紅茶業界では150年以上前から「ミルクティー論争」が繰り広げられていたという。
その命題はただひとつ。
ミルクティーを作る時、カップにミルクを先に入れておくのと、紅茶を入れた後に入れるのと、どっちが美味しいか?
この論争は白熱し、ミルク先入れ派とミルク後入れ派は100年以上の時をかけ、しのぎを削って戦い続けてきたのだ。
しかし2003年、紅茶の本場であるイギリスは王立科学協会が、科学的見地からその論争に終止符を打った!!
どの様な結論に至ったのか?また、コーヒーの場合はどうなのだろうか?
ミルクティー論争の果てに…
ミルクティーを作る時、ミルクを先に入れるか?それとも後に入れるか?
今まで気にしたこともなかったが、同じ量の紅茶とミルクを混ぜるとき、どちらを先にカップに入れるかで明確な味の違いが出るという。
どちらの方が美味しいのか?紅茶業界では150年以上も論争が続いていた。
しかし、2003年にその結論がでた。
2003年英国王立科学協会が「一杯の完璧な紅茶のいれ方」というレポートを発表。研究の結果「ミルクを先に入れた方が美味い」という結論に達したのだ。
冷たいミルクを先にカップに入れておき、そこに熱い紅茶を注ぐ。そうすることによって、ミルクの熱変化が抑えられ、一体感のあるまろやかな味わいになる。
逆に熱い紅茶にミルクを入れると、紅茶よりもミルクの味が強くなってしまうという。その為、紅茶本来の味わいを上手く表現することが出来なくなってしまうのだ。
ミルクティーはミルクは先に入れた方がしっかりと紅茶本来の味わいを楽しめる。
よくよく考えてみると、喫茶店で紅茶を頼むと、紅茶ポットとミルクが別々で運ばれて来ることが多い。これは、カップにミルクを先に入れて楽しんでね!と言う意味合いだったのかもしれない。
紅茶通ぶりたければこんな時、ミルクを先に入れるといいだろう。
カップにミルクを注ぎながら「ねえ、ミルクティーはね、ミルクを先に入れる方が美味しいんだよ。いいかい?これはね、英国王立協会が発表したんだけどね…」なんてミルクティーうんちくをのたまったなら、確実に嫌われるはずだ。
しかしよく考えてみると、このミルクティー論争が150年以上も続いていたという事それ自体で、ひとつの明確な事実が浮かび上がってくる。
つまり結局は好みであり、ミルク成分の変性だかなんだか知らないが、実は「どっちも美味しい」と言う事なのではないだろうか?
コーヒーにミルクを入れる順番
紅茶の場合はミルクを先に入れておいた方がおいしい、それはわかった。
ではコーヒーはどうだろうか?
コーヒーとミルクを混ぜて飲む最も有名な飲み方に「カフェオレ」がある。
カフェオレの正式な作り方は、濃い目に淹れたコーヒーと、同量の熱々の牛乳を”同時に”カップに注ぐ。
ミルクは先入れか後入れかという議論以前に、カフェオレにはミルクとコーヒーを同時に注ぐという作法があるのだ。それに混ぜる牛乳は熱せられているため、熱による成分の変性は考慮に入れなくていい。
では次に、コーヒーに入れるミルクについて。
これはもう、「ミルク後入れ」が普通であろう。喫茶店でも紅茶とは違い、コーヒーがカップに入っていて、ミルクが別途出てくる。そもそも選択の余地がない。
しかし家で淹れるコーヒーは別だ。英国王立科学協会の発表が正しいとすれば、それはコーヒーにも同じことが言えるだろう。
すなわち、あらかじめ冷たい牛乳をカップに注いでおき、そこに熱いコーヒーを入れる方が、牛乳の熱変性を最小限にすることができ、全体に調和のとれた味になるという事。ミルクを入れているのに、コーヒー豆の個性までしっかりと味わうことが出来るはずだ。
逆にミルクを後に入れれば、コーヒーの苦みが緩和され、まろやかでミルキーな味わいになるだろう。
まとめ
結局のところ、好きなように飲めばいいという実も蓋もない結論に至ってしまう。
コーヒーも紅茶も、ミルクを入れたり砂糖を入れたり、いろんなバリエーションで楽しめる懐の深い飲み物。堅苦しい事はナシにして、自分流の楽しみ方を発見するのが一番だろう。
個人的に最近ハマっているのは紅茶とミルクと砂糖で甘めのミルクティーを作り、そこにシナモンパウダーを一振りする飲み方。
ちょっとしたチャイっぽい味わいになりとても美味しい。シナモンには毛細血管の拡張と血行の促進効果があり、漢方としても使われているとても健康的な食材。すっごいオススメです。
シナモンパウダーは近所のスーパーで150円くらいで売ってるよ!!