なんと、あのドラゴンクエストが3DCGアニメーション映画として公開されることが決まった。
この映画は「ドラゴンクエスト5 天空の花嫁」をベースとした物語になるという。
偶然にも数か月まえ、DSのリメイク版ドラクエ5をクリアしていたので、非常にタイムリーな話題だ。
というわけで今回は、ドラゴンクエスト5のストーリーを5分で読めるくらいギュッとまとめて紹介したい。
ドラゴンクエスト5のストーリー
旅をする屈強な男と、その男に手を引かれて歩く小さな男の子。
まだ6歳の少年である主人公は、父であるパパスと一緒に旅をしていた。
久々にかつて住んでいたサンタローズの村に戻った親子は、召使のサンチョや宿屋の娘ビアンカと出会う。
活発な主人公は父親の目を盗んでビアンカと深夜のお城に忍び込んでお化け退治をしたり、妖精の国を助けたり、ベビーパンサーを助けたりと、大冒険を繰り広げる。
その後、パパスがラインハット城に呼ばれ、ビアンカと別れて父についていく主人公。
ラインハットに着くと、ラインハット王はワガママなヘンリー王子のお目付け役をパパスに頼むのだが…
しぶしぶ承諾したパパス。しかしその直後、事態は急変する。
ヘンリー王子が荒くれ者に誘拐されてしまったのだ。
パパスは主人公と一緒に、誘拐犯が逃亡したラインハットの洞窟へと向かう。
そこには事件の黒幕であるゲマが待ち受けていた。
息子とヘンリー王子を人質にとられ、手を出すことができないパパスは、ゲマの部下であるジャミとゴンズになぶり殺しにされ、ゲマのメラゾーマでとどめを刺される。
死にゆく最後、パパスは息子に最後の言葉を残す。
「お前の母親は生きている…!」
パパスの死後、主人公とヘンリー王子はゲマに連れされられるのであった…。
(少年編完)
…そして10年の月日が流れた。
すっかりたくましい青年に成長した主人公とヘンリー王子は、ボロボロの服を身にまとい、奴隷として大神殿の建造に従事していた。
場所は絶海の孤島で、脱出は絶対不可能。奴隷たちは絶望しながら、激しい肉体労働を続けていた。
そこで同じ奴隷の少女マリアが鞭で打たれるのを救った主人公とヘンリー王子は、懲罰房にぶち込まれる。
しかしマリアの実の兄で兵士でもあったヨシュアの手引きで、主人公、ヘンリー王子、マリアの3人は、死体を海に流す樽の中に紛れ、脱出に成功する。
樽が流れ着いたのは、小さな教会。
主人公はパパスの最後の言葉を信じ、母親を探す旅に出る。
そこでマリアはシスターとなり、ヘンリー王子は主人公について旅をすることに。
旅を続けるうち、パパスは「伝説の勇者を探す旅をしていた」ことが判明する。パパスの生まれ故郷の洞窟には、伝説の勇者だけが装備できる”天空の剣”が残されていたのだ。
天空の剣を装備しようとしても、できない主人公。
主人公もまた、父の思いを受け継ぎ、伝説の勇者を探すことを決意する。
そんな旅の途中、2人はラインハットの不穏な噂を聞く。
ラインハットに行くと、街は暗く沈んでいて、ヘンリー王子のわかりに弟のデールが王として即位していた。
ラインハットがこんな状態になってしまったのは、ニセ太閤が支配していたから。主人公とヘンリー王子はニセ太閤の正体を暴き、打ち倒す。
事件が解決するとデールは兄に王位を明け渡そうとするのだが…
「おうさま、子分は親分のいうことを聞くものですぞ」
ヘンリーはそうデールをたしなめ、王位を固辞する。そうしてデールをサポートするために城に残る決意をしたのだった。
ひとりになった主人公は再び旅を続ける。
そして少年の頃に出会ったベビーパンサー”ゲレゲレ”と再開し、サラボナという町にたどり着く。
サラボナの名士で金持ちのルドマンの家には”天空の盾”があるのだが…
ルドマンは娘フローラの結婚相手を探していて、結婚相手に天空の盾を贈呈するという。
結婚の条件は「炎のリング」と「水のリング」を探し出すこと。
たくさんの候補者が脱落していく中、主人公は幼馴染のビアンカと再会し、協力してもらうことで、2つのリングを集める事に成功する。
いざ、結婚となったとき、フローラは主人公の横に立つビアンカの気持ちを思いやる。
「もしや、ビアンカさんは主人公さんの事をお好きなのでは?」
そうして、ビアンカとフローラ、花嫁候補の二人から一人を選ぶことになった主人公。
一晩中考えた主人公は、けっきょく花嫁としてビアンカを選ぶ。
それでも主人公を気に入ったルドマンは、それを受け入れて天空の盾を贈呈するばかりか、結婚式まで開いてくれた。結婚式にはラインハットのヘンリーと、ヘンリーと結婚したマリアも訪れ、盛大に行われた。
こうしてビアンカと共に旅を続ける主人公は、山奥にあるグランバニアという国を訪れる。
グランバニアにはかつて父パパスに使えていたサンチョが住んでいて、パパスこそがグランバニアの王であるという衝撃の事実が伝えられる。
グランバニアの現在の王はパパスの弟のオジロン。オジロンは本当の王位継承者である主人公に王位を譲る考えを持っていたのだが…オジロンに謁見していると、隣に立っているビアンカが突然倒れてしまう。
そこでビアンカが妊娠していることが発覚!
