「この野菜ジュース、なんか薄い気がするな…。ホントにラベルに表記されてる栄養がちゃんと入っているのかな?」
そんな疑問を感じた消費者が、消費生活センターにちゃんと調べてくれるように依頼をしたという。
依頼を受けた消費生活センターはとある濃縮還元タイプの果実・野菜ミックスジュースの栄養成分を調査したところ…
衝撃の結果が判明したッ!!!
ジュースのラベルに表記された栄養含有量は当てにならない
消費生活センターが濃縮還元ジュースを調べた結果、β-カロテンは表示量と比べて1割~2割程度、α-カロテンに至っては表示量に比べて3割~4割も少ないことが判明した!!
当該品は、原材料に野菜と果物が使用された濃縮還元タイプの果実・野菜ミックスジュースであり、パッケージにはビタミン A の前駆体であるα-カロテン及びβ-カロテンの含有量が表示されていました。
当センターで新たに購入した賞味期限の異なる 3 つの同型品について、α-カロテン及びβカロテンの含有量を調べました。
その結果、α-カロテンは表示量に比べて-31.5~-43.5%、β-カロテンは表示量に比べて-6.2~-19.9%で、含有量に差があり、いずれも表示量を下回っていました。
参照元:カロテン量が表示より少なかった果実・野菜ミックスジュース(消費生活センター)
消費生活センターはα-カロテンとβ-カロテンしか調べていない。
対象の商品の名称も伏せてある。
企業には調査結果を報告し、表示内容を見直すように指導したとのこと。
でもまあ、こういった果物・野菜ジュースはすべての栄養素で含有量をかなり多めに表記してある可能性が高いのではないだろうか。
「健康のために野菜ジュース、毎日飲んでるよ!!」
それ自体は否定しないけど、栄養の面ではあまり過信しない方がいいかもしれないね。
濃縮還元タイプの野菜ジュースには注意!?
今回、消費生活センターは「濃縮還元タイプの果実・野菜ミックスジュース」を調べたわけだけど、この”濃縮還元”ってのはちょっと注意が必要みたいだ。
わたしたちは果物や野菜のジュースといえば、大量の野菜や果物を巨大なミキサーみたいなものにぶっこんで、細かく砕いてジュースにしているイメージを持っている。
だけど実際はちょっと違う。
まず海外で安い野菜を加熱し、体積を濃縮させ、ドロドロのペースト状にする。
そのペーストを冷凍して日本に輸入する。
それを日本国内で水を混ぜてもどしたものが「濃縮還元」なのだとか。
(国内でもどし作業をすれば、しっかりと国内製造品と表記できる)
つまり濃縮還元の果物・野菜ジュースの元は、中国も含めた世界各国の破棄されるような質が悪くてとにかく安い野菜や果物を集めてぐちゃぐちゃのペースト状にしたやつの可能性もあるってわけだ。
濃縮還元されたジュースは本来の栄養素も少なくなるし、香りも風味もなくなってしまうという。
だから日本で市販されている果物・野菜ジュースには添加物として香料や追加の栄養素をたっぷり加えている。
しかもわけのわからん外国の、わけのわからん果物や野菜かもしれないってんなら、なんか飲む気なくしますね…。
小学校の先生とピーチネクターの思い出
余談だけど、小学校のときの担任のI先生の思い出話を。
I先生にはとても世話になり、いろんな面白い話を聞かせてもらった。
ほとんどは忘れてしまったけど、なぜか憶えているものひとつに「ピーチネクターの製造工程」についての話がある。
甘くてちょっとトロっとしていて美味しい桃のジュース「ピーチネクター」。
ピーチネクターは工場で手袋をした工員が桃の腐ったところをガッと手で取り除き、その残りの部分をジュースにしているのだとか。
ホントかウソかはわからないけど。
純粋で無垢だった小学校のころのわたしは、ピーチネクターだってとうぜんピチピチで新鮮な桃が使われていると思っていた。
だけどそれが実際は腐りかけた桃だったなんて…
大人になって考えればある意味当然のこと。
ピチピチのきれいな桃は普通に店頭に並べられる。ちょっと腐ってたり色や形の悪いものは加工品に回される。
だけど小学校のわたしは、ピーチネクターに不快な印象を受けてしまった。
ただ純粋に美味しく飲んでいたピーチネクターだったのに、「腐った桃が使われているのか…」という不必要な情報が頭をかすめるようになったのだ。
まったく、I先生はどうかしている!!
小学生はまだ世界の真実を知らなくていいのに。
とにかく、濃縮還元の果物・野菜ジュースについて書いていたら、なぜかI先生のその話が思い出された。
防腐剤…着色料…保存料… 様々な化学物質 身体によかろうハズもない
しかし、だからとて健康にいいものだけを採る。
これも健全とは言い難い。
毒も喰らう 栄養も喰らう
両方を共に美味いと感じ-
血肉に変える度量こそが食には肝要だ
でもまあ、細かいことを言ったら濃縮還元ジュースどころか、市販の加工品のほとんどが食べれなくなっちゃうだろう。
良いも悪いも含めていろんなものを食べ、それを滋養にするのが大切なんだろうね。
範馬勇次郎が言うように。