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シミュレーション仮説の証拠とは?幽霊やパラレルワールドもすべてヴァーチャル世界の産物かもしれない話

2017年8月31日

小説やゲームなどでゲンナリする展開のひとつに”主人公が活躍しているその世界は、実は単なるコンピュータ・プログラミングに過ぎなかったんだよ~”というものがある。

映画マトリックスなんかは、実は主人公は仮想現実の世界に生きていたのだけれど、現実世界に肉体と脳は存在する。少なくとも、主人公の”意識”はプログラミングされたものではない。

だけど、主人公や仲間たちの肉体や精神、巻き起こる事件、そのすべてがただのプログラミングでしたという超絶展開もある。

具体的には鈴木光司の小説「ループ」や、プレステ2のゲーム「スターオーシャン3」だ。

スターオーシャン3は宇宙を舞台にした普通のRPGなんだけど、3作目で自分たちの世界は”エターナル・スフィア”というゲームの中の出来事でしたという衝撃の事実が明かされる。ゲームだから魔法(紋章術)が使えるし、モンスターがたくさんいるというね。

最終的に主人公たちはゲームを飛び出し(!)創造主である、ゲームメーカーのプログラマーをぶっ倒す。まったくもって無茶苦茶やで!!

 

小説のループは、貞子が活躍して一世を風靡した「リング」や「らせん」の続編で、リング・らせんの世界がすべてコンピュータ・プログラミング上でシミュレーションされた世界という衝撃的な事実が明かされる。あまりにもぶっ飛んだ発想のせいか、あれだけリング・らせんが流行したのにループだけは映画化していない。

貞子の呪いで死ぬ直前、登場人物のひとりである高山竜司は「呪いなんて現実世界であり得るはずがない!!…そうか、この世界は仮想現実なんだ!!」と気づく。そうして、この世界をプログラミングした存在とコンタクトを取ろうとする。う~ん、ぶっ飛んでる。

 

このゲームや小説のように、私たちのこの世界そのものがプログラムされた精巧なシミュレーションなのではないか?というぶっ飛んだ考え方がある。

これをシミュレーション仮説と呼ぶ。

「しっかりとモノに触れるし、地面の上に立っていられる。喜怒哀楽の感情だってあるし、痛みも感じる。この世界がシミュレーション?プログラミングされた世界に過ぎないって??ありえない。意味が分からない。現実に私たちはここで生きているじゃないかッ!!?」

…と思うかもしれない。

しかし、この世界が発達した技術によって作られたシミュレーション世界かもしれないという”証拠”はあるのだッ!!

この世が仮想世界であるという証拠とは?

2016年にメリルリンチが発表した経済予測レポートには、「この世界が何らかのシミュレーション世界である可能性が20~50%ある」という記述がある。

最先端の科学者たちの中にも、「この世界がヴァーチャルなプログラミング世界の可能性がある」と指摘している人もいる。

めっちゃ頭の良い人たちが大真面目で言っているのだから、荒唐無稽なシミュレーション仮説も「ありえない!」で一蹴するわけにはいかないだろう。

 

もしホントにこの世界がシミュレーションであるとしたら、ただのプログラミングである人間にそれを解明する術はないかもしれない。

しかしながら、この世界を運営しているコンピュータも完ぺきではないため、世界を構成する要素にちょっとした”ほころび”がある。

この”ほころび”を明確に示すのが、シミュレーション仮説の証拠となる現象でもっとも有名な二重スリット実験だ。

二重スリット実験とは?

量子力学の世界では、いまだにその謎が解明されていない「二重スリット実験」という超有名な実験がある。それを物理学の知識ほぼゼロの私が、あやふやな知識で紹介しよう!

