「きゃあぁぁぁぁぁ~~~っ!!」
漆黒の闇夜に嫁の悲鳴が響き渡った。
もしあなたがどうしようもない災難に見舞われ、挫けそうになっているのなら…
もしあなたが理不尽な不幸にぶち当たり、無力感にさいなまれているのなら…
ぜひとも聞いて欲しい
私のトイレにうんこが詰まった話を。
惨劇!!トイレに大便が詰まってしまった…
最近のトイレは高性能になったせいか、久しく大便が詰まって困ったことなどない。便器の詰まりを改善するアイテムであるカッポン(ラバーカップ)なんて、売っているところを見ることもなくなった。
にもかかわらず、10年以上ぶりに我が家の便器に大便が詰まったのだ!!
ある日の夜、トイレで大便をして流したのだが、それが上手く流れていなかったようだ。
用を足した後に水を流し、そのままちゃんと流れているか確認せずにトイレを出てきてしまったのだが…2時間後、そのトイレに入った妻は叫び声を上げた。
「きゃああああああっ!!」
「どうしたっ!!痴漢か!!」
駆けつけると、便器には並々と汚水が溜まっていて、目も当てられない状態であった。
その便器を見て、絶望に立ちつくした。
妻に申し訳ない気持ち、汚い便器への嫌悪、途方もない絶望、当てのない憎しみ、脳裏を渦巻く後悔…そんな負の感情に飲み込まれた。
どうすればいいのだろうか?
しかしここで諦めても、誰も助けにきてくれるわけじゃないし、自分でどうにかするしかない。
とはいえ、我が家にはカッポンがないので、長い棒状のものでガシガシと便器を突っつき、何とか詰まりを解消することができた。
幸いなことに、床にまで汚水があふれることはなかったものの、便器の中はめちゃくちゃ汚い状態。
私は泣きながら、便器を徹底的に掃除した。
トイレ専用洗剤とブラシを使って奥の奥までピッカピカに磨く。そうして白く輝きだしたトイレは、詰まりを起こす前よりも遥かにキレイになったのであった。
トイレ掃除から学んだ大切なこと
私はちょっと前に、仕事で”致命的な危機”に襲われたことがある。
そうなると、今までやってきたことが全部無駄のように思えてくるし、リカバリーするのに時間も労力もかかるし、やる気だってなくなるし、だけど焦りだけはあってやらなきゃいけないしで、それはもうシンドイ状態。
そんな状況に置かれた時、脳裏にあの時の汚い便器が思い浮かんだ。
「ふっ…あの時も…今と同じような状態だったな…絶望して、疲弊して、それでもやらなければなならなくて…」
そう思ったときに気づいた。
あの惨劇を乗り越えたとき、便器は前よりももっともっとキレイになったじゃないかと。この困難を乗り越えたとき、自分にはより高いスキルが身につき、状況ももっと良くなるはずだと。
それに気付くことで、仕事への意欲も回復してきた。「よし、踏ん張りどころだ。ここを乗り越えたらもっと良くなるぞ!!」と素直に思えるようになり、努力できるようになったのだ。
「今まで上手くいっていたんだから大丈夫」と、放置していた問題点と向き合い、それを改善する。
順調に行っているときに疎かにしがちな「新しい知識の勉強」を始める。
今までと同じように、コツコツと愚直に努力し続ける。
このようにして、試行錯誤を繰り返した結果、仕事上のピンチは無事乗り越えられた。状況は前と同等かちょっと良くなったくらい。でも、自分自身のスキルや仕事に対する向き合い方を改善する、とても良い機会になった。
あなたの人生がピカピカに磨かれた便器のように輝きだす
取り返しのつかない失敗や決定的なピンチを乗り越えたとき、状況は前よりも良くなっている。
これは私自身の人生を振り返ってみても、確実に言えることだ。
どうしようもない不運に襲われると、やる気が失われて無力感に襲われる。
「頑張っても、無駄なんじゃないか…」
「今までの努力なんて、全部何の意味もなかった…」
「おれなんてどうせ…」
そうやって打ちひしがれるだろう。
それは当然だ。
だけど…もうひと踏ん張りして、頑張る。
そうしてそのピンチを乗り越えることができたら…その先にはもっと素晴らしい光景が待っているのではないだろうか?
ピンチを乗り越えることで身についたスキルや経験は、以後の人生の宝物になるはず。
もしあなたがどうしようもないような圧倒的ピンチに見舞われているとしたら、「これを乗り越えれば絶対に前より良くなる!!」とそう信じて、やる気を落とすことなく試行錯誤を繰り返して欲しい。
そのピンチを乗り越えたとき、あなたの人生はピカピカに磨かれた便器のように輝きだすのではないだろうか!!