健康とダイエット

太いウエストを細くするチョコレートダイエットのやり方と効果

「チョコレートを食べるだけでダイエットになり、ウエストサイズが小さくなる!」

そんな驚くべき研究結果を、ハーバード大学の研究者が発表した。

 

まず結論を申し上げると、起床1時間以内に100gのミルクチョコレートを食べてあとは普通に生活するだけで、ウエストが細くなりダイエットとなる。

 

ブラックチョコレートよりも甘くておいしいミルクチョコレート、しかも食事制限なし。

なんという夢のような話なのだろうか。

 

今回はその研究の内容と詳しいチョコレートダイエットのやり方を紹介したい。

チョコレートダイエットで腰回りの肉を落とす!

まずはチョコレートダイエットの研究について。

この研究はアメリカとスペインの共同研究によりThe FASEB Journalに掲載された。

対象は45歳から65歳までの閉経後のスペイン人女性19人。

この女性たちをまず3つのグループに分ける。

 

①起床後1時間以内に100グラムのミルクチョコレートを食べる

②就寝前1時間以内に100グラムのミルクチョコレートを食べる。

③チョコレートをまったく食べない。

 

とくに食事制限や運動などの支持はなし。

ただチョコレートをルールに従って食べるだけ。

期間中、実験参加者の体重や空腹感、ストレスを感じると増えるホルモン”コルチゾール”のレベル、1日の消費カロリーなどを詳細に記録。

この3つのグループを比較し、ミルクチョコレートを食べるタイミングが健康にどのような影響を及ぼすかを調べた。

 

2週間後に調べてみると、驚くべきことに朝チョコレートを食べたグループも、夜チョコレートを食べたグループも、体重が増加することはなかった。

100gのミルクチョコのカロリーは約550キロカロリー!!

これって普通に売ってる板チョコ2枚分ですよ。

それを毎日余分に食べていたにもかかわらず、体重に変化はなかったわけだ。

 

ただ、朝チョコを食べたグループと夜チョコを食べたグループには体内で発生するメカニズムが少し違っていた。

朝チョコグループは脂肪酸化( fat oxidation)が多く、夜チョコグループは炭水化物酸化(carbohydrate oxidation)が多く起こっていた。

”酸化”とは体内の燃料消費プロセスの科学者的な表現で、つまり”脂肪酸化が多い”ってのは「脂肪の燃焼が増えた」ってこと。

 

特に朝チョコグループは、空腹時の血糖値も下がり、ウエストサイズも平均1.7%下がった。

 

なぜウエストサイズが細くなったのか、そのメカニズムは不明だけれど、脂肪燃焼が増加することによって内臓脂肪や腰回りの皮下脂肪が少なくなったからかもしれないとのこと。

チョコレートを食べても太らなかったのは、この燃焼効果とともに、チョコレートを食べる事で普通の食事の量が減ったのではないかと予測している。

そりゃあ、朝から板チョコ2枚分も食べれば、朝食の量も昼食の量も減るだろう。

また、チョコレートに含まれるカカオポリフェノールの健康効果の影響も考えられている。

カカオポリフェノールは強い抗酸化作用があり、血圧の低下や動脈硬化の予防などの効果がある。

 

朝チョコの効果をまとめてみよう。

①脂肪燃焼効果

②満腹感と食事量の低下

③カカオポリフェノール

以上の3つがチョコレートによるダイエット効果のポイントとなるだろう。

 

ちなみに食べる時間帯による影響の変化についての研究は「時間栄養学」と呼ばれていて、最近注目されている分野。

時間栄養学についてはこちらの記事で紹介している→時間栄養学的ダイエットで無理せず簡単に体重を減らす方法とは!?

ホントにチョコレート食べるだけで痩せれる?実験に対する疑問

では、本当に朝っぱらからチョコレートを100gも食べ続ければダイエット&ウエストが細くなるのだろうか?

正直なところ、かなり疑問だ。

その理由は3つある。

問題点1 実験対象者の数

実験の対象者は45歳から65歳までの閉経後のスペイン人女性19人。

まず、圧倒的に数が少なすぎる。

これではダイエットとウエストダウンがチョコレートだって断言することはできない。

 

たまたま日常生活で運動量が多かった。

たまたま外食の機会がすくなかった。

たまたま仕事が忙しかった。

 

実験対象者の数が少ないと、そんなちょっとしたイレギュラーが実験結果に大きく影響してしまうだろう。

問題点2 実験対象者の属性

また、凄まじく勝手な偏見だけど、「スペイン人の中年女性=めっちゃ太っていてたくさん食べる」というイメージがある。

WHO世界が発表している世界189カ国を対象とした成人肥満率では、日本の成人肥満率が4.5%。

対してスペインは24.1%、つまり成人の約4人に1人は肥満体形ということなので、この偏見もあながち間違っていないだろう。

 

もし仮に実験参加者がすごく太っていて、朝からしっかりと炭水化物たっぷりの朝食をとっていたとしたら?

朝に平気でチョコレートを100グラムも食べられるんだからその可能性は高いし、実際日本人の女性を対象としたら「朝から100グラムのチョコレートなんて無理~」という方も多いのではないか。

脂っこくて糖質多めの不健康な食事が、100gのチョコレートで減っていたとしたら、そりゃあダイエット効果も十分にあるだろう。

それに十分に太っていれば、少しくらいカロリー摂取量が減っただけで大きくウエストがダウンする可能性だってある。

男女を含め、いろんな人種、体格、職業、食文化を持った人たちを対象にしないと、「チョコレート=ダイエット」とは結論付けられないだろう。

問題点3 期間が短すぎる

この実験はたったの2週間だけしか行われていない。

正確な実験結果を得るには、対象数はもちろん、その時間も重要。

10年以上の歳月をかけて食事と健康の関係を検証するコホート研究もたくさんあるのに、たったの2週間ではまったく説得力がない。

2週間なんて、どれだけダイエットを頑張っても1キロも減らないくらいの期間。

 

…まあ、1年間毎日100gチョコレートを食べてください、なんて実験に参加するのもきついだろうし2週間ぐらいが適当だったのか。

毎日チョコレートを100gという食生活、たったの2週間なら平気でも、3か月、半年、1年、10年と続けたら、まったく違う理由から健康を害しそうだ。

朝チョコレートダイエットまとめ

起床1時間以内に100gのチョコレートを食べる、また就寝前1時間以内にチョコレートを100g食べる、これらにはある程度のダイエット効果が認められるようだ。

研究内容はけっこう適当だけど。

ただそれをのまま日本人が行っても、同じような効果は得られない可能性が高い。

100gのチョコレートなんて明らかにオーバーカロリーだし。

 

オススメは朝食の内容を変更してチョコレートを加えること。

パンやご飯などの炭水化物をチョコレートを食べる事で減らせば、それなりのダイエット効果が得られるはず。

2日に1回は朝をチョコレート50gだけにするとかもいい。

また、ブラックチョコレートよりもミルクチョコレートの方がカロリーは低いので、食べるならミルクチョコレートにしよう。

そんな感じでまったりとチョコレート生活を始めれば、少しずつダイエット効果が得られ、ウエストも引き締まるのではないだろうか。

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