画像:wikipedeia「二重スリット実験」より

二重スリット実験とはその名の通り、二重になったスリット(切れ目)に電子を照射して、その電子の動きを観察する実験。

2本のスリット(切れ目)のあるシートに電子をぶつけると、その背後にあるスクリーンには、本来であれば2本の線がくっきりと浮かび上がるはず。

だけど、実際にやってみるとスクリーンにはなぜか”縞模様”が浮かび上がる。

粒子である電子が”波の性質”を持っていなければ、このような縞模様は浮かび上がらない。

 

「なんでや!?なんで縞模様になるんや!!!?せや、電子がスリットを通る瞬間や、背後のスクリーンに当たる瞬間を観察すれば謎が解けるはずや!!」

と、研究者は考え、高速の電子の動きを捕えることができるカメラを設置し、二重スリット実験を行った。

…すると、またしても奇妙な出来事が発生した。

 

電子の動きをよ~く観察しようとした瞬間、電子はただの粒子の動きになり、背後のスクリーンには縞模様ではなく2本の線が浮かび上がったのだ。

まるで「あっ!見られてるから、ちゃんと電子っぽい動きをしとこ~」と電子自身が考えているかのよう。

しかも、さらに不思議なのが、このような変化は人間が観察して初めて引き起こされるらしい。

カメラ”だけ”の観察では縞模様にはならないし、飛んでいる電子を”途中から”観察した場合は、電子は発射された瞬間から粒子として振る舞うという。つまり、観測した瞬間に過去が書き換わっているといえる。

…わけがわからん!!

 

この不思議な現象を説明するための理論は未だ確立されていないけれど、その有力な説のひとつに「シミュレーション仮説」がある。

世界が超高性能のコンピュータで演算されたシミュレーションだった場合、宇宙の果てから電子一粒の動きまで、すべてを同時に、かつ正確に動かすのには演算処理能力的に限界がある。

そのため、人間が観察していない場所や空間については情報処理を簡略化している可能性があるというわけだ。

 

例えば最近人気のオープンワールドのゲーム。

ウィッチャー3はめっちゃ面白かったけど、フォールアウト4はイマイチ面白くなかった。でも、オープンワールドじゃないけど、やっぱドラクエ11はすげえ面白かったな。

…とまあ、それはいいとして、このようなオープンワールドRPGのゲーム内では、街やそこで暮らす人々がとても精巧に作られていて、あたかもそこでキャラクターたちが生活しているような錯覚を覚える。だけど実際は、主人公が観察できる範囲内の世界しか表現されていない。主人公が観察できないような遠くのフィールドは、まったく何も”ない”状態であり、そこに主人公が行くことで初めてフィールドが現れる。これはコンピュータの演算能力を簡略化するための処置だ。

それと同じことが、この現実世界でも行われている。

電子の動きは人間が観察していない状態では、その処理が簡略化されている。だから二重スリット実験で、不条理な波模様が浮かび上がるというわけ。

そして、人間が観察して初めて、電子は普通の電子らしい振る舞いをする。だから人間が観察しているときだけは、常識的な2本の線が浮かび上がる。

 

二重スリット実験以外にも、”量子のもつれ”など、量子の世界では常識では考えられないような不可思議な現象がいっぱいあるみたい。それらすべてが、この世がプログラムされたシミュレーションの世界だったとしたら説明がつくらしい。

う~ん、サッパリ理解できない…。

 

オカルト愛好家の私的には、例えば幽霊の存在や、超能力、未来予知、パラレルワールド、UFO、宇宙人、そういった不思議な出来事が、シミュレーション仮説で説明できることにワクワクする。

幽霊とか不思議な現象は、すべてコンピュータのバグなんじゃないだろうか。

電車に乗ってたら変な世界に迷い込んだとか、寝て起きたら過去の自分だったとか、そんなパラレル・ワールドも、シミュレーションのバーチャル世界が複数あるとしたら説明がつく。

 

この世の中がバーチャル世界だったとしても、「ああこの世の中はシミュレーションなのか~」とガッカリする必要はない。

もしこれから技術が発達して、この世界を構成するプログラムが少しでも解き明かされたとしたら、それを利用して魔法のようなトンデモナイ超能力が誰でも使えるようになるかもしれない。だってこの世界はプログラミングされた虚構の世界なのだから。

きっと、世界の仕組みが解明されれば、世界はもっともっと面白くなるはずだ!!

創造主の世界とは?

私たちの世界をプログラミングした世界、いわゆる”創造主の世界”ってのはどんなところだろう?

多分、ただのプログラミングに過ぎない私たちには創造もつかない世界なはずだ。

きっと三次元の世界ではなく、4次元とか13次元の世界なのかもしれない。

そこで4次元世界の創造主は、地球のシミュレーションを眺めながらこう思っているかもしれない。

「ああ、三次元に行きて~なあ~」

なんてね。

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