先日「地球の地下深くには多種多様な生命体が存在している」という研究結果が発表され、世界中に衝撃が走った。
地下世界が科学的な調査で発見されたわけだ。
今回は世界各地に伝わる地下世界の都市伝説と、今回発表された地下生命体について紹介したい。
地下世界の存在を示す数々の都市伝説
地球の内部は空洞になっていて、地上に住む私たちの生態系とはまったく別の生き物たちが栄えている。
…この都市伝説は「地球空洞説」とも呼ばれ、昔から語り継がれている。
世界各地の神話に伝わる地下世界の話。
地底世界に迷い込んだ親子の体験談。
南極や北極にあるといわれる地底世界へ繋がる大きな穴。
このような地下世界にまつわる伝説が多く残されている。
それらの都市伝説をかいつまんで紹介しよう。
地下王国に迷い込んだ親子
最も有名な地下世界の伝説が、ヤンセン親子の奇妙な体験談だ。
19世紀のスウェーデン、漁師をしていたヤンセン親子は北極圏で暴風と荒波に見舞われ、遭難してしまう。
なんとか暴風雨をやり過ごすと、奇妙な世界に紛れ込んでしまったのだ。
その世界には4メートル以上の巨人が住んでいて、地上の人間以上の高度な文明が栄えていた。
巨人たちはヤンセン親子を好意的に迎えてくれて、親子はその世界で2年ほど過ごすことになる。
そのあと、元の世界に替える決心をしたヤンセン親子は、船に乗って旅だったのだけれど、そこで奇妙なことが起きる。
ヤンセン親子は北極圏でこの世界に迷い込んだのだけれど、そこから出てみるとなんと南極だったのだ。
ヤンセン親子の体験談と同じような「北極や南極で行方不明になり奇妙な世界に迷い込む」という事件は何度も発生しているという。
地下世界には人間より高度な文明を持った巨人族が栄えているのかもしれな。
ヒトラーも探し求めた地下王国「アガルタ」
ヒンドゥー教の伝説では地球の地下にある王国を「シャンバラ」、あるいは「アガルタ」と呼んでいる。
「アガルタの入り口は南極にある」という伝説もあり、なんとなくヤンセン親子の地下世界物語との共通点も感じることができる。
実はあのヒトラーが第二次世界大戦の直前に、アガルタへ繋がる穴を秘密裏に探していた可能性がある。
とうのも、1938年にナチスは南極探検隊を組織し、南極を詳細に調査しているからだ。
史実では、ドイツは南極に基地を作ることはできなかったとあるが、今でも南極の地下にはナチスの秘密基地があるという都市伝説も存在する。
ナチスはなぜ、わざわざ遥か遠くの南極を調査したのか?
ヒトラーは地下世界アガルタを大真面目に調べていたのかもしれない。
地下世界アガルタの地図
ヒトラーは死んだとされているが、ギリギリで生き延びて地下世界に逃げ込んだ可能性もある…かもしれない。
UFOは地下から飛んでくる!?
南極は実はUFOがたくさん目撃される地域であり、多くの南極探検隊も奇妙な飛行物体を目撃しているとか。
この南極で目撃されるUFOの正体として、2つの可能性が考えられている。
ひとつは地下世界の高度な文明が作り上げたUFOが、地上世界を調べに来ているという地下世界説。
もうひとつは、南極地下に秘密裏に建造されたナチスの秘密基地からUFOが飛び立っているというナチスの秘密基地説。
先ほども説明した通り、ナチスドイツは南極に異常に興味を示しており、世界大戦に向けて秘密基地を建造していた可能性もゼロではないだろう。
というわけで、世界各地に地下世界の伝承が残っていたり、奇妙な都市伝説が語り継がれていることがわかった。
これらの地下世界の伝説は、本当なのだろうか?
そのヒントとなるかもしれない研究結果を紹介しよう。
地球の地下には無数の生命体が存在している。
深部炭素を研究テーマとして世界52カ国1000名以上の研究者で構成されるグローバルコミュニティ「深部炭素観測所(DCO)」は、2018年12月10日、米ワシントンD.C.で開催されたアメリカ地球物理学連合(AGU)の年次総会において、2009年の創設以来およそ10年にわたる研究成果を報告し、「地球の深部には、まるで"ガラパゴス"のように様々な生命体が無数に存在し、その生物量(バイオマス)は全人類の245倍から385倍に相当する」ことを明らかにした。
参照元:地下5キロメートルで「巨大な生物圏」が発見される(News Week)
研究者は海底を掘り、地下5キロメートルの地点に大規模な生物圏があることを発見した。
地下5キロメートルといえば、硬い岩や岩盤に覆われ、酸素や水はほとんどなく、生命が活動できるとは到底思えない環境。
そんな過酷な環境でも活動できる細菌、古細菌、真核生物が膨大に存在している。
それらの生物のエネルギー元は地球上の生命体とは違い、岩盤からの熱だという。
マグマ由来のメタン、地下の鉄と水分が反応して発生する水素などをエネルギー源にしている可能性もある。
活動に使われるエネルギーは微小で、中には数千年も生き続けている生命体もいるとか。
う~ん、スゴイ!!
地底の極端な温度や気圧にもかかわらず豊富に存在するこの生命体は、これまで存在が知られてこなかった。
何も摂取せずに岩から放出されるエネルギーのみを取り入れて生きており、動きは遅く、まるでゾンビのような状態で存在しているという。
参照元:地下深部に広大な「生命体の森」国際研究で発見(時事通信)
何千年も生きる、しかもゾンビのような状態で。
もしこれらの生命体が、何らかの形で地上に放出されてしまったら…。
ゾンビ状態の古細菌が人間に感染!!
人間をゾンビ状態にしてしまうバイオハザードが起きるかも!?
最新研究と都市伝説との違い
今まで語り継がれてきた地下世界の都市伝説では「地球は空洞で、そこには高度な文明を持った人々が暮らしている」とされてきた。
しかし実際は、もっと奇妙で、驚くような生命が栄えている可能性がある。
地下のず~っと奥の奥で。
何百万年も前から存在する、岩の熱だけで生きることができる生物。
それは地下の奥深くで、どのような進化を遂げているのだろうか?
今回紹介した研究で多様な生物圏が見つかったのは、地下の5キロメートル地点。
地球の半径は6,371キロメートルなので、掘ればまだまだ生物がいる可能性は残されている。
例えば地下100キロなんていう、現在の人類では技術的に観測不可能な地下では、人類の想像を絶するような鉱物生命体栄えているかもしれない!?