例えば揚げ物をした後に残る大量の油。
どのように処理しているだろうか?
冷ましてそのまま排水口に流すなんて絶対にやってはダメ!
排水口の詰まりや嫌なニオイ、環境汚染の原因になってしまう。
というわけで、家庭で出た大量の廃棄食用油を、安全でリーズナブルに処理する方法を紹介したい。
一番簡単でオススメの油の捨て方はコレ!!
一番ポピュラーで、一番簡単なのが、新聞紙に染み込ませて捨てる方法。
①牛乳が入っている紙パックやスーパーでもらうポリ袋に新聞紙や使用済紙タオルなどを詰めて、そこに冷ました油を染み込ませる。
②発火予防のために念のため水も少し入れるとなお良し。
③後はギュッと閉じて絶対に油が漏れないようにして、そのまま燃えるゴミに。
簡単だし、お金もかからないし、オススメ。
ただし、新聞を取っていない家庭であれば、他の方法を選ぶ必要があるだろう。
市販の油凝固剤を使うのも良し!
世の中には家庭で出た油を廃棄するためのいろんな便利グッズが販売されている。
一番有名なのが「固めるテンプル」だろう。
油凝固剤をフライパンに残った油に投入すると、油が固まってそのまま燃えるゴミに捨てることができる。
固めるテンプル10包入りであれば、1包で600mlの油を処理できるので、合計で6リットルの脂を捨てることができる。
オススメは業務用の油凝固剤を使うこと。
例えば「カネヨ石鹸 油処理剤 固めっこ 500g」であれば、一袋で17リットルの油を処理できる。しかも、業務用なのでめっちゃ安い!!
油をたくさん使う家庭であれば、新聞紙や使用済紙タオルを使う方法よりも業務用油凝固剤を使った方がお手軽かもしれない。
その他の油処理方法!!
新聞紙に染み込ませて捨てるか、油凝固剤を使うのが、家庭での油廃棄方法の基本。だけど、それ以外の方法でも油を安全に処理することができる。
- 使わなくなったタオルや服に染み込ませて燃えるゴミに捨てる。
- 赤ちゃんの紙おむつに染み込ませて燃えるごみに捨てる。
- 賞味期限の切れた小麦粉を油凝固剤の代用品として使い、固まった油を燃えるゴミに捨てる。
- 使い終わった油に卵と酢と塩を混ぜてマヨネーズを作っちゃう。
- 使い終わった油に水と苛性ソーダ(水酸化ナトリウム)を入れて自作の石鹸を作っちゃう。
こんな風に、工夫すればいろんな方法で廃油を処理することができる。
まあ、使い終わった油でマヨネーズが作れるといっても、料理に使った油は加熱と空気で酸化しているので過剰摂取は健康に悪い。わざわざマヨネーズを作るくらいなら破棄した方が良いだろう。
石鹸を作るために必要な苛性ソーダも取り扱い注意な物質なので、わざわざ石鹸を作るよりも破棄した方が手っ取り早いだろう。
というわけで、結局のところ新聞紙に染み込ませて捨てるのが一番オススメかもしれない。
ただし、市区町村によっては家庭で出た廃油をリサイクル回収しているところもある。
家庭で出た廃油をリサイクル!
ペットボトルや雑紙と同じく、家庭で出た食用油をリサイクルしている市区町村もある。
例えば東京都中野区は、家庭から排出される食用油を回収して、石鹸等の材料となる工業用油脂としてリサイクルしている。
厚木市は食用油を回収して家畜飼料などにリサイクルしている。
北九州市では、家庭ででた食用油をリサイクルしてバイオディーゼル燃料にしている。このバイオディーゼル燃料をごみ収集車や市営バスの一部で利用しているという。なんとも環境にやさしいシステムだ。
リサイクルできるのは植物油だけで、できるだけカスを取り除いた後にペットボトルに入れてギュッとフタをして回収するのが一般的。
自分が住んでいる自治体のホームページを確認してみたら、実は油のリサイクル業務を行っているかもしれない。
油の廃棄方法まとめ
では、ご家庭での油の捨て方をまとめてみよう。
①新聞紙や雑紙に染み込ませて捨てる。
②油凝固剤を使う。
③マヨネーズや石鹸を作る。
④リサイクル回収に出す。
この中から自分がやりやすい方法を選んで処理するのが良い。
使い終わった油をそのまま排水口に流すのは絶対にダメだし、トイレならいいかな~、なんて流すのももちろんダメ。
庭に埋めるなんて方法もあるけど、少量ならまあいいとして、大量の油であれば異臭の原因になる。
もちろん、もったいないからと言って飲むのもオススメできない。油は1グラムで9カロリーなのですぐに太ってしまうだろう。
老舗のコロッケ屋さんのように、真っ黒に変色するまで油を再利用するのも健康に悪い。特にサラダ油はすぐに酸化してしまうので、できることなら1度使ったら廃棄するのがよい。
使い終わった油は適切に処理して、排水口と環境にやさしい生活を送ろう!!