精神と心理

気象病とは?雨の日は頭痛や鬱になりやすい原因と予防する方法。

2016年6月18日

気象病」とは気象の変化によって引き起こされる体調不良のこと。

雨の日に古傷が痛んだり、肩こりがひどくなったり、様々な症状が出るといわれている。

とくに雨の日は頭痛になったりうつな気分になったりすることが多いようだ。

その原因とはなんなのだろうか?

雨の日に起きる頭痛やうつの原因と対策

日照時間が短いと鬱になる

うつ病と日照時間とには、明らかな相関関係があるといわれている。日照時間が短い地域ではうつ病が発症しやすいといわれているのだ。

一年を通して曇りが多い日本海側の方が、晴れの多い太平洋側よりもうつ病が多い。

寒くて日照時間が短いロシアの方が、赤道周辺の南国よりもうつ病が多い。

たしかに、1年中晴れていて温暖な南の島の人たちはみんな元気いっぱいで、うつ病の人は少なそうだ。

 

曇りや雨だからって、即うつ病になるというわけではない。しかし、太陽光を浴びると自然と気分がスッキリするのは、誰しもが感じるところだろう。逆に、雨の日に家にこもって薄暗い外の風景を眺めていたら、気分もなんとなくドンヨリしてくる。

雨に日にうつな気分になるのは、日照時間が短いこと、そして外に出られないストレスが関係している。

雨の日に気圧が低くなると片頭痛がおきる

天気予報を見ているとよく出てくる言葉に「高気圧」と「低気圧」がある。

その仕組みや天気との関係は中学の理科でやったと思うが、「高気圧は雲ができにくく晴天になる」「低気圧は曇りや雨多い」とだけ知っていればいい。

つまり、雨の日は低気圧が優勢になる。

気圧が低くなると、人間にかかる大気の圧力も低下するので、血管が拡張しやすくなる。

その結果として脳の血管が拡張すると、片頭痛の原因になるといわれているのだ。

 

頭痛には大きく「片頭痛」と「緊張型頭痛」の二種類があり、それぞれに原因が違うといわれている。

片頭痛は脳内の血管が拡張して頭痛になる。こめかみの辺りがズキズキと痛むのが特徴だ。

緊張型頭痛のほうは、頭部周辺の筋肉が収縮するために起こる。頭が締め付けられるような痛みを伴い、肩こりなどを併発することも多い。

片頭痛は血管の拡張が原因なので、頭を冷やすのが有効。あったかいお風呂に入ったりすると、血管が拡張して逆効果になる。

逆に緊張型頭痛の方は筋肉の収縮が原因なので、頭を冷やすのは逆効果。ゆっくりお風呂に入ったほうが有効だ。

 

雨の日に頭痛が多いという原因は、低気圧の影響で血管が拡張した結果かもしれない。気圧の低下が片頭痛の原因になっているのだ。

また、急激な気圧の変化が自律神経を乱す原因になり、それがうつ気分の原因になっている可能性もある。なんとなくだるい、やる気が出ない。それは自律神経が疲れているからなのだ。

雨の日に頭痛や鬱にならないために

雨の日は日照時間が短かったり、気圧や湿度、温度の急激な変化がおこる。

それらの影響で、脳の血管が拡張したり、自律神経が乱れるために頭痛や鬱などの体調不良になってしまうのだ。

そうならないための対策を紹介しよう。

①規則正しい生活

睡眠不足や食べ過ぎや栄養不足は体調不良の原因になる。規則正しい生活を心がければ、自律神経の乱れも軽減されるだろう。

②軽い運動をする

ストレッチやヨガなどの軽い運動をすれば、自律神経が整い頭痛やうつ症状の軽減につながる。深呼吸をするというのも良い。

ただしやりすぎは血流を増加させ、片頭痛の原因になるので注意。

③ストレス解消を心がける

部屋の中でできる趣味に没頭したりするの有効。小説や映画を見るのもいいし、普段できないようなことをしてみるのもいいだろう。

④快適な生活環境

冷暖房を使ったり、除湿器を使ったりして、快適な環境で過ごすことがとても大事だ。特に高い湿度は意外なほどストレスになる。

雨の日は適度にクーラーを使って快適に過ごそう。

 

こういった気象病は特に女性がなりやすいといわれている。一説には女性のうちの約半数が、雨の日になんらかの体調不良を経験しているという。

せっかく天気予報があるのだから、事前に雨だとわかったのなら、いつもより睡眠時間を多めにとったり、歩く機会を増やしたり、少しだけ豪華なご飯を食べて気分を上げたりして過ごそう。

そうすれば頭痛や鬱に襲われる確率を下げることができるはずだ!

 

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