インスタントコーヒーにはスプレータイプとフリーズドライタイプの2種類がある。更にネスレ日本はインスタントコーヒーではなく、レギュラーソリュブルコーヒーを発売している。
粒子が細かい粉状になっているものがスプレータイプ、粒子が大きいものがフリーズドライタイプだ。そしてレギュラーソリュブルコーヒーはネスレ日本独自の製法で作られている。
カタカナが多くて混乱する!!
今まで何気なく買っていたインスタントコーヒー、それぞれの違いは何なのだろう?
粉のスプレーと固形のフリーズドライ、レギュラーソリュブルコーヒーの違いは?
インスタントコーヒーにはスプレータイプのものと、フリーズドライタイプのものがある。また、レギュラーソリュブルコーヒーなんてのもある。この三つは製造過程が大きく違い、その特徴やメリット・デメリットも違ってくる。
それぞれの違いとはなんなのだろうか?
スプレータイプインスタントコーヒーの特徴
スプレータイプはコーヒー抽出液を熱風で瞬間的に乾燥させることで粉末状にするという製法だ。
しかし、その乾燥時に珈琲の香り成分も同時に抜け落ちてしまうというデメリットがある。香りはコーヒーの命!そこでそれを補うため、乾燥と同時に香り成分だけを抽出する技術が存在する。乾燥させた珈琲に後から抽出した香りをプラスすることで、美味しいインスタントコーヒーが出来ているのだ。
そんなスプレータイプのインスタントコーヒーは、ドリップコーヒーやフリーズドライタイプのコーヒーに比べて、風味や香りでやや劣るという欠点がある。しかし、粉末状なので水にも溶けやすく使いやすい、アイスコーヒーを作るならスプレータイプがいいだろう。しかも大量生産が容易で安いというメリットを持っている。
フリーズドライタイプ・インスタントコーヒーの特徴
フリーズドライタイプの製法は、その名の通りフリーズ(凍結)した後にドライ(乾燥)させて粉末状にする。
まず最初にコーヒー抽出液をマイナス40℃以下で瞬間冷凍!その後に細かく砕き、その粉末を真空状態にして水分を昇華、乾燥させるのがフリーズドライタイプの製法だ。
フリーズドライタイプのインスタントコーヒーはスプレータイプに比べて香りがより保たれている。ただし、製造の過程が煩雑で手間がかかる為、スプレータイプよりも高額になってしまう。また、粒子がデカいので水に溶けにくく、溶け残りも出来やすいといったデメリットがある。
レギュラーソリュブルコーヒーの特徴
ネスレ日本が独自の製法で作ったインスタントコーヒーは「もはやインスタントというカテゴリーを凌駕している!!」という事で、インスタントという名称を使わずに新表記として使い始めたのが「レギュラーソリュブルコーヒー」だ。
レギュラーソリュブルコーヒーは、コーヒー抽出液に微粉砕した焙煎コーヒー豆を混ぜることで、今までのインスタントにはない芳醇な香りと風味を実現しているという。
粉砕したコーヒー豆が入ってる?じゃあ溶けないじゃん!!そう思うかも知れない。実はそれはその通りで、レギュラーソリュブルコーヒーはお湯に溶かしても、微細なコーヒー豆は溶けずにカップの底に残ってしまう。
「飲み終わった後、カップの底に描かれるのは、まるでクレッセント(三日月)のような模様。それこそが、淹れたての香りとコーヒー本来の味わいが、カップの中に生きていた証です」
これがレギュラーソリュブルコーヒーの宣伝文句だ。なぜ底にクレッセントの溶け残りがあるのか?それは微細なコーヒー豆が入っていたからなのだ。
余談ではあるが、ネスレ日本はこのレギュラーソリュブルコーヒーの表記を巡ってコーヒー業界と対立した経緯を持つ。「インスタントコーヒー(レギュラーコーヒー入り)」という表記しか認めない「全日本コーヒー公正取引協議会」「全日本コーヒー協会」「日本インスタントコーヒー協会」「日本珈琲輸入協会」を、ネスレ日本はすべて退会したというから凄い!
結局のところどれを選べばいいのだろうか?
最近のスプレータイプは技術の進歩もあり、風味や香りの部分でもフリーズドライタイプと比べて遜色ないレベルまで来ているという。
スプレータイプよりもフリーズドライタイプの方が芳醇な香りで美味しい、という常識は通用しなくなってきているのだ。
同様にレギュラーソリュブルコーヒーだから、他のインスタントコーヒーに比べて香り豊かで美味いってことでもない。事実、ネスレ日本の発売している一部のインスタントコーヒーでは、製法をレギュラーソリュブル方式に替えたところ、長年のファンから味が落ちたと不評を買っているようだ。
製法によって味の優劣は、それほど決まらない。インスタントコーヒーは純粋に商品ごとに違う味の好みによって選ぶしかないだろう。
インスタントコーヒーファンの私が個人的におススメするのは、やっぱり「ネスカフェ・ゴールドブレンド」
インスタントコーヒーにしては、ちょっと高いんだけど、やっぱり美味しいよ!