手作りチョコレートには女の子の恋心と共に、たくさんの不純物か混入している場合がある。
例えば血液や唾液。
そういった自分の一部をチョコに混ぜることで、片想いの彼と両想いになれるというおまじないがあるのだ。
これはおまじないというよりも、もはや呪術。呪術の中でも「感染呪術」呼ばれる類のものだ。
今回は呪術的なチョコレートの種類を紹介すると共に、感染呪術を応用して、もっと健全で簡単で美味しいバレンタインチョコレートが作れるおまじないを紹介しよう。
血液!爪!頭髪!呪術的チョコレートの恐怖!!
バレンタインデーに手作りチョコレートを貰って食べたら、その中から髪の毛がごっそり出てきた…そんな恐怖の都市伝説は昔からある。
おまじないなんて可愛いもんじゃない、これはれっきとした呪術、呪いの類だろう。
ではまず、そんなチョコレートに混入する呪術的触媒のバリエーションを紹介しよう。
- 自分の血を混ぜる
- 唾液を混ぜる
- 経血混ぜる
- 爪を刻んで混ぜる
- 髪の毛を混ぜる
- 陰毛を混ぜる
…(絶句!)
恐ろしすぎるラインナップだ。
せめて…せめて「涙を混ぜる」くらいのロマンチックさはないのだろうか。すべてが禍々しい呪術にしか見えない。
…自分の一部や体液が使用可能だとしたら「尿」や「便」も使える?
おええええっ!!
感染呪術か繋ぐおまじないチョコと丑の刻参りの共通点。
世の中には、それと知らずに呪術的手作りチョコレートを食べ、「手作りなんだ、ありがと!美味しいな~、なんか普通のチョコより甘い気がするよ!えへへ…」なんてのんきにコメントしている男性がたくさんいるのだろう。
では、なぜこのようなおまじないに相手の気持ちを変化させる効果があるのだろうか?
この手作りチョコレートのおまじないは、「元々ひとつだったものや、一度接触したものは、引き離されても相互に影響を与えあう」という基本的な呪術思想が元にある。この呪術思想を利用した呪術を「感染呪術」と呼ぶ。
有名なところで言うと「丑の刻参り」がある。
丑の刻参りについて簡単に説明しよう。まずは自分が呪いたい人間の髪の毛を一本盗んできて、それを中に入れた藁人形をつくる。その後、丑の刻参りの正装に着替える。白い着物と鉢巻をして、鉢巻には2本のローソク、或いは懐中電灯をさしておけば完璧。そうして丑の刻である午前1時~3時の間に神社に向かう。持ち物は釘とトンカチと藁人形。街灯の光も届かないと思うので、足元を照らすためには頭部に装備したローソクか懐中電灯を使う。境内にたどりついたら、御神木に向かって藁人形に釘を打ち込む。カーン!カーン!相手への呪詛を唱えながら。カーン!カーン!
このような丑の刻参りは「呪う相手の髪の毛」と「呪う相手自身」というふたつの要素が、離れてもお互いに作用しあうという感染呪術の思想から来ている。
バレンタインデーのおまじないチョコも、仕組みは藁人形とまったく同じなのだ。
もっと健全で美味しい、おまじない手作りチョコの作り方。
血も爪も髪の毛も、気持ち悪い!!しかも手作りチョコに混ぜるなんてッ!!
世の女性の99%はそう思うだろう。
そんな方でも安心して作れる、効果抜群のおまじないを紹介したい。
これも先ほど紹介した感染呪術を応用したものだ。
用意するのは小さなハート形のチョコレートひとつだけ。
もともと、手作りチョコレートを作る時のおまじないに「最初に湯煎でチョコを溶かすとき、ハート形のチョコを一緒に溶かすと恋が成就する」というものがある。
このおまじないと感染呪術を組み合わせるのだ。
感染呪術のポイントは、呪術の触媒として”一度接触したものあるいは一つのものであったもの”を使うというポイントがある。
だからこそ、自分の一部である髪の毛や爪や血をチョコに入れるわけだ。この感染呪術では、呪う相手の身に着けていた服や装飾品が利用されることもある。
だとしたら、ハートのチョコを身につけることで”自分に接触したもの”に変化させることも出来るだろう。
小さなハートのチョコを溶けないようにしっかりとアルミホイルで包み、小さな袋に入れて、常に身に着けているようにする。そしてバレンタインデーで手作りチョコレートを作る段になったら、そのチョコを取り出し、手作りチョコレートの一部として使用する。
もはや自分の一部となった手作りチョコレートを、相手の体内へと送り込むのだ!!
これはこれで十分に恐ろしい気がするが、少なくとも健康面や衛生面から見ればよっぽど健全だ。
きっとチョコを身に付ける期間が長ければ長いほど、その両想い効果はアップするだろう。
自分の身体の一部を使うより、よほど簡単だし、気分的にもオススメ。なにより、相手の事を本当に思うのなら、美味しい手作りチョコレートを作る事が一番大事なんだから。変なもんはいれたくない。
バレンタインデーの本命手作りチョコレートは、自分の血や爪や髪や尿や便などを混ぜないで、大切に身に着けていたカワイイ小さなハートのチョコを混ぜて欲しい!!
心の底からそう思います…。