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知らないと危険!アンドロイドなのにアップルから身に覚えのない請求がきた事件の真相

2018年12月15日

おれ、使ってるスマホがAndroidなのに、アップルから身に覚えのない請求が来たんだよね

 

この前、久しぶりに会った友人と食事をした時に、そんな不気味で恐ろしい話を聞いた。

彼はアンドロイドを使っているにもかかわらず、その携帯代金の明細でアップルから数万円の引き落としがあったという。

 

詐欺か?

不正利用か??

何らかの情報が漏洩したのか???

 

その真相は驚くべきものであり、危機管理のためにも知っておくべきことなので、くわしく紹介したい!!

なぜ、アンドロイドなのにアップルから請求が来たのか?

まずは事件の概要を簡単に説明しよう。

  • ある日突然、スマホの利用料金の明細にアップルからの引き落としが記載されていて驚く
  • 「詐欺か?」と思いすぐにアップルに連絡。
  • 引き落としについてはすぐにわからないので、アップルが原因を調査することに
  • 引き落としはすでにされているものの、今後の利用を止めてもらう

というわけで、アップルに奇妙な引き落としの件を調べてもらったところ、驚くべき事実が判明した。

 

この引き落としには、なんと彼の子どもが関係していたのだ。

  • まだ中学生の子どもはゲームが大好きで、友人たちとネットを介してゲームを楽しんでいた。
  • そんなある日、ゲーム仲間である友人のひとりに電話番号を聞かれて教えた。
  • その後、その携帯に数字が送られてきて、それを聞かれたのでよくわからずに教えた。

 

たったこれだけのことで、後日、子どもの父親である友人は、アップルから数万円の請求を受ける羽目になった。

 

そう、その子どもの友人が勝手にスマホのゲームに電話番号を登録して、そこで課金を繰り返していたのだ。

実害は数万円。

子ども同士のトラブルでもあり、警察沙汰にはしていないようだが、詳しくは聞いていない。

引き落とされた料金については、アップルがしっかり対応してくれるという。

 

「電話番号と送られてくるメールだけで課金できるんだから、気を付けたほうがいいぜ」

「ああ、そうだな。怖い世の中になったもんだ」

 

それで話は終わったのだけれど、ふと疑問が残った。

もともとアップルから請求が来たことを考えても、恐らく不正課金をした子どもはiphoneのゲームアプリを使っていたのだろう。

それをだ、同じiphoneならまだしも、アンドロイドの電話番号で登録してSMS認証を行えば自由に課金できるのか?

そんなに簡単に他人の携帯電話で課金できるのだろうか?

電話番号とSMS認証だけで課金できる

結論から言うと、どうやら携帯電話の番号とSMS認証だけでアプリ課金はできるようだ。

 

キーワードは「SMS認証」と「キャリア決済」のふたつ。

 

SMS認証とはショートメッセージ(SMS)を使った認証のこと。

あるサイトに携帯電話を登録する際に、本当にその電話番号が自分のものなのかを確認するためのセキュリティ強化のためのシステムだ。

スマホの電話番号を登録すると、その直後にその電話番号宛てにショートメッセージで4桁くらいの番号が送られてくる。

そのランダムな番号を入力することで、その電話番号が自分のものであることを証明する。

 

電話番号宛のメールなので、フリーメールのようにたくさん作ることはできない。

つまり、SMS認証はネット上だけでその電話番号を自分が使っていることを証明する確実な方法ってわけだ。(もちろんショートメッセージのコードを他人に教えてしまっては意味がないが)

 

次にキャリア決済について。

スマホのゲームに課金するためには、大きく3つの方法がある。

①クレジットカードで決済する。

②google playカードや itunesカードを購入して決済する。

③キャリア決済を使う

キャリア決済とはスマホと契約している携帯会社を通して課金する方法のこと。

ゲームに課金すると、後日スマホの基本料や通話料と一緒に請求が来る。

 

まとめると、今回の謎の課金はitunesで他人の電話番号を使ったキャリア決済を行ったために発生した事件ということになる。

 

でも、ホントにitunesの課金がアンドロイドに来るなんて、そんなことができるのか?

イマイチ納得できないが、さらに詳しく調べてみたらホントにできるようだ。

 

アップルのキャリア決済に関するヘルプに記載された文章がこちら。

通信事業者が対応している場合は、App Store、iTunes Store、Apple Books での購入代金や、Apple Music メンバーシップの料金をキャリア決済で (携帯電話料金とまとめて) 支払うことができます。

iPhone、iPad、iPod touch の場合

  1. 「設定」>「[ユーザ名]」>「iTunes と App Store」の順に選択します。
  2. Apple ID をタップして、「Apple ID を表示」をタップします。Apple ID の認証を求められる場合があります。
  3. 「お支払情報」をタップします。
  4. 「お支払方法の種類」のリストから「キャリア決済」を選択します。
  5. ご利用の電話端末で一括請求先となる通信事業者プランに加入している場合は、「この携帯電話番号を使用する」を選択して「次へ」をタップします。「この携帯電話番号を使用する」が表示されない場合や別の番号を使う場合は、「他の携帯電話番号を使用する」をタップして次のセクションの手順に進んでください。
  6. Apple で、ご利用いただいている iPhone の携帯電話番号からご契約先の通信事業者に照会し、キャリア決済をお申し込みいただけるかどうかを確認します。この手続きを進めている間は、画面に「確認中」と表示されることがあります。

