江頭2:50はトルコに営業に行った際に、コルコ警察に逮捕された経歴を持つ。
それは日本とトルコを巻き込み、国際問題に発展しかねない事件となった。
トルコで何があったのか?江頭はなにをやったのか?その詳細を紹介したい。
トルコ事件の詳細
事件は1996年、江頭2:50が31歳の時に起こった。(若い!)テレビ東京の番組企画でトルコのオイルレスリング試合に挑もうとするが、江頭は練習中に怪我をしてしまう。急遽、前座として場を盛り上げるため芸をすることに。そんな裏事情がありつつ、いつもの江頭芸を行ったのだが…そこで事件が起こった。
トルコ・日本での報道
江頭がトルコで逮捕されたときに、実際に流れたニュースの内容を紹介しよう。
「…始めのうちは座禅縄跳びなどを披露。そこまでは多少の歓声があがっていた。ところが、3号機発射!などと叫びながらふんどしを外し局部をさらすと、会場はブーイングの嵐に。もっとウケなくてはと焦った江頭がデンデン第子を尻にはさんで逆立ちをすると、事態はさらに悪化。厳格なイスラム教徒が多いお国柄だけに「ここは日本じゃない!」といった激しい声が飛び、中には江頭に掴みかかろうとする者までいた。その後警官に連行された江頭は、警察で謝罪。さらにわいせつ物陳列財で罰金75円を支払い解放された」
江頭の常軌を逸した行いに「ここは日本じゃない!」と叫んだトルコ人に言いたい。日本でもダメだ!と。
この事件は日本で大々的にニュース・新聞などで取り上げられたが、同様にトルコ国内でも大きく取り上げられ、トルコ国営放送や大手新聞でもトップニュースで扱われるほどであった。トルコで江頭2:50はオノ・ヨーコよりも有名な日本人だという。
当時無茶なアポなしロケで人気だった「進め!電波少年」では、番組終了間際に一定期間「トルコの江頭はウチではありません」とテロップが表示されていた。確かに進め!電波少年だったらやりかねない事件の様な気がする。というか、アラファト議長にアポなしで会いに行くくらい尖っていた当時の電波少年でこんな事件が起こらなかったという事は、相当に安全管理が出来ていたのかもしれない。
江頭2:50斬首刑の危機
江頭2:50は関東弁護士会連合会の、各界で活躍する著名人に「司法」について語ってもらおうというインタビュー記事「わたしと司法」でトルコ事件について言及しているので紹介しよう。
それで,本当は避けて通りたい位ですが,江頭さんを語る上では避けて通れない,96年の「トルコ全裸事件」についてお聞きします。これ,「日本の恥」とか「国辱もの」とか随分言われましたが,本当はお笑いやりに行ったんじゃないんですよね。
江頭さん そうですそうです。オイルレスリングの試合をしに行ったんです。私が前座で,メインは佐竹雅明さんが現地のチャンピオンと対戦することになっていたんです。それが現地での練習中に頭を2針縫う怪我をしてしまって,「これでは試合に出られない。申し訳ないからお笑いをやろう」って,スタッフに披露したらすごく受けて,「よしこれだ」って。
―現地の人の受けはどうでしたか。何千人も見ていたわけですが。
江頭さん 最初は,空中浮揚とか座禅縄跳びとか,体力ネタをやったら,すごく受けたんです。それで,「よーし,ここはたたみかけるところだ」と思って,ダンダン(解説できません)をやったら,お客さんがスーッと引いていって,「ダメか,よーし,さらにたたみかけるぞ」ということで,デンデン太鼓(同)までやったら,観客の皆さんが「アラー,○○○○!」とか呪いの言葉を連呼し出して,警察に捕まってしまったんです。どうもイスラム教国では公衆の面前で全裸になるのはタブーだったようですね。
―世界中どこでもタブーですよ。それで無事に済んだんですか。
江頭さん それが,なかなか帰してくれなくて,昼間に捕まったのですが,夕方まで警察で3回調書を取られました。とにかく「私は観客の皆さんに喜んで欲しくてやったのです。悪意はないのです。」と,泣き落とし戦術でいきました。その後,夕方になって,「これから君の裁判をやる。罰金で済むか,20日間の勾留になるかは分からない」と言われたのです。
―おお,20日間勾留は日本と同じですね。昼間の事件で夕方すぐ裁判というのはどうかと思いますが。罰金で落ちましたか?
江頭さん 落ちました。日本円で75円でした。75円ですよ(笑)。ドッキリカメラかと思って,キョロキョロしてしまいましたよ。
―日本で言う赤切符みたいなもんですかね。ただ,罰金でも前科ですからね。それもすごく恥ずかしい前科です。だいたい,捕まったときに現地の当番弁護士さんとか飛んで来てくれなかったのですか。
江頭さん 来てくれませんでしたね。来てくれれば35円で済んだかも知れないのにっ!
―ははは,そういうオチですか。
文中に登場する「日本の恥!」「国辱ものだ」とコメントしたのは、ニュースキャスターの露木茂氏らしい。核心を突いたスルドイ意見だ。たしかに江頭2:50にはそういった一面もあるかもしれない。
観客のみなさんが「アラー,○○○○!」とか呪いの言葉を連呼し出して,警察に捕まってしまったんです…と江頭は騙っているが、正確には「アラー・アクバル!」と叫んでいたらしい。その意味は「アラー万歳!」で、けっして呪いの言葉ではない。
ちなみにこれがもしアフガニスタンだった場合は、罰金75円なんかじゃすまない。サーベルによる断首刑に処せられていた可能性があったことを、後の江頭2:50は語っている。恐ろしすぎる!
江頭2:50日本でも逮捕?
江頭2:50といえば記憶に新しいのが、2013年の新宿タワレコでの事件。この時も江頭2:50は公衆の面前で全裸になり、警察に連行された。
しかし、逮捕されたわけじゃない。あくまでも略式起訴。
つまり江頭2:50の芸人人生で最初で最後の逮捕事件が「トルコでんでん太鼓事件」という事になる。
新宿での公然わいせつ罪の略式起訴で罰金は20万円、江頭2:50は自腹で払ったという。
トルコは逮捕で75円、缶ジュースも買えない。日本では略式起訴で20万円。なんだか変な話だが、少なくとも日本の司法は江頭2:50という芸人にすこし配慮した方がいいのではないか。「また、江頭ですか…しょうがないですね…」なんて大目に見るとか。
だって、江頭2:50だよ。江頭2:50のアソコは”わいせつ物”というよりも”公共物”と表現したほうがしっくりくるのは私だけだろうか?