「食事は野菜から食べるとダイエットになる」
そんな話を聞いたことはないだろうか?
よく考えると不思議な話だ。なぜなら、結局すべて食べるのだとしたら、摂取する総カロリーに変化はないのだから。
今回は、なぜ野菜から食べるとダイエットになるのか、そして「野菜→ご飯」の順番よりも、よりダイエット効果の高い順番を紹介しよう。
なぜ野菜から食べるとダイエットになるのか?
野菜を最初に食べるとダイエットになる理由、それは野菜にたくさん含まれてい食物繊維にある。
まず最初に食物繊維を摂取し、その後にご飯などの炭水化物を食べると、腸内の食物繊維の効果で糖分の吸収がゆっくりになる。その為、急激な血糖値の上昇を防ぐことが出来る。
血糖値が急激に上昇すると、その血糖値を元に戻そうとしてインシュリンが大量に分泌される。このインシュリンは、糖分を脂肪に変えて蓄える効果も持っているのだ。
野菜を最初に食べることで、このインシュリンの分泌を抑えることが出来る。その結果、脂肪が蓄えられる量も減り、ダイエットにも効果があるというわけだ。
しかしながら、この「食物繊維→炭水化物」という順番で食べるダイエット法よりも、もっと効果的な食べる順番が存在する。
その順番とはなんなのだろうか?
最も効果的な食べる順番ダイエット
関西電力医学研究所の研究グループが、食べる順番と血糖値の関係について驚くべき発表した。
その研究によると、肉や魚を食べた後にご飯を食べると、血糖値の急激な上昇を抑えられるという。
健康な人であれ、糖尿病の人であれ「ご飯→肉や魚」の順番で食べた人よりも、「肉や魚→ご飯」の順番で食べた方が食後の血糖値上昇を抑えられたのだ。
この研究結果を受けて、食べる順番ダイエットの最適な方法が完成された。
野菜→肉や魚→穀物や果物
この順番が、もっとも血糖値の上昇が緩やかになり、ダイエットに効果的な食べる順番。
居酒屋での飲み会で宴会コースを頼むと、「サラダ→焼き鳥などのメイン→パスタやご飯」という順番で出てくることが多いが、実に理に適っていたわけだ。
また、一般的な懐石料理の順番は「前菜→刺身や焼き物→ご飯と味噌汁→デザート」という順番。これもまた、実に合理的だ。
次にフランス料理の順番を見てみよう。フランス料理のコースは「サラダ→スープ→パン→メインディッシュ→デザート」の順番であることが多い。パンが出てくるタイミングをメインディッシュの後に置けば、より血糖値の上昇を緩やかに出来るコース料理になるだろう。
ともあれ、どのコース料理も、まず最初にサラダなどの野菜を持ってきている。とても健康的な順番といえるだろう。
食べる順番ダイエットまとめ
急激な血糖値の上昇はインシュリンの分泌量を増やし、よけいな脂肪を蓄える原因になる。
それを防ぐには、ゆっくりとよく噛んで食べて食事を楽しむことが大事。
そうすれば、食後の血糖値の上昇が緩やかになるだけでなく、少量で満腹感も得られるだろう。
さらに考えて欲しいのが、おかずを食べる順番だ。
「野菜→肉や魚→穀物や果物」
この順番で食べることで、さらにダイエット効果が高まるだろう。
例えば牛丼の場合は「玉ねぎ→牛丼→ご飯」という順番で食べればダイエットになる。
例えば家系ラーメンの場合は「海苔やほうれん草→チャーシュー→麺」という順番で食べればダイエットになる。
例えば寿司なら「ワサビ→ネタ→シャリ」という順番で食べればダイエットになる。
…食事の順番も大事だけれど、それに固執するあまり、”食”そのものを楽しめなくなったら本末転倒。食事を楽しむというスタンスもまた大事なのかもしれない。