参照元:Apple ID の支払い方法としてキャリア決済を設定する

この説明文を見ると、キャリア決済の登録手続きで「他の携帯電話を使用する」を選択すれば、必ずしも自分の携帯電話を登録する必要がないのがわかる。

例えばiphoneを持っていたとして、そこにダウンロードしたゲームの料金を、他人の携帯電話番号を登録してそっちでキャリア決済することができちゃう。

基本的に課金をすると、登録のメールアドレスにその詳細が送られてくる。

しかし、このケースでは確認のメールが自分ではなく、不正登録した人のメールアドレス宛に届く。

実際、友人のケースでは不正登録した子どもの親のメルアドに利用通知が届いていた。この時点で親は不審に思うべきなのだが…。

とにかく、どこかで誰かに勝手に登録されたら、請求書を確認するまでまったく気づかない可能性もあるわけだ。

 

もちろん、他人の電話番号でキャリア決済を行うにはSMS認証が必要なので、そう簡単には悪用できない。

だけどちょっとスマホから目を離したスキに、勝手に登録されてSMS認証までやられちゃうケースもあるかもしれない。

まったくネットの知識がない人を騙してショートメッセージに送られてきた数字を聞き出すことも可能だろう。

 

よく考えるとコワイ!!

 

スマホという電子機器は、私たちの生活と結びつき過ぎている。

スマホの不正利用を防ぐためには、まさに肌身離さずもっている必要があるのかもしれない。

身に覚えのない課金を発見したら?

今回紹介した友人のケースでは、引き落としがあった時点ですぐにアップルに連絡したおかげで不正利用分の支払いは支払わなくてよくなったという。

クラスメイトの子どもの間での事件なので、恐らく警察沙汰にはならないだろう。

その子どもに騙す意思や悪意があったのかもわからない。

だが、こういった他人の電話番号を勝手に登録する行為は普通に犯罪だ。

 

このようなケースも含め、明細書に身に覚えのない引き落としを発見したら、まずしかるべきところに連絡するのが大切だ。

詐欺なのか、不正利用なのか、まったくわからない状態でいきなり警察に連絡するのはまだ早い。

まずは、引き落としのあったサービスの問い合わせ先か、使っているスマホのキャリアへ連絡するのがいい。

 

もしかしたら、自分が登録解除して忘れていた月額サービスの課金かもしれないし、知らないうちに家族が勝手に使ったものかもしれない。

ちゃんと調べてもらえば、その原因のある程度わかるし、対処法もわかる。

 

  • スマホの電話番号は安易に教えない
  • もちろんスマホに送られてきた身に覚えのないショートメッセージの内容を教えるのは絶対ダメ!
  • 不正利用を発見した場合は、迅速に連絡して調べてもらう

スマホと生活が密接に繋がっている現在で、少しでも安全に生きていくための、最低限の知識なのではないだろうか。

スマホの課金は消費者センターでも問題として取り上げられている

このようなスマホ課金のトラブルは多発しているみたいで、国民生活センターでも取り上げられていた。

「スマホを渡しただけなのに…」「家庭用ゲーム機でいつの間に…」子どものオンラインゲーム課金のトラブルを防ぐには?

子どもが保護者の許可なく課金してしまったというトラブルが急増しているとのこと。

【事例1】
小学生の子どもが、友達に「キャリア決済を使うとお金がかからない」と教えられ、スマホでオンラインゲームに高額課金していた

【事例2】
小学生の子どもがオンラインゲームで150万円以上も課金していたが、決済完了メールが子どもに削除されていたため気がつかなかった

【事例3】
小学生の子どもが、父親のアカウントを使って家庭用ゲーム機で遊び、アカウントに登録されていたクレジットカードを利用して課金していた

【事例4】
一度だけ課金するためにスマホにクレジットカードを登録したところ、小学生の子どもが30万円以上も課金してしまった。年齢確認画面で「20歳以上」を選択していたようだ

で、国民生活センターでの事故防止対策がこちら。

  • オンラインゲームで課金する場合のルールを家族で話し合いましょう
  • 保護者のアカウントで子どもに利用させず、保護者のアカウントで子どものアカウントを管理、保護できるように「ペアレンタルコントロール」を利用しましょう
  • スマートフォン端末では、保護者のアカウントで子どもに利用させる場合、保護者が子どもの「課金を防ぐ」「課金に気づく」ために、事前に保護者のアカウントの設定を確認しましょう
  • 未成年者が保護者の承諾なくオンラインゲームの課金をしてしまった場合は未成年者契約の取消しが可能な場合があります
  • 不安に思った場合や、トラブルが生じた場合は、すぐに最寄りの消費生活センター等へ相談しましょう

子どもでも簡単に高額の課金ができてしまう昨今。

スマホの利用を親が管理することはとても重要になってきているみたいだ。

とにかく何かトラブルに巻き込まれたら、使っているキャリアに連絡するとともに、国民生活センターに相談するのもいいみたいですね。

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