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脳にも身体にも良い!カレーの健康効果と身体に悪いという噂の真相

2019年4月12日

いまや日本の国民食のひとつとなったカレー。

カレーには様々なスパイスが含まれており、これらのスパイスは実にたくさんの効果を持っている。

カレーが持つ意外な健康効果

カレーはPM2.5の炎症を抑えてくれる

 カレーに含まれるスパイスが大気汚染を引き起こす微小粒子状物質「PM2・5」による呼吸器の炎症を抑制することをヒトの細胞への実験で確認したとハウス食品が発表した。京都大教授との共同研究による成果。

参照元:スパイスが呼吸器炎症抑制 ハウス食品、PM2・5で研究

PM2.5は粒子の細かい大気汚染物質。

粒子の直径が2.5マイクロメートル以下のもので、吸い込むと肺の奥深くまで侵入し、炎症を引き起こす。

これが肺炎や肺がん、ぜんそくなどのリスクを上げてしまい、今問題視されている。

 

最新の研究によると、カレーに含まれるスパイス(クローブ・ウコン・ケイヒ・コリアンダー)にはPM2.5で引き起こされる炎症を抑える効果があるのだとか。

カレーは胃腸を健康に保つ

カレーに含まれるスパイス「ウコン」には、黄色色素であるクルクミンが含まれている。

クルクミンは、肝保護作用、抗酸化性、抗腫瘍作用、免疫賦活作用、抗炎症作用、抗菌作用を持っている。

二日酔いの原因であるアセトアルデヒドの代謝を高める効果もあり、悪い酔いを予防できる効果もあるとか。

 

また、カレーに含まれるクローブというスパイスには食欲不振、肝機能低下、胃弱、下痢、腹痛などに効果がある。

体調不良による食欲不振にも効果的だ。

 

ただし”辛すぎるカレー”は刺激が強すぎて、胃腸へのダメージとなる。ほどよい辛さのカレーを食べるのがオススメだ。

カレーは体温を高める

辛いカレーのスパイスには体温を高める効果がある。

ハウス食品の研究によると、冷え性に悩む女性にカレーを食べてもらったところ、手足の温度が上がり、身体が温まったという。

また、体温を上げると免疫力が上がるため、風邪などの感染症予防も期待できる。

 

平均的な体温が36度以下の方、風邪をひきやすい方は、普段からカレーを食べることで体内が活性化するだろう。

カレーで嫌な記憶を忘れられる

ニューヨーク市立大学の心理学者らの調査研究で、カレーのスパイスとして使われる黄色いターメリックの成分であるクルクミンが、悪い思い出を消す効果があるらしいということが判明。研究チームでは、恐怖の記憶により、心理的な障害に苦しんでいる人々に対する治療に役立つのではないかと注目しています。

出展:カレーがイヤな記憶を吹き飛ばすという実験結果 ストレス解消、うつ病への効果期待(ハフィントンポスト)

ウコンのクルクミンには嫌な記憶を消す効果が!

実験ではある種の音に恐怖を抱くようにラットを学習させ、その音を聞かせて反応を観察した。

普通のエサを食べているラットは、不快な音を聞かせると恐怖で動かなくなる。

だけどクルクミンが含まれたラットは、音が怖いことを忘れ、まったく何の反応も示さなかった。

研究者はクルクミンがもつ強い抗炎症作用が、脳にある”恐怖の記憶”にも何らかの影響を与えていると考えているが、詳しいことはわかっていない。

 

これはマウスの実験で、そのまま人間に当てはまるとは限らない。

ともあれ、強いストレスを感じたら、美味しくて辛いカレーを食べるのもいいストレス解消になるだろう。

カレーを食べると脳の機能が向上する

カレーの鮮やかな黄色を出す着色料のクルクミンに、記憶力を向上させたり、幸福感を増したりさせる効果があることが、先月19日に米老年精神医学会誌で公表された新たな研究でわかった。

参照元:カレーを毎日食べると記憶力が向上、認知症の予防にもなる?

カレーに含まれるウコンのクルクミンには、脳の炎症を抑える働きがあるのではないかと予測されている。

脳の炎症は脳機能低下の原因。

炎症を抑えることができれば、記憶力や注意力が上がったり、うつ病を抑制したりといった作用が期待できる。

また、脳内の認知症を引き起こす物質を除去する効果もあるとか。

 

まさにカレーは脳のアンチエイジングに効果的な食べものといっていいだろう。

カレーは胃がんも予防できる

カレーのスパイスに含まれるウコンの主成分「クルクミン」を加熱してできる化合物に、胃がんの増殖を抑える効果があることを、秋田大などの研究グループが突き止めた。

参照元:カレー香辛料、胃がん抑制=ウコン加熱で効果5倍-秋田大など

カレーに含まれるクルクミンを加熱すると、胃がんの増殖を抑える物質「GO-Y022」が発生する。

GO-Y022は普通のクルクミンよりもがん細胞の抑制力が強いのだけれど、ちゃんと市販のカレールーにも含まれているという。

ただウコンを摂取するよりも、カレーを食べるのが胃がん予防にはいいみたいだ。

カレーには薄毛予防効果もある

カレーは育毛効果を持っているという事実を知っているだろうか?

その秘密はIGF-1という成長因子にある。

IGF-1には男性ホルモンの影響で薄毛になった毛根を刺激し、発毛を促す効果があるのだけれど、カレーを食べるとIGF-1が増加するという。

というのも、カレーには辛さ成分として「カプサイシン」が含まれているから。

カプサイシンを摂取すると胃腸の知覚神経が刺激され、IGF-1が増加する。

 

IGF-1は30歳を過ぎた頃から、どんどんと減っていってしまう。

カレーを食べれば体内のIGF-1を増やせるし、育毛効果が期待できるだろう。

カレーを食べても○○しなければ、ダイエット効果はほとんどない!!

