの巣は地面に穴が開いているだけだけれど、ヒアリの巣はアリ塚のようにこんもりとドーム状になるのが特徴。日本に生息しているアリで、アリ塚状の巣を作る種は存在しない。
この画像のようなアリ塚や、茶色のアリを見かけたら、絶対に素手で触ってはいけない。「このやろっ!」と踏んでもいけない。
ヒアリは攻撃性が強いので、果敢に噛みついてくるだろう!!
ヒアリに刺されるとどうなるのか?
ヒアリは漢字で「火蟻」と書く。
ヒアリのお尻には、まるで蜂のように毒針がついている。その毒針に刺されると、火蟻という名の通り、刺された瞬間に火傷のような強い痛みを感じるという。
その後、痛みが引いたとしても、刺された場所が水疱状に腫れたり、痒くなっていく。
これで症状が収まればいいけれども、刺されてから数十分程度経過して、さらに症状が進む可能性がある。そうなると部分的、または全身に蕁麻疹が現れる場合もある。明らかなアレルギー反応だ。
さらに重症化すると、呼吸困難、激しい動機、めまい、血圧低下などのアレルギー特有の症状が現れる。
また、ヒアリ毒のによる「アナフィラキシーショック」で死に至る可能性もある。
アナフィラキシーショックといえば、例えばスズメバチに一度刺されて体内に抗体ができている場合に、もう一度スズメバチに刺されると、その抗体が暴走して命の危機を伴う反応を起こすというもの。
「でもおれ、ヒアリに刺されたことないし、大丈夫でしょ!!」
…そう思うのは早計かもしれない。
ヒアリの毒はアルカロイド系のソレノプシンや、ハチ毒にも含まれるホスホリパーゼ、ヒアルロニダーゼなど。以前にハチに刺された経験がある場合、ヒアリに刺されてもアナフィラキシーショックが発現する可能性はあるのだ。
ヒアリに刺された場合の対処法
ヒアリに刺された場合の症状は、人によって個人差があるものの、基本的には早急に医療機関を受診するのが大切。
すぐに刺された場所を水で洗うとか、消毒液を塗る、なんて対処法はほとんど意味がない。
病院に行って「ヒアリに刺されたかもしれない」「アナフィラキシーショックの可能性があるかも」と、状況を正確に医師に伝え、適切な対処をしてもらおう。
ヒアリに刺された直後の対処法としては、とにかく20~30分程度は安静にしておこう。激しい運動をして全身の血流が増加すると、アレルギー症状が酷くなる場合がある。
そうして安静にしておいて、体調の変化がなければ、ゆっくりと歩いて近くの病院を受診するのがよい。
もし症状が悪化していくようなら、救急病院に早急に飛び込む必要があるだろう!!
ヒアリを見つけたら近づかない!!
茶色っぽいアリを見かけたら絶対に近づかない方がよい。間違っても、殺虫剤を片手に戦おうとしてはいけない。
それは日本を守ることにはならないし、無駄死にになるかもしれない。
ヒアリを見つけた場合は、駆除しようとせず、すみやかに近くの地方自治体や環境庁に連絡した方が良いだろう!!
*今回のヒアリについての情報や画像は、環境省が公開している情報を参考にしました。最新のヒアリ情報は環境省のサイトを確認してみよう!!→環境省のホームページ