ほどなくビアンカは双子を出産し、主人公は正式に王位を継ぐことに。
双子の誕生と新王の即位に盛大なパーティーが開かれたが、事件はその夜に起こった。
みなが盛大に食べ、飲み、歌い、疲れ切って寝静まった深夜、ふと目を覚ます主人公。
静まり返る城内。
胸騒ぎに襲われた主人公はビアンカの眠る寝室に行くのだが、寝ているビアンカがいない。
ベットの側によると、その下から双子を抱えた侍女が。
「ビアンカ様がさらわれました!」
ビアンカは子どもたちをかくまうよう侍女に指示をし、怪物たちにさらわれてしまったのだ。
主人公は怪物たちが飛び去ったという北の塔にすぐさま向かう。
そこには囚われたビアンカと共に、パパスのかたきであるジャミが待ち構えていた。
ビアンカを助けるためにジャミに戦いを挑むも、不思議なバリアに阻まれてどんな攻撃も呪文も通用しない!
絶体絶命の中、ビアンカを不思議な光がつつみ、ジャミのバリアを打ち破った。
ジャミを何とか倒すと、そこにあのゲマが姿を現した。
ゲマ「まさか、あなたが勇者の子孫だったとは…」
ビアンカ「私が…?」
ゲマは伝説の勇者の誕生を阻止するため、ビアンカとその夫である主人公を石にしてしまった。
2人の石像は塔に忍び込んだ盗賊に運び去られ、転売され、離れ離れになってしまうのであった…。
(青年編完)
…そして8年の時が流れた。
石像となった主人公は、ある裕福な家庭の庭に”守り神”として安置され、身動きも取れずに無為な時を重ねていた。
そこにある日、3人の旅人が訪れる。
サンチョと男の子と女の子。
彼らはストロスの杖を使い、主人公の石化を解いたのだ。
そう、子どもたちは主人公とビアンカの息子と娘で、両親を探してパンチョと一緒にずっと旅を続けていたのだ。
娘「おとーさーーん!」
生まれて初めて父親に抱きつく娘。
息子「お父さん、ボク天空の剣装備できたんだよ!」
涙ぐみながら、自慢げに語る息子。
そう、主人公とビアンカの息子こそが、探し求めていた”伝説の勇者”だったのだ。
自由の身になった主人公は、ビアンカを探し、世界に平和を取り戻す旅にでる。
旅を続けると、世界中で巻き起こる不穏な事件の陰に「光の教団」の存在があることがわかってくる。
主人公たちは光の教団の大神殿に乗り込むのだが、その神殿こそが、主人公が奴隷として働かされて作らされている神殿であった。
神殿の中には思考を操られた無数の教信者たちがうごめく…。
その教信者の中心には、なんと石像となったビアンカが!
主人公たちは光の教団の教祖であるイーブルを倒し、ビアンカを救うことに成功する。
人々は正気を取り戻し、光の教団は壊滅した。
しかし、これで終わりではない。
光の教団の裏には、世界を滅ぼそうとする大魔王ミルドラースがいるからだ。
主人公一家は、大魔王が、そして主人公の母であるマーサがいる魔界へと足を踏み入れる。
不思議な力を持つエルヘブンの民の中でも、ひときわ強い力を持つマーサは、魔界の扉を開くため大魔王に監禁されていたのだ。
ついに主人公は魔界で大魔王の支配下に置かれていたマーサと再会を果たす。
探し求めていた母と、生まれて初めて出会う主人公。
マーサは息子の、そして孫のため、最後の力を振り絞り、大魔王の力を封じようとするのだが…
しかしそれを察知した大魔王によって雷に打たれ、ついに力尽きてしまう。
その瞬間、天空からパパスの魂が…
パパス「どうやら、私たちの子は、私たちを超えたようだ。子どもたちの未来は子どもたちにたくそうではないか。さあ、マーサ。こっちへおいで」
マーサ「はい、あなた…」
こうしてパパスとマーサの想いは、主人公、そしてその息子・娘へと受け継がれた。
その想いを胸に、すべての元凶である大魔王ミルドラースに戦いを挑む主人公と家族。
激闘の末ミルドラースを倒した主人公たちは、家族全員で故郷であるグランバニア城に帰ってくることができた。
こうして、世界に平和が訪れた。
ビアンカがさらわれたあの日から…
いや、パパスが目の前で殺された6歳の頃から…
はじめて家族と一緒の平穏を手に入れることができた主人公なのであった。
おしまい
ドラクエ5の感想
というわけで、ドラクエ5のストーリーをギュッとまとめて紹介してみた。
かなりカットした部分もあるけれど。
はたして「ドラゴンクエスト ユア・ストーリー」はどんなストーリーになっているのだろうか?
堀井雄二氏が映画に対してコメントしている。
一人の人間が子どもから青年へと成長し、そして親となり、自分の子どもが魔王を倒すという人生そのものを描きました。
映画とゲームでは違っている部分もあるけれど、それがこの『ユア・ストーリー』というタイトルにハマっていると思います。
ゲームと映画ではストーリーが違う部分もあり、ユア・ストーリー(あなたの物語)にピッタリの展開になるとのこと。
…ということはこの映画は、花嫁としてビアンカを選ぶ展開と、フローラを選ぶ展開、その2本を同時に公開したりして?
それぞれにちょっとだけストーリーが違う。
まさに、あの時悩んで選んだ選択が、自分だけの物語が、映画でも実現するってわけだ。
どうなるかはわからないけれど、ドラクエ5の重厚なストーリーを2時間くらいの映画で表現できるのかちょっと心配。
とにかくドラクエファンとしては、けっこう楽しみな作品ですね。