カレーはダイエットになる…というか、カレーに含まれる辛さの元「カプサイシン」がダイエットに有効と言われている。

一時期、カプサイシンがダイエットに効果的と話題になったことがあった。

確かに辛いものを食べると、汗をかいてカロリーを消費している気がする。

 

しかし、これはまったく根拠のない話。

 

国立健康栄養研究所によると、”カプサイシンが体脂肪を燃焼させるという信頼できるデータはない”のだ。

 

カプサイシンを摂取するだけでは、ほとんどダイエットにはならない。実際、カプサイシンを食べることと、静かに読書することが、同程度のカロリー消費量だというから驚きだ。

かといって、まったく無駄というわけではない。

 

カプサイシンは脂肪の燃焼を手助けする作用がある。

つまり、カプサイシンを摂取した後に、ちゃんと運動をしなければならないという事だ。

 

カレーと運動のコラボレーション。

そうすれば効果的に脂肪を燃焼してくれるだろう。

カレーは健康に悪いって本当?

カレーにはいろんな健康効果があると紹介してきたわけだけど、ネットには逆に「カレーは健康に悪影響!」という意見もある。

それは本当なのだろうか?

カレーが身体に悪いといわれる根拠を、ザっと調べてみた。

  • 市販のカレールーには”脂質”が、とくに動物性脂質が大量に含まれている
  • 市販のカレールーには小麦(炭水化物)が大量に含まれている
  • 市販のカレールーには化学調味料や添加物がたくさん含まれている
  • 市販のカレールーには塩分が多く含まれている

つまり市販のカレールーで作られたカレーは、高カロリーで塩分も多く、添加物もたっぷりと。

 

だけどこれって、カレーだからこそのデメリットではないよね。

 

多くの家庭で作られる食事だってそうだし、コンビニの弁当やスナック菓子、レトルト食品にもあてはまること。

たしかに毎日カレーをたくさん食べ過ぎたら健康に悪影響を及ぼすだろう。

だけど毎日ラーメンを食べても同じだし、毎日同じ種類の弁当を食べてもそうだろうし、毎日寿司を食べても、牛丼を食べても健康に良いとは言えない。

 

この現代社会に生きている限り、化学調味や塩分過多で高カロリーな食品は避けられない。

大切なのは、単調な食生活を避け、多様な食品を摂取すること。

いいものも、悪いものも、いろんな食べ物を食べれば、それが健康にとって一番ってわけだ。

防腐剤…着色料…放射能…

様々な化学物質、身体によかろうハズもない。

しかし

だからとて、健康にいいものだけを採る、これも健全とは言い難い。

毒も喰らう栄養も食らう。

両方を共に美味いと感じ、血肉に変える。

度量こそが食には肝要だ。

 

-範馬勇次郎

カレーも毎日食べず、3日に1回とか、1週間に1回にする。

入れる野菜も使う肉も、毎回違うものを使い、それぞれの味を楽しむ。

もちろん、食べ過ぎには注意する。

 

そうしてカレーを楽しめば、「カレーが身体に悪い」なんてことは絶対にないのではないだろうか。

むしろカレーはいろんな食材をいっしょに食べれて、メリットの方が多い気がする。

辛すぎるカレーは危険

最近はテレビのタレントが激辛料理を食べる番組も多く、「とにかく激辛」がブームになっている。

料理しているときに発生する”煙”で目がやられてせき込むくらい。四苦八苦する料理人や撮影スタッフ、食べるタレントを面白おかしく放送している。

 

しかし、激辛すぎる料理は命の危険すらある。

 

2016年のアメリカはサンフランシスコ。

激辛のハンバーガーを食べる大会に参加した男性が、あまりにも辛すぎたために病院に搬送されるという事件が発生した。

使われたのはブート・ジョロキアという、世界最強の辛さを持つ唐辛子。

男性は”突発性食道破裂”と診断され、回復まで20日以上入院する必要があったという。

 

これはまあ、特殊な事例ではあるものの、辛すぎるカレーにも注意が必要。

適度な辛さは胃腸を刺激して食欲増進の作用がある。

だけど過激な辛さは胃腸へのダメージとなるし、痔が悪化することもあるとか。

健康のためにも辛すぎるカレーを控えて、楽しみながら食べるのがオススメだ。

健康的なカレー生活まとめ

では、カレーの健康効果をまとめてみよう。

  • カレーはPM2.5の炎症を抑えてくれる
  • カレーは胃腸を健康に保つ
  • カレーは体温を高め、冷え性改善や免疫力を高める効果がある
  • カレーを食べると嫌な記憶を忘れられる
  • カレーは脳を若々しく保つ
  • カレーは胃がんも予防できる
  • カレーで薄毛予防もできる
  • カレー+運動で消費カロリーアップが期待できる

カレーを食べると健康に悪影響を及ぼすという意見もあるけれど、注意して食べていればまったく問題ない。

  • 毎日カレーといった極端な食生活を避ける
  • いろんな具材を使って楽しむ
  • 辛すぎるカレーは食べない

こういったポイントを押さえておけば、カレーで不健康になるということはないだろう。

 

スパイスから作るインドカレーはもちろん、カレールーで作る家庭のカレーだって、食べることでいろんなメリットがある。

大人から子どもまで大好きで、冷蔵庫のあまりものを全部ぶち込んでも美味しくて、作るのが簡単で、しかも健康にだっていい。

カレーは究極の健康食なのではないだろうか!!!